○ コントロールの問題
ボーダーの人は、 自分をコントロールできないので、
他者をコントロールしていると感じる 必要があるようです。
無意識のうちに他者を、 勝ち目のない状況に追いやったり、
理解しがたい混沌を作って、 コントロールしようとするかもしれません。
逆に、 自分自身の力を放棄し、 軍隊やカルトのように、
全ての決定が 予め与えられる生活を 選ぶかもしれません。
虐待的な人たちの列に 加わるかもしれません。
羞恥心が コントロールにも繋がっているといいます。
全てをコントロールしなければならない人は、 傷つくことを恐れています。
傷つきやすいことは、 羞恥心を呼び起こすからです。
コントロールは 恥を感じないための方法です。
自分や他人の思考, 感情, 行動を、 コントロールしようとすることも含まれます。
○ 対象恒常性の欠如
孤独なとき私たちは、 人の愛情を思い出して、 孤独を和らげることができます。
その人が遠くにいても、 生きていなくても、 そうすることができます。
これを対象恒常性といいます。
ボーダーの人の中には、 それが難しい人がいます。
相手が肉体的に存在しなければ、 感情的に存在を感じることができません。
相手の気持ちを確認するために、 頻繁に電話をするかもしれません。
その人の写真やプレゼントを、 常に持ち歩くとよいでしょう。
不安や恐怖を 減らす助けになります。
〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕