フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

濃紫の気品が漂う リンドウ

2014-10-11 | アダージョの森

春から少しずつ成長してきて、暑い夏を過ごし、秋になったころ先端に渦状に巻いた蕾を付ける。

♪ りんりんりんどうは こむらさき ♪ 子供のころ、島倉千代子が歌っていたのをよく覚えている。
花色は紫ではなく濃紫なのだ。なんといえない上品さがある色合いだ。

太陽が好きなリンドウは、日が当たっているときにしか花を開かない。それが矜持の強さを感じさせる。
秋の森の花壇の主役とも言える。
アダージョの森には、背の高いエゾリンドウと普通のリンドウがあるが、どちらかといえは、エゾリンドウのほうが好きだ。

 学名 Gentiana scabra var. buergeri 科名 :リンドウ科  リンドウ属


マレーシアの風が吹いてきた

2014-10-10 | 人々との交流

このほどマレーシア旅行から帰ってきたOさんを囲んで夕食会が持たれた。行った先は、ミナミのシンガポール料理の店「梁亜楼」(リャンアロウ)

まずは、タイガービールで乾杯だ。タイガービールは、シンガポールを中心に東南アジアで飲まれているビールだ。あっさりとして口当たりがいい。

三種盛り料理を注文する。見た目に美しくお酒のアテにぴったりだ。

続いて、メインディッシュとして海南チキンライスを注文する。

東南アジア(マレーシアやシンガポール、タイなど)の屋台で食べられる郷土料理だ。茹で鶏とその茹で汁で炊いたご飯が付いている。
まず茹で鶏を口にする。実に柔らかくジューシーだ。
続いて、縦長の米を使ったチキンライスを食べる。パッと見には単なる「ご飯」なのだが、食べると驚くほどの旨みが口の中に走った。これは初めての経験だ。

最後〆は、太い焼きそば風の料理。

マレーシアのお土産にもらったマグネット「WAU BULAN」(ワウ・ブラン)。マレー語でwauとは「凧」のこと。ワウ・ブランは「三日月」の意味をもち、マレーシア航空のシンボルになっている。

ワウの起源には様々な説があるが、古くは風の精霊との交信にも利用されたとか、農作物を荒らす鳥を遠ざけるために利用されたといわれている。

大きいものでは縦3.5m、横2.5m、450mも彼方まで飛ばせるものもあるとか。現在でもマレーシアの田舎では家の軒先でワウが空に舞う光景を目にすることができる、とのこと。

ある統計によると、海外での1か月以上の長期滞在先として、マレーシアが一番人気らしい。物価が安く、治安が良いことが人気を呼んでいる。
一度訪ねてみたいものだ。

 


真っ白なブラシ サラシナショウマ

2014-10-09 | アダージョの森

森の中の薄暗く湿ったところに、サラシナショウマが咲き始めた。鼻を近づけると、どちらかというと悪臭に近い香りがする。

サラシナというのは、「葉を水に晒せば食べられる=晒し菜」と言う意味だそうだ。
白い花がブラシのように咲いていて、風にそよいでる姿は、秋の風情を感じさせてくれる。アダージョの森に自生している大好きな植物のひとつだ。

今年の夏に、暗い森の中から、少し日当たりの良い花壇に数株移植したが、元気良く咲いてくれているのがうれしい。
湿ったところが好きで、乾燥に弱いのが、気を付けねばならないところだ。

学名:Actaea matsumurae(= Cimicifuga simplex) 科名:キンポウゲ科サラシナショウマ属

 


独特の花の形が惹きつける トリカブト

2014-10-08 | アダージョの森

アダージョの森の薄暗いところに、深い青色を見つけたときには驚いた。何かなと思って近づいたら、なんとトリカブトではないか。かつて、後立山を縦走したとき、鹿島槍ヶ岳の下山道で、トリカブトが群生しているのを見かけたことがある。トリカブトは、そんなところにしかないと思っていたら、なんと自分の足元に咲いていたのだ。
猛毒植物である。春の山菜のニリンソウと間違えて、食べて死亡した事件が起きている。

花の形が何ともユニークだ。トリカブトの名の由来が、「花が古来の衣装である鳥兜・烏帽子に似ているからとも、鶏のとさかに似ているからとも言われる」のも頷ける。

  学名:Aconitum  キンポウゲ科トリカブト属の総称である。


森の中に走る赤い線 ミズヒキ

2014-10-07 | アダージョの森

今年もミズヒキの季節がやってきた。森の中の少し薄暗いところに、一面に「赤い線」が走っている。花が咲いているという実感は湧かない。

何か空中に線が走っているという感じだ。小さな赤い花が付いているが、これは、花弁ではなく、花弁状の4個の萼片だ。上にある3個の萼片は赤く、下側の1個は白い。このため、花穂を上から見ると赤く、下から見ると白く見える。これを紅白の水引にたとえて、水引の名がついたといわれる。花壇に植えられるような花とも思えないが、山野草の魅力溢れる花だ。

萼片が4個とも白いのをギンミズヒキという。葉にV字の模様が入っているのが面白い。

学名 Poligonum filiforme タデ科タデ属