「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

高機能のBPD

2012年10月08日 23時03分15秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
(前の記事からの続き)

○ 主に高機能で 見た目には分からないBP

・ 普段は仕事を持ち、 正常に行動し、

  親しい人の前でしか もうひとつの顔を見せません。

  ジキル博士とハイド氏のようです。

・ 苦痛に対しては、 外に向かって行動化し (アクティング・ アウト)、

  怒りをぶつけたり、 相手を非難したり、 暴力を振るったりします。

  これは 対人関係スキルのなさというより、

  自分の苦痛を 他者に投影することで生じます。

  通常、 自らの傷つきやすさを 投影したりしません。

・ 低機能で従来型の人と 同じ羞恥心や不安を感じても、

  徹底して否認し、 問題を相手のせいにします。

・ 関係を終わらせると、 厳として援助を求めません。

  そのためメンタルヘルスの世界では  「見た目には分からない」 のです。

  彼らはBPDとして 統計に組み込まれていません。

・ セラピーを受けたとしても、

  自分は正しく、 相手が間違っていることを 証明するために用いようとします。

・ このタイプのBPと 関わっている人は、

  自らの知覚や感情を 他者から是認してもらう必要があります。

○ 重複する特徴を持つBP

 高機能のBPと 低機能のBPとの間には、 様々な段階があります。

 全ての人は、 ストレスに 不適当な対処をしてしまいます。

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕