早いものだ。6月も下旬となり、季節の廻る様に呆然とする。明日の弁当の準備をしていたら、某作家さんの奥様より、無事に着いた由、ご丁寧な電話を戴く。枇杷は、庭におありだったそうで、懐かしい想いがされたとのこと。
帰宅して、枇杷の実を枝から外す。白枇杷も少々捥ぐ。大きさは色々で、1枝に生った個数で決まる。小さいのが多い。チャボから鶉の卵大だ。味は甘く果汁はたっぷりある。皮を剥きつつ、果汁が垂れる。皮は薄いのも特徴だ。
現代農業にもあったが、枇杷葉ローションは、滲みやソバカス、皺に効果があり、美白作用もある。特に種で作る化粧水には、アミグダリンが多く含まれ、毎日使用することでの効果が大きい。必ず、アルコール度は、35℃以上。
種から出るエキスは、3ヶ月位からだが、できれば1年以上、2年は置いていたい。枇杷の種はきれいに洗って、丁寧に布巾で拭く。果実瓶は、焼酎で洗うこと。冷暗所での保管で充分です。エキスの出た種は疲労回復になる。
薬味おろしで擂っていたが、めんどくさくてそのまま齧る。一日の量は、3粒まで。一度に大量には食べないよう注意。尤も、生の種が危険があり、エキスの出たのはさほどではない。生の種は塩漬けもできる。乾燥させお茶にも。
お茶で飲む場合には、生の種を乾燥させるが、時期的に傷むし、虫が入るので、生のままお茶パックに入れて、冷凍庫で保管が望ましい。枇杷葉茶は、寒中に採り、自然乾燥させて飲む。保管は箱に入れ風通しの良い場所に。
枇杷葉は、生き物です。光合成をしています。酸素を吐き、二酸化炭素を吸う。これを出来なくなくするのは、ナイロン袋での保管です。折角の枇杷葉茶も、腐ってしまう。自然乾燥では避けます。薬草にも旬があります。忘れないで。
通勤途上の枇杷葉も、随時熟れていて、収穫されていた。袋を途中までかけて、うんざりされた木は、袋が外されていた。よく見ると熟れたのがたくさん木に残っている。脚立で取らねばならないらしく、止めたものらしいが、もったいない。
春の満月。暖かな日中とは違い、肌寒さを感じる夜半。耳を澄ますと、何処からか不思議な旋律が聴こえてきそう。