汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 視界

2010年02月25日 | 初期中期の詩
混沌とした色彩に彩られて
帰り付いた家の明かりは何時になく滑稽な
寂しさを醸し出している

母親の温かな眼差しに揺られて
慈しみは廃れた悲しみの傷口を労わるように愛撫する
痛みが心地良く噴き出していくのを感じる
連日吹き荒れる風に精神は廃れ咽びながら
渇いた鼓動に見え隠れする憤怒の感情は
どうする事の出来ない宿命に抗う聖者のように
その出口を見失い彷徨い疲れている

悠久が恋しい
光溢れる庭園のリンゴの木は
その熟したうららかな赤い実を一つ地上に落とすだろう
その光の中で揺り籠に揺られている
憎しみの煮えたぎる煩悶に答えを知らない赤子は
その清らかな眼で何を見つめているのだろう
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