フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

音楽漬けの一日

2010-12-01 | 趣味

いよいよ12月だ。朝方、大分かけてきた月が東の空にようやく登ってきた。
外気温0度、室温12度、湿度35%。今日もいい天気になりそうだ。南アルプスと赤岳がほんのり紅く浮かんでいる。

ボリュームを落としてバッハのフルートソナタをかける。まずは薪ストーブに火を入れよう。これまでは、コーヒーを先に淹れていたが、冷え込んでくるとやはり薪ストーブが先だ。その前に灰を掻き出す。次は、ストーブのガラスを磨く。その後薪を入れ、火つけようの牛乳パックに鋏をいれたものを置く。その上に細いたきぎを置き牛乳パックに火を点ける。たきぎに火が移ると少しずつ太い薪を入れていく。火が安定すると太い薪をどんどんと入れる。ストーブの頭部表面温度200度を目指す。

そこでコーヒーを淹れよう。湯が湧く前に野鳥の餌台にヒマワリの種を入れてやる。最近他に美味しいところがあるのが、餌が残っていた。

パソコンを開き、ネットで天声人語を読む。杉浦銀治さん(85)というい方が紹介されていたた。農林省で炭の研究に励み、今も内外で炭焼きを教えているそうだ。
「杉浦さん編の児童書『火と炭の絵本』に、「炭を通して、火の大切さ、森の大切さがみえてくるんじゃないかな」とある。電気やガスは便利だが、代わりに炭や薪(まき)が廃れ、用済みの雑木林が消え、里山が荒れる。」

私が暮らす雑木林も荒れ放題だったが、最近、少し手がかりができてきたかな。

妻がいないと、NHK連続放送を見なくていいのがいい。フルートソナタの次は、ベートーヴェンの交響曲をかけよう。1番ハ長調、2番ニ長調を連続して聴く。若きベートーヴェンの清々しさ、心意気が彷彿としてくる曲だ。

朝食後、フルート練習をしよう。ゆっくりと音出しをする。澄んだ芯のある音を目指す。この気持ちが大事なのだ。「毎日の練習」NO1は、パターン6だ。NO7はパターン5でやる。次はアルテの各調のスケールとアルペジオをやる。基礎練習だけで、1時間かかった。
その後16課のNO3の曲を吹く。16分音符が滑らないように気を付ける。よくわからない転調の所が躓くので、何度も繰り返す。次はバッハのフルートソナタ1033をやる。これは、誰かから練習せよと言われているのではなく、全く自分のためだ。この旋律の美しさに触れているだけで楽しいではないか。
その後、八ヶ岳フルートアンサンブルの「カルメン」の序曲を練習する。なんとも難しい曲だ。もちろん自分の力量が足りないのは言うまでもないが。フルート練習はそこまでにしておく。


今日も庭に出てたきぎ集めをしておこう。1日で使う薪の量が多くなってきたので、それに見合う「労働」をしておかねばならない。気持ちよく晴れた雑木林の中は暖かい。チェーンソーの音が静の森の中に響く。たきぎ収集容器に一杯になったので作業を終えよう。

昼食は、札幌ラーメンだ。一袋に4玉入っている。ラーメンの味は醤油、味噌、塩の3種類。今日は塩味にしよう。具は、白菜、モヤシ、それに自家製の煮豚。それらを、鉄鍋で鍋焼きうどん風にして食べる。食べる直前に、香りづけにごま油を注ぐ。

食後、フルートレッスンへ行く。今日は、最初「毎日の練習」NO4の各調のスケールの練習をやる。これは長い練習なので♭2つの箇所を集中的にやった。次は、16課のNO3の曲だ。やはり、16分音符が滑るのと、スタッカートが甘い。最後に先生と一緒に二重奏をやる。一応何とか、最後まで大きなミスなく吹くことができたので、○をいただいた。やれやれ16課が終わった。9月22日から2月かかったことになる。

次は17課「シンコペーション」だ。2小節に渡ってタイで繋がると急にリズムがおかしくなってしまう。2度一人で吹いて、後は先生と二重奏をしてみる。私のシンコペーションが「裏打ち」になり、先生と8分音符ずつずれるところが苦手だった。

練習を終わり、きららに食材を買いに行く。白ネギと水菜が90円と安い。それなら久しぶりにすき焼きでもやってみようか。途中図書館へ寄り本を返すと同時にCDと宮城谷昌光、塩野七生を借りる、この二人は好きな作家だ。

少し薄暗くなってアダージョの森に帰る。甲斐駒が日没の反射で稜線が際立っている。
夕食の用意をしよう。水菜はしゃきしゃき感がいい。

すき焼きはもちろん大阪風。まずは牛肉を柔らかく焼いて、旨さを閉じ込める。

その後具材を入れていく。下手な割り下など使わないのがいい。少し多めに砂糖をいれ、酒と水と醤油で煮る。ほどなく煮えてきたの、ビールを注ぎ乾杯だ。久しぶりのすき焼き、五臓六腑に沁み渡たる。

夕食後は、フルートの先生から借りてきたDVD「カルメン」を観る。カラヤン指揮、ウィーンフィルの映画仕立てのオペラだ。
カルメンはGrace Bumbry、声が美しすぎる感じ。ドン・ホセ Jon Vickers真面目な人柄がよく出ている。ミカエラMirella Freniこの中では一番上手い。エスカミーリョJutino Diaz、これは若く美男なのでうってつけだ。声もよく伸びている。

ラブレ・ロアのピノ・ノワール赤ワインのグラスを傾けながら「カルメン」を愉しむ。

舞台ではなく、映像なので、画面が美しく、観ている者を飽きさせない。