ネタは降る星の如く

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フォント「ヘルベチカ」

2009-04-16 13:07:54 | ものぐさグルメ
 なかなか興味深い記事だった。

世界で最も愛されている書体 Helvetica
 ヘルベチカ、という名前を聞いたことがあるだろうか? 書体、デジタルの場であればフォントと言う場合が多いが、すなわち文字のスタイルの一種。Macユーザーなら、「フォント」のところをスクロールしていけば、Helveticaとして標準搭載されている。この程度に控えめなヘルベチカという文字は、ひとたびデザイン業界の中に出れば、実に特別な存在として扱われる。


 Windows95(もう15年前のことになるのか……^_^;)以前、ワープロ機としてMac(たぶんApple II)を使っていたことがある。そのMacのワープロの中でもフォントHelveticaは美しい書体だなぁと思っていた。

 グラフィックデザイナーが料理人だとすれば、書体は食材のようなもの。文字なくしてはポスターも印刷物もデジタルメディアも作れず、それだけに素材は厳選しなければいけない。希少な珍味もよいけれど、一般的に手に入り、間違いのない素材となれば大助かりだ。塩で言えば赤穂の塩、コメで言えばコシヒカリ、梅干しで言えば紀州、ヘルベチカはそんな文字である。

 生まれは1957年、スイス。戦後、世界が相互理解を目指していた時代と多言語を使うスイスというお国柄を反映して、誰でもどこでも使える汎用性を持つ。

 無印良品のMUJI、ネスレ、コム・デ・ギャルソン、ニューヨーク地下鉄、ルフトハンザなど、庶民的な日用品から高級ブランド、小物から空飛ぶものにまで使われ、世界で最も目にする機会の多い書体。ということは、デザイナーに最も使われている=愛されている書体でもある。

 2007年には誕生50周年を迎え、オマージュを捧(ささ)げた映画が作られ、日本でも、時期がずれたが昨年、ラフォーレ原宿にて展覧会が行われ、DVD日本語版も発売された。

 ヘルベチカへの愛はまだまだ続く。『Helvetica forever : Story of aTypeface』日本語版(BNN新社)の出版に合わせ、今月再度、東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーでヘルベチカ展が開かれる。

 面白いのは同時期、イギリス人デザイナーのネヴィル・ブロディの展覧会が東京・渋谷のROCKETで開催され、書籍が出版されることだ。こちらは文字を作ったり、レイアウトしたりする、いわば料理人のほうだが、1980年代から90年代ユースカルチャー、インディーズカルチャーを牽引(けんいん)したブロディのスタイルは、汎用性とはむしろ逆。使う場を選ぶ、希少な素材、のほうである。

 デザインの世界でも地味な文字が着目され、展覧会が開かれるだけでもめったにないチャンスだが、汎用と希少、メーンストリームとインディーズ、整然と飛躍、そんな両要素がどちらも味わえるとは、2月の東京はなんと贅沢(ぜいたく)なんだろうか。(デザインジャーナリスト 渡部千春)


 なるほど。何となく、MacとかiPodとか、アップル社の文化に通じるメッセージ性みたいなものを感じる。

ヘルベチカ wikipedia
ヘルベチカが幅広く用いられるようになった原因はいくつか考えられるが、その落ち着いた無機質なスタイルゆえに使用用途を選ばないこと、造形面での魅力、ドイツ語・フランス語・イタリア語・ロマンシュ語の4つの公用語が混在するスイスで生まれた書体ゆえに、どのラテン文字言語へも違和感なく、バランスよくフィットするように自然な配慮がなされていたことなどが考えられる。
(中略)
 Macintoshでは、Helveticaがオペレーティングシステムに付属している。Mac OS Xでは、Helvetica Neue も付属している。
 Windowsでは、Helveticaに似た(あるいは、派生した)書体であるArialが付属している。Helveticaとは字形が微妙に異なるが、HelveticaはArialの別名と登録されているので、フォント名を"Helvetica"と指定するとArialが代用される。


wikipedia Arial
Arial(アリアル、エーリアルなど)は、欧文用の書体、フォントの一種。サンセリフ書体であり、そのうちのネオ・グロテスクに分類される。マイクロソフト社のWindowsやアップル社のMac OS Xなどに同梱される。
(中略)
 ロビン・ニコラスとパトリシア・ソーンダースが1982年にモノタイプ社の依頼で設計した書体である。ライノタイプ社の人気書体であったヘルベチカと造作が似ており、代用書体として企画・開発されたと考えられている。

 アリアルは「代用書体」だったのね。










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