希望的観測も無ければ、善の兆しも乏しい。未来を占うには、暗雲立ちこめる気配が強く、低く広がる。今年の春が遅いのも、そういったことが要因かもしれない。或いは、棲み難い地上の様子に不安が広がるからか。明日は、我が身と思うことも。
人を愛し、人間を信じる行為ができなくなり、互いが殺し合う世の中へと転じる。佳いことをするには、心が正しくなければできないが、悪に誘惑されることは容易い。自分を知って、まやかしに心が曇らないようにしよう。物事の本質を知ることも。
聖書の中のノアは、ひたすらに家族を思い、悪に染まっていく人類を哀れんだ。神の声に忠実となり、他人の眼を気にせず、箱舟を造ったのだ。人間が偉いのではないことを知らしめ、人類の愚かさを見せつけた。陸地まで飛ばなかった烏は賢い。
信じることで、家族を守りきったが、滅亡と再生を見届ける義務を負った。いつの時代にも、生きていくことは難しい。殺し合いも、悪の誘惑も避けられない。それが人間の業なのであろうことも承知だ。完璧な人間は存在しないが、誰しも闇はある。
光と闇の違いはなく、光と同じだけ闇も存在する。光に起てば闇は見えないが、闇の中に居れば、光は眩しく煌めいて視える。悪に染まれば染まる程、光の輪は広がりをみせる。世界を閉ざしてしまうのは、闇から生じた光なのかもしれないとも思う。
咽喉のイガイガに、通草酒が実に佳く効く。枇杷葉茶と同様に、謎が深まる。自然からの恩恵を上手く知れば、援けてもらうことが増えていく。その想いを強める薬酒に、驚くばかり。あけびがこれほどに効果があるとは・・・。命が漲るようになっていく。
昨日、焼きすくもと塩を入れたが、直後に雨が降って安堵した。この絶妙のタイミングが合わないと、苗が枯れたり、木が弱るのだ。何だか、祖母が教えてくれたような気になった。お墓掃除はしておくべきだなぁ。祖母の笑顔が見えたようでうれしい。
昨夏に収穫した鉈豆。とてもきれいな緑の鞘だ。水分がたっぷりだから、軟らかくて美味しい。焼酎に漬ければ、歯槽膿漏にいい。