2月のシーラカンス例会を 出席者5人という 今までにない少人数で
やりました。
風邪が長引く者 肩こりから歯茎が腫れた者等 月単位で衰える体は
毎度だれかがグチり グチってもどうにもならんけれど 皆年齢が近く
グチを聞けば ああ 自分だけではないと ほっとする面もあります。
最近父を見送った〇さんが 父親との 最後の思い出を話しました。
実家の 90歳近い父の体調が悪く 検査したらがんが見つかり 本人の希望で
告知をしてもらったのが 昨年の夏です。
手術はせず痛みを和らげる治療だけ受け 残された日々を送る中 父は〇さんに
話があると呼び 病室で父と娘は 2人きりで話したそうです。
話とは ワシは何十年も前からへそくりをしておるが 多分もう家へは帰れん ここで
終わるろうから お前に隠し場所を教えておく 金は ひ孫の教育費の足しにしなさい
そう言って お見舞いにもらった金封の裏に へそくりのある場所の 図面を書きました。
図面によると農家ですから 野良着を入れた納屋の棚や 居間の掛け時計の
裏など 数ヵ所から 父のへそくりが出てきました。
畳んだ野良着のポケットなどに 10万円ずつ封筒に入り 出てきたそうです。
やがて父は亡くなり 兄と共に父の衣類など整理していると 図面には書いて
ない場所から 更に10万円封筒に入った なんと 聖徳太子が出てきました。
日頃は贅沢もせず 孫やひ孫のお年玉や入学など 節目々々にちゃんとお金を
くれたおじいちゃんは 聖徳太子と諭吉さんを残し 天国へ旅立ちました。
ありゃりゃ~ 聖徳太子も出てきたか そりゃ相当前のへそくりじゃね すっかり
忘れちょったよと 今頃きっと父は舌を出しているに違いない と語る〇さんです。
数年前 一足先に天国へ昇った奥様とは もう会えたでしょうか 妻からはきっと
私に隠して へそくりをして お父さんはもぉ! と怒られたことでしょう。