さて、眠るとするか、と布団に体を横たえ、文庫本を手にしたら、すばるが屋敷中を走り周る。網戸やカーテンによじ登って、そのまま落下する。台所の電気を点けたら、黒い物体が奔る。キンチョールを片手に、蝿叩きで追い駆ける。
小さいのも含めて、6匹の収穫だ。1匹は隙間に逃げ込んで、取り逃がす。すばるの目利きは夜行性なので、こちらの見えない処が分る。然し、面白がってじゃれるばかりで、捕ろうとしないので、蝿叩きで気絶させる。その後ゴミ箱へ。
やっと落ち着いて、文庫を手にすれば、激しい雨音である。ザパーッ!という音に、蒸せていた空気が消え、凌ぎやすさに変る。今晩は眠れそうだ。で、今朝はゆっくりと起き過ぎた。まあ、勤務に支障はないし、弁当も作れたので安堵。
草刈を前以てしていたので、今朝は勝手をする。会長にも言ってあるので、我が家の所は無用と思うが、朝顔を刈らないでよ。草刈も、掃除もだが、自分地の敷地内は、きちんとしてもらいたい。駐車場や遊び場は仕方ないとは思う。
其々にが、心掛けて日々行っていれば、慌てる必要はないのだが、草を嫌う割りには、一向にしない。虫を怖がる意味も分らない。人間と言う生き物は、随分と好き勝手だと思う。この世があらゆる命で出来ていることを知っておこう。
出勤して、昼食のハンバーグを用意する。じゃが芋に塩を入れただけの、シンプルな味で、それに大根卸しをかける。卵も、玉葱も、パン粉も上手く混ざったのに、焼き加減で失敗。ちょっと焦がす。結局、皆に食べてもらえて安心する。
玉葱を微塵切りにするのに、機械を使ったから早いし、じゃが芋は洗って皮ごと茹でた。熱いのは汗だくになったが、手で直ぐに剥けるのがいい。分担を決めたので、サラダと大根卸しは他でしてもらう。洗い物もあるし段取りを考えて。
冬の宇宙に瞬く星々。その最もたる星座は、昴である。ギリシャ語で、プレアデス・ヒアデス星団と呼ばれる。