猫が、掃除機を嫌いなのか、銀河がそうだったのかは定かではないが、すばるも好きではないようだ。何時もなら、興味深々で近づくのが、様子を窺っている。吸い込まれても困るので、電源を切るが、動く物に何だろうと油断がならない。
人間の赤ん坊よりも手が掛かる。朝早くからじゃれ周り、日中には涼しい場所で眠っている。といっても、こちらが動けば、遊んでくれると付いてくる。従って、足は傷だらけ。勢い飛びつくので爪を立て血が出る。遊び疲れては眠っているが。
普段には閉じ込めているので、休日には相手をするが、未だ手加減を知らずだ。慣れるまでは、と思っているが、お転婆ぶりに叱る。今は、足元に居て眠っている。涼しい場所は、実によく知っている。人間はそうもいかぬが、自然がいい。
そろそろ白桃の季節で、知人からの連絡を待っている。今の旬は、大久保で、これは実と種との離れがいい。白桃よりも価格は安いが、味は好く、これを好む者も多い。白桃も、昔からのに夢白桃が出回っている。どちらとも好みの問題か。
果物を、最近の若い者は口にしない。とのことだが、自然の恵みにはエネルギーが豊富で、殊に旬の物には、ハウス物や缶詰とは違う味わいがある。庖丁で剥くのが面倒、と言うのも分るが、冷水に浸け置き洗って丸齧りにする。旨い。
子どもの頃に、井戸水に浸した果物に齧りついた想いは懐かしい。金色に輝くマクワ瓜や西瓜等、割れる音に心が踊った。枇杷や李の甘酸っぱさに、顔をしかめながら口にしていた。桃も葡萄も高級品で、庶民には高嶺の花。時代は変った。
さて、今夕には水遣りをしよう。昨日とは打って変わって、五月晴の風のある天気だ。雨で薔薇の新芽が怪しい。手作りの液をかけておかねば。フェンスの蔦も刈っておこう。暑いからと強ち動かない訳にもいかない。貧乏性でもあるのは変らず。
たくさんの花芽に、結実を願ったが、思いの外の鈴生りに、袋掛けに慌てる。今年は、たくさんの方に。