先日、NHKが『資本主義の未来』と称する番組を放送しました。
この番組に限らずNHKは「資本主義」という用語がお好きなようです。
しかしこれには疑問が二つある。
第一は「資本主義」の語は現代に当てはまらない時代遅れの概念であることです。
当てはまらない典型が中国で、中国は政治は共産党独裁の社会主義だが、経済は資本主義を取り入れているという変な説明になる。
もしNHKの好きな「資本主義」を正しく言うなら「市場経済」です。
この概念を使えば、中国は政治は共産党独裁の社会主義だが経済は世界的に普遍化している市場経済に巻き込まれているとの説明になる。
中国も含め世界のあらゆる国は市場経済に組み込まれているが、主義主張として資本「主義」を掲げる国などはありません。
この方が自然です。
そして第二は「資本主義」の語は左翼イデオロギー色の強い語であること。
社会主義思想では社会主義の前段階が資本主義です。
しかもそれは社会主義・共産主義がポジティブな未来なのに対し、資本主義は否定されるべきネガティブな現在とされる。
さらに資本主義=キャピタリズムは社会主義・共産主義と同じ「イズム」=イデオロギーだから、社会主義・共産主はポジティブな未来というのはドグマであってエビデンスなどはありません。
要するにNHK、このように左翼社会主義の教義のしみ込んだ「資本主義」の語を繰り返し放送しているわけです。
そしてNHKほどの優秀な(?)組織が、こうしたことに無知で「資本主義」を連呼しているとは思えません。
ひょっとして安倍の日本やトランプの米国のような「資本主義国」は否定されるべきで、習近平の中共や金正恩の北朝鮮や日本の左翼のような社会主義に向かうのが歴史の流れであると刷り込もうとしている?
些細な用語の問題のようですがNHK、こう勘繰られても仕方ないと思うがサテどうか?