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日本遺族通信 平成24年3月の九段短歌

2012年03月25日 07時00分00秒 | 日本遺族通信


             平成24年3月 靖国神社社頭に掲示された遺書
         大阪府北河内郡星田村出身 陸軍少尉 南 正夫 様 (24歳)
     昭和18年3月3日 ニューギニア島ラエ東北方約45哩海上にて戦死 合掌
文面からしますとご結婚されていらっしゃらないお若いお方に存じ、とても残念です。
この度の 「遺書」 はスキャナーの調子が悪く、 に収めました。
最後の文面より
我ハ心身一切ノ力ヲ尽クシ、従容トシテ悠久ノ大義ニ生キタルナリ。
幾クハ此ヲ以テ、我ノ親ニ対スル最大ノ孝ナリト思召下サレヨ。
我ガ死ヲ聞カバ、孫ヨ倅ヨ良クヤッタリト御褒メ下サレ度候。 (中 略)
 大日本帝国万歳   南家万歳
        辞    世
   花ト咲キ 花ト散ル身ノ 我ナレハ カネテコノ日ヲ 待詫ヒシナリ
                                        頓首
  昭和17年1月7日                       正夫
南家御一同様
ご家族の皆様のお悲しみに哀悼の誠を捧げます。 合掌

今号にも全国から鎮魂の歌が寄せられましたのでご紹介させて頂きます。
お目を通して頂けましたら幸に存じます。
   寒々とこの満天の星空の下で眠れり靖國の父            甲州市 遺児女性
   恐山の慰霊碑の前にひざまづき風車ふきて父と遊びぬ        むつ市 遺児女性
   絵らふそくひがな灯して夫しのぶ六十七回忌の雪止まぬ日を        横手市 妻
   靖國の妻と言はれてながらへて良き日ありしや呆けし母よ    富士吉田市 遺児男性
   紺碧の白波染めて陽は昇る洋上慰霊レイテ島沖          佐世保市 遺児男性
   戦場に父したためし遺書を貫きし母黄泉に旅立つ          青森県 遺児女性
   出征の叔父を木旗で送りたり千切れるほどに振りし幼き掌      青森市 遺族男性
   春浅き国に捧げし愛し子の名をよび続け母逝きませり        京都市 遺族女性
   父偲び集ふ宴の和やかに三笠の宿に眺む月映ゆ          名古屋市 遺児女性
   中国の桂林に来て父戦死の西山拝し亡母偲べり          うきは市 遺児男性
   現し世に残る一人の戦友と歌を作りて便りするなり         京都市 遺族男性
   えにしあり共にしらがと誓ひしが愛する人は靖國の神        舞鶴市 妻

私の歌は、先月の2月号まで6ヶ月継続して掲載いただきましたので、今月は掲載無しでしたが、

     紺碧の白波染めて陽は昇る洋上慰霊レイテ島沖    佐世保市「鳥海」艦長子息

昨年の洋上慰霊の折りに感激の出会いを頂きました 「鳥海」 艦長様のご子息様の歌を拝見させていただきとても嬉しく存じました。
 

とん‐しゅ【頓首】
[名](スル)《「とんじゅ」とも》

中国の礼式で、頭を地面にすりつけるように拝礼すること。ぬかずくこと。
手紙文の末尾に書き添えて、相手に対する敬意を表す語。「―再拝」

遺書の中で初めて学んだ言葉でしたので、私のために記しました。

コメント (4)
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