平成27年9月 靖国神社社頭に掲示されました遺書 合掌
今号も残念にも20歳のお若いお方の遺書をご紹介することになりました。
「特別特攻隊員に選ばれて明日いよいよ出撃することになりました。男子の本懐これに過ぐるはありません。」と当時は男子皆が洗脳されたのですね。
とても悲しいです。残念です。多くのお若い命が惜しまれます。
選者 三井先生のお言葉より(私が学ぶために書き添えました。)
昭和20年8月15日昭和天皇の玉音放送により、大東亜戦争の終結が公表されました。
同年9月2日、7月26日連合国のポツダム宣言を受諾、これにより我国は占領統治下に置かれました。
そして約6年後昭和26年9月8日サンフランシスコ講和条約が、米、英中心の48ヶ国と調印されました。
この講和条約が発効された翌27年4月28日は日本が独立国となった日です。
従って「独立記念日」とすべきである。とする各種団体や個人などの行動が盛んに行われてゐるのです。
三井先生に選んで頂きました九段短歌12首のご紹介をさせて頂きます。
玉音が流れて暑い夏の雲爺さんの目に涙か汗か 那須塩原市 遺族男性
父の顔見られず迎へし古稀祝ひ軍服の父に敬礼する弟 甲州市 遺児男性
故郷(くに)遠き戦死の兵らの墓守り今朝も清むるペリリューの人 青森県 田中恭子様
玉砕の島のしづけさ山に壕海に沈船ありてかなしき 富士吉田市 遺児男性
戦争の最中に生まれし吾なれば亡き父思ひ母を偲びぬ 甲州市 遺児女性
戦争は惨い心に孤独なり父は一人で急ぎ旅立つ 名古屋市 遺児女性
満州の肉親十人灰となり「くるでなかった」のはがき涙もて読む 上田市 遺児女性
焼跡に母が植ゑしなすとまと出征の父待ちし食卓 大阪市 遺児女性
七十年戦艦(ふね)の柩でねむる父かたみ絵手紙月見草咲く 南相馬市 遺児女性
長崎の街の夜景の美しさ平和を願ふ魂の輝き 名古屋市 遺児女性
遺影の父瞼におきて命日に故郷向きて手を合はせをり 長浜市 遺児女性
老兵ら長き間の沈黙に記憶は消えず語り部となる 千葉市 私(110首め)
今号には佐世保市の田中 暁様のお名前が無く淋しく存じます。
青森県の田中恭子様のお歌を拝読させて頂き、嬉しゅうございました。