過去放送されたTV番組の中から 反響が大きかったものを
再放送する NHKアーカイブス は好きな番組です。
2009年に初回放送された 『 歌伝説 フランク永井の世界 』
の再放送がありました。
同世代の女性より 少~し遅れておる私はレトロなものが好きで
フランク永井は若いころより好きな歌手です。
番組によると S7年生まれの彼は 東北の芝居小屋経営者の
両親のもとに 5人兄姉の4番目の子として生まれ 旅芸人や歌手の中で育ちます
兄を頼って上京後 米軍キャンプのクラブ歌手となり ある日ラジオから流れる
ジャズコンクールを聞き 自分がもっとうまく唄える と確信します
歌手デビュー後しばらくの間は鳴かず飛ばずでしたが 作曲家吉田正氏
との師弟コンビの歌 『有楽町で逢いましょう』 が大ヒットとなります
それからは次々とヒット曲に恵まれ 彼は昭和を代表する歌手になります
フランク永井の代名詞になった “低音の魅力” で数曲流れました
どの曲も艶のある柔らかい低音は 当時いわれた ムード歌謡 そのものです
番組中 作家の村松友視氏は 「ふつうの歌手が唄えばド演歌になる曲も
フランクが唄うと洗練された都会の曲になる」 と語っております
当時 ドーナツ盤B面の曲 『おまえに』 は作詞の岩谷時子氏が
吉田正氏夫妻を詩にしたもので 10年以上経って大ヒットとなりました
数あるヒットの中でも 昭和初期に唄われた 『君恋し』 をフランクが
ジャズ風にリメイクし この曲でレコード大賞を受賞します
フランク自身が発掘した松尾和子とのデュエット曲 『東京ナイト・クラブ』
は今でもカラオケのデュエット定番曲で 当時ささやくように唄う彼女を見て
これが大人の女なのね と私は思いました
東京を舞台にした曲が大半のように思えますが 後年大阪を唄ったものも多く
やさしく語りかけるように唄う彼に 大阪の情景はとても合っていると思います
大阪を唄うにあたり フランク自身が落語家に弟子入りし ステージでも
司会を入れず 司会進行も自分でやった とのこと
平成20年76歳没 フランクのふるさとである宮城県大崎市では
フランク永井歌コンクール を毎年開催し彼の持ち歌を出演者が唄い
レコード鑑賞会も開催される とのこと
彼は歌謡歌手として成功を収めましたが 本人は
ジャズ歌手へのこだわりをずうっと持っていた といいます
すばらしい曲を聞きながら 1時間30分の番組が終わりました。
フランク永井のジャズも聞いてみたかったな と思います。
ジャズ歌手としてもきっと成功を収めていた と思われます。