ボーダーの人の、 家の内外で働いたり、 日々の問題に対処したり、
他者との関係を作ったりする 能力は、 千差万別です。
このような幅が、 BPDを定義付けることを 難しくしています。
境界性パーソナリティ障害の 現実世界におけるタイプは、
低機能で 「従来型」 のBP, 高機能で 「見た目には分からない」 BP,
両方の特徴を持つ BPに分けられます。
○ 主に低機能で 従来型のBP
・ ストレスがある時、 自傷や自殺行為のような、
自己破壊的な行動で 対処しようとします。
「 内 (自分) に向かう行動化 (アクティング・ イン)」 です。
・ 自傷行為や 重度の摂食障害, 物質乱用, 自殺企図などのため、
病院にかかります。
セラピーに対する関心を 高く持っています。
このため 治療者の間でよく知られ、
従来の 典型的なBPDの定義に 当てはまるのかもしれません。
・ 自立した暮らしや 仕事をするのが困難で、 家族が援助しなければなりません。
・ 双極性障害や摂食障害など、 重複・ 併発する 障害を持っています。
・ 身近にいる人は、 ボーダーの人の 自傷行為や自殺企図のために、
操作されていると感じるかもしれません。
家族は、 自己破壊行動の阻止, 実用的・ 感情的支援などを求められます。
親は 極度の罪悪感を抱えています。
(次の記事に続く)
〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕