汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 おお、ボードレールよ! その2

2010年02月17日 | 初期中期の詩
おお、ボードレールよ!
おまえはこの狂気の中で
己の運命に酔いしれ、孤独の中で悶え
迸る言霊の閃光に、
私の脳髄は快楽の中で焼き裂かれてしまった

おお、忌わしい悪戯の夢想!
悪魔に脅かされた腺病質な筆の中に宿る魂よ!
おまえはこの炎に包まれた罪の紋章を
緊縛された身体に永遠に刻印され
もがき苦しむその無様な様子を
光を失った民衆によって足蹴にされるのだ!

ああ、何という浅ましい悦びであろう
おまえの言葉に記されるあらゆる苦悶は
これからも偶像のように崇拝され
誰からも恐れられる畏怖の存在に堕ちてしまう
おお、何という悲劇、何という世の破廉恥さよ!

おまえはこれからも永久に、湿り切った
牢獄に幽閉される哀れな闘士だ
おまえはこの呪縛からもう逃れる事は出来ない
運命はおまえの存在に唾を吐き捨てたのだ
言葉に出来ない憤りを唾棄するように
世界の淀んだ潮流に絶望するかのように

そして私は瞳を伏せてはおまえを罵ってやる
なぜおまえはこの世に生まれてきたのだと
なぜおまえはこんなにも
美しい詩情を綴ろうとしたのかと…


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