汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 軋轢の世界

2010年02月18日 | 初期中期の詩
息つく間もなく繰り返される情愛
全てが朧に霞んで、消えていく現実の温かさ
ただひたすら追い求めていた愛を信じ
真摯に贈り続けた言葉の無情な響きは
何一つとしてやり切れない
その意味の中で煩悶する純心なガラス細工のように繊細だ

繊細なスケッチを描くように
誰かに呼び掛けていた夕闇の刹那
幽かに浮かび上がる混沌とした軋轢のひしめきに感じた
何もかもが幻影で、哀しみが込み上げてくる暗闇の世界

滞る時の流れに戸惑いを見せてきた
季節の移ろいの狭間

吹く風はしんみりとした寂しさに揺られて
まるで秋風のように温かみを失った人形の憂鬱
そして、拉がれている少女はその白い手に握られた
僅かな希望を、夕空へと投げ出した


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軋轢→あつれき
拉がれている→ひしがれている
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