げんきぃ~~? から始まる友からのtelを受けると いつものように軽く
1時間は話をすることになります。月一で会いお昼を食べてのおしゃべりは
感染が広がった昨年の暮れから しばらくお休みになっています。
どうということない世間話から 友が急に声をひそめ言うことには 最初
から観よるのに2時間サスペンスが この人だれやったかなぁと 途中から
分らんようになってねぇ とのことです。
まず殺しが起きる。犯人と被害者の 両家のあいだには昔からの深い確執
がある。双方の家族が登場し話がすすんで 昔の怨念が暴かれるころには
え~~と この人は どちら側のだれやったのか? になるのよ。
ほんでね 一旦録画しておいて 分らんようになったら少しもどってから
観るようにしている そうしないと登場人物の関係を忘れるから などと
友は言います。
これを聞き思い出しました。橋田壽賀子脚本・石井ふく子プロデューサーの
長寿番組『渡る世間は鬼ばかり』は母と祖母の 毎週の楽しみでした。
楽しみではあっても ドラマの登場人物があまりにも多いためか この人は
だれじゃった? と途中で祖母が何度も聞くため 登場人物一覧表を母は作り
表を指さして 祖母も ああそうじゃったねと 納得して画面にもどります。
母の書いた渡鬼人物一覧表は 終わった月のカレンダーの裏に 家系図みたいに
書いてあり ドラマを観ずとも各家庭のご一族さまが 私にも分かりました。
小料理屋『おかくら』の娘5人が嫁にいき それぞれの家庭で起こる喜怒哀楽が
毎回のテーマとなり 各家庭の家族だけでも大人数なのに プラスして 周辺の
人たちもさまざまな問題を抱えて登場するため そりゃ大変な人数になります。
当時わが家はビデオがなかったため ドラマの途中で祖母の この人は?の質問
に答えていたら これじゃドラマを楽しめない と母の考えた一覧表がありました。
渡鬼一覧表を作った母が93歳・橋田壽賀子さん95歳・石井ふく子さん94歳の現在
長寿番組を愛した人たちは 今もご長寿を継続中です。
感染者も少なくなったから 3月になったらまたランチ会をやろうねと 小一時間
話して外へ出たら 空には飛行機雲が交わっていました。
衝突したのでは! と思ったけれど ☓が行きすぎているので だいじょうぶ
みたいです。