「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

低機能のBPD

2012年10月07日 20時49分01秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
 ボーダーの人の、 家の内外で働いたり、 日々の問題に対処したり、

 他者との関係を作ったりする 能力は、 千差万別です。

 このような幅が、 BPDを定義付けることを 難しくしています。

 境界性パーソナリティ障害の 現実世界におけるタイプは、

 低機能で 「従来型」 のBP, 高機能で 「見た目には分からない」 BP,

 両方の特徴を持つ BPに分けられます。

○ 主に低機能で 従来型のBP

・ ストレスがある時、 自傷や自殺行為のような、

  自己破壊的な行動で 対処しようとします。

 「 内 (自分) に向かう行動化 (アクティング・ イン)」 です。

・ 自傷行為や 重度の摂食障害, 物質乱用, 自殺企図などのため、

  病院にかかります。

  セラピーに対する関心を 高く持っています。

  このため 治療者の間でよく知られ、

  従来の 典型的なBPDの定義に 当てはまるのかもしれません。

・ 自立した暮らしや 仕事をするのが困難で、 家族が援助しなければなりません。

・ 双極性障害や摂食障害など、 重複・ 併発する 障害を持っています。

・ 身近にいる人は、 ボーダーの人の 自傷行為や自殺企図のために、

  操作されていると感じるかもしれません。

  家族は、 自己破壊行動の阻止, 実用的・ 感情的支援などを求められます。

  親は 極度の罪悪感を抱えています。

(次の記事に続く)

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
 
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