小学校低学年のころ 母やおばあちゃんが 夜読んでくれる本が楽しみで
当時の恐怖として印象深いものが 小泉八雲の 『 耳なし芳一 』 です。
農家のトイレは庭の一角にあり 夜1人では行けなくなりました。
今の恐怖は病気であります。
ひんぱんに会っていた1人暮らしの彼女が 最近 脳梗塞で倒れ救急車で
病院に運ばれたニュースは皆が驚き これが皆の恐怖となっております。
彼女は私より4歳ほど上ですが まだ70歳前で 人より体力があり
そして 人より水を飲む生活をしておりました。
あの人がねぇ が仲間の同時に発した言葉で 寄るとさわると
怖い! 明日はわが身か‥ が合言葉になりました。
現役時代 もう6-7年前になりますが 同僚の男性が脳梗塞になり
搬送先の病院で回復し あと少しで退院間近に2度目の症状が出て
以来 1級身体障害者の体になりました。
頭は正常なままの寝たきり患者となり 何度か見舞いましたが
その都度 私達を見ると涙を流す姿がつらく だんだんと足が
遠のいておりました。
わずかに動く右手指先に 指揮者が持つ指揮棒のようなものを持ち
ベッドわきにつるした 文字盤を使って見舞客と話をします。
今日のお昼はなにを食べた? と聞くと 私が持った文字盤を
『 こまかく きざんである なにをたべたか わからん 』
と示したときは こちらが涙が出ました。
私より年下の彼は 寝たきり生活がもう6-7年続いております。
あと何十年この生活が続くのか‥ それは頭がしゃんとしている
彼が一番つらいことと思われます。
このときも 同僚の男性社員は ほとんどがタバコをやめました。
あの若く太っていない 天海祐希さんが心筋梗塞ということで
これにも驚きました。
この歳になると いつ脳梗塞や心筋梗塞の症状が出るか分からず
日頃の生活でも 食べたいものをたっぷり食べる というわがままな
日常を送っており これはもう 病を招く毎日とも思えます。
今までは漠然と 自分はならないだろう というなんの根拠もない
自信ではもうダメな歳になりました。
今は彼女が1日も早く元の体にもどり あの笑顔に会えるよう
と願っております。