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僕が観た映画の中で1番好きなアクション映画は、ワイルドバンチまさに死にゆく男の美学を感じ、そしてあの銃撃戦こそバイオレンスの美学を感じる残念ながら今DVDとしてレンタル及び発売されているのは、公開時よりも長くなっていて、少しバイオレンスが薄められたような情緒的なシーンが付け加えられているのが残念
しかし、いずれにしろ僕の1番好きなアクション映画としてワイルドバンチを挙げざるをえない
監督はサム・ペキンパー僕は彼の映画は好きだし、印象深い映画もたくさんあるアクション映画としては、ゲッタウェイ、ガルシアの首は、流石にアクション映画として抜群に面白い
そして彼の映画にはワイルドバンチにも見られる時代の終焉を感じさせる映画もある
例えばワイルドバンチにおいて、正義である保安官が悪人を倒す理想にあふれた西部劇が主だったが、この映画には善人は出てこないはっきり言って悪党ばかりだが、悪党同士の戦いを描くことによって、アメリカ人が理想とするヒーローが主人公の西部劇像を崩すことによって以降は主人公が完全なヒーロー像の西部劇が撮られなくなった
他にもジュニア・ボナーでは、滅びつつあるロデオに対する想いが描かれていたし、砂漠の流れ者/ケーブル・ホークのバラードでは、西部劇ではあるがそこには馬が交通手段ではなく、車が交通手段になりつつある西部劇の終りを告げる時代を情緒豊かに描きあげた
そして、今回紹介するサム・ペキンパー監督のわらの犬は、人間の本質である暴力性を垣間見せる映画
主演はまだ若いダスティン・ホフマン今や伝説的名優の域に達した感もするが、さすがにこの映画でも、彼らしい演技を見ることができる
だいたい彼の持ち味はどこか暖かいイメージを感じさせる役が多いしかし、この映画での彼はどこか気持ち悪い恐怖を感じさせる
それではわらの犬を紹介しよう
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数学者のデイヴィッド(ダスティン・ホフマン)は、暴力事件が多発するアメリカを逃れて、妻のエイミー(スーザン・ジョージ)の故郷であるイギリスの田舎に引越ししてきた
彼はひっそりとした田舎で数学の研究に没頭したいと思っていた
そして彼ら夫妻の家を修理してくれる人の中に昔エイミー(ジョージ)と関係のあったヴェナー(デル・へニー)がいた
ヴェナー(ヘニー)を中心にした修理人たちの目はエイミー(ジョージ)を嫌らしい目つきで彼女を見ていた
エイミー(ジョージ)は夫のデイヴィッド(ホフマン)にヴェナー(ヘニー)たちの修理人たちを解雇するようにお願いするが、平和主義者のデイヴィッド(ホフマン)は彼らを追い返す事が出来なかった
ある日、修理人たちはデイヴィッド(ホフマン)を誘って、鳥の狩猟に出かけたしかし、デイヴィッド(ホフマン)が鳥の狩猟に一生懸命になっている隙に、ヴェナー(ヘニー)たちは、1人で家で待っていたエイミー(ジョージ)を強姦する
数日後にデイヴィッド(ホフマン)とエイミー(ジョージ)の夫妻は教会での、パーティーに参加する
その場にはヴェナー(ヘニー)達もいたエイミー(ジョージ)にはあの日の強姦された日が脳裏に浮かんできたパーティーからデイヴィッド(ホフマン)とエイミー(ジョージ)は抜け出す
しかし、ちょうどその時事件が起きたパーティーに参加していた精神薄弱で以前に少女を強姦した罪で刑務所に入っていた男が、少女の誘惑にのって、パーティーを抜け出し、2人だけで納屋の方へ向かった
しかし、この精神薄弱の男と少女がパーティーを抜け出すところを見かけた少年がいたこの少年は父親のトム(ピーター・ヴォーン)に、このことを言うと、トム(ヴォーン)は怒り狂って精神薄弱の男と少女を探しに出かけたそして精神薄弱の大男はトム(ヴォーン)の叫ぶ声に動揺して、誤って少女の首を絞めて殺してしまう
事の重大さに気付いた精神薄弱の大男は濃霧で視界の見えない中道路に飛び出すと、ちょうどその時にデイヴィッド(ホフマン)とエイミー(ジョージ)の乗った車にはねられて重傷を負ってしまう
デイヴィッド(ホフマン)は車ではねてしまったこの精神薄弱の大男を家に連れて帰ろうとするが、エイミー(ジョージ)は反対するが・・・
デイヴィッド(ホフマン)は病院や酒場など手当たり次第にこの精神薄弱の大男を助けるために電話をしまくるが、トム(ヴォーン)は精神薄弱の大男がデイヴィッド(ホフマン)の家にいることを知り、トム(ヴォーン)はヴェナー(ヘニー)や数人の男を連れて、デイヴィッド(ホフマン)の家にやって来た
精神薄弱の大男を家から出せば、襲撃しないと言うトム(ヴォーン)に対して、エイミー(ジョージ)は精神薄弱の大男を家から追い払おうとするが、デイヴィッド(ホフマン)はその申し出を断り、トム(ヴォーン)達に対して話で解決しようし、さらに少佐が家に来るのを待つが、トム(ヴォーン)が率いる若者たちはついに家の中に踏み込んできたしかも、駆けつけた少佐はトム(ヴォーン)に撃ち殺される
ついにデイヴィッド(ホフマン)は、家に侵入してきたトム(ヴォーン)や若者たちと戦いを繰り広げることになるが、戦っている最中にデイヴィッド(ホフマン)は自分の中に潜んでいた暴力性に気付く事になり・・・続きは映画を観てください
ベトナム戦争によるアメリカの敗戦を経て、アメリカの国民は何を信じたら良いのかわからなくなってきた時に、アメリカも楽天的なハッピーエンドな映画ばかり作る事に現実性があまりにも無くなって来た
そんな時に登場してきた、代表的な監督がサム・ペキンパーだ
そして麻薬、暴力、そしてダーティー・ハリーに代表されるようなどちらが悪かわからないような刑事が誕生してきたまさにこの流れこそニューシネマと呼ばれるアメリカ映画の幕開けになる
そして、このわらの犬も、ニューシネマに入る映画
もはや、暴力には暴力で対抗するしか方法が無いかのようなこの映画には、ジョン・ウェインのような正義の保安官が町を守るというようなヒーロー像は夢物語であることを、ニューシネマと呼ばれる映画の名作が1970年初頭から次々と作られてくる
実はこの映画を観るのは2回目最初観た時はこの映画に対してどのような感想を持ったのか忘れてしまった
今回改めて観ると、この映画は暴力性の本質を描いた映画だということに気付くそして、日本は平和だと叫んでみても、もはや笑い話になってしまうし本当に日本はアメリカやヨーロッパ各国の後を追って、暴力、麻薬に犯された国になってしまったと言ってもいいと思う
それにしてもダスティン・ホフマンとサム・ペキンパーの組み合わせは、食い合わせが悪いと思うのだが、ダスティン・ホフマンの暴力性に目覚めていく様子は気持ち悪さを感じさせるし、流石は名優と呼ばれるだけのことはあるね
ちなみにタイトルのわらの犬の意味は老子の言葉から引用されていているようです
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