内田樹センセイのブログでウチダバブルの崩壊というエントリの余波が面白い展開を見せている。
ブックファーストの川越店の店長さんが、「池上バブル」について書いている。 http://www.ikkojin.net/blog/blog6/post-2.html
というネタなのだが、そこで取り上げられている勝間和代氏や茂木健一郎氏も自分のブログで反応している。(ウチダblog「バブル」後記経由)
茂木健一郎 当事者として
ぼくは、今まで通りのやり方を変える気はないし、刊行点数を絞ろうとか、そんな知恵を働かせるつもりもない。本の出版は、出版社の方々の企画や、編集者の創意工夫、その他のパラメータで決まっていくもので、著者が意図して仕掛けられるものではない。ある時ぴたりと企画がなくなるかもしれないし、そうでないかもしれない。本が出なかったら、やることはたくさんあるから、別にそれで構わない。
バブルと呼ぶ人が多いかもしれませんが、こういった一時期の加熱した人気・ブームについて、実は私は過去に同じようなブームを作った人たちに合計5人の方に詳しくインタビューをして、どのような行動を取ればいいのか、収束後にはどのようにすれはいいのか、というのを聞いて、準備をしてきました。
まとめると、こんな感じでした。
「このようなブームは数年と続かない。また、自分が下りようと思った瞬間、ブームはおわる」 「ブームの後には、ブームのときに培った人脈や資金、知恵をどんどん再投資して、次の展開に供えよ」
茂木さんも指摘されていますが、市場のブームや人気は当事者がコントロールできるものではないし、コントロールをしてもいけないと思っています。
当事者としては、せっかくいただいたチャンス、それをどうやって最大限に生かすか、考えるのみ、です。今も同じ気持ちです。そして、株価と同じく、さまざまなものは常に、本来価値に収束しようとしますので、淡々と、自分の本来価値を上げることにみなさんと協力しながら務める、それに尽きると思います。
当のウチダ先生は
バブルがはじければ(いずれ必ずはじける)、そのときは「善意の編集者」のみなさまもみな「ババ」をつかむことになる。何を措いても「バブル」だけは回避せねばならない。というわけで、この稿の結論はもうご理解いただけたであろうが、「ゲラは編集者のみなさんの手元には、ご期待の期日までには決して届かないであろう」ということである。
と、それぞれがそのひとらしいコメントをしています。
ウチダ先生は例によって問い自体をひねることで視点の転換をしてます。
茂木氏は研究者が本業という矜持をみせています。
勝間氏はいかにも勝間和代で、「今のチャンスを永続的な成功にいかに繋げるどうすべきか」というホンネ一直線です。(上で引用したエントリは人生訓風ですが、下のような執着こそ本領と言う感じでもあります。) アマゾンのレビューが荒れやすい理由への考察~そしてアマゾンの対応についての報告
3氏の共通点は、今の状態を維持しようと守りに入らないのか売れ続けるための努力を定式化するのかというアプローチの違いはありますけど、今を人生のピークにしない、ということをように意識しているところのあるのかな、と思いました。