汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 声

2010年11月27日 | 初期中期の詩
腕を取られ 泣き叫ぶ夫人が一人
その眼には幾つもの奇跡を別つ雷鳴が轟いている
そしてその彼女の腕をねじり上げている男
その手には無数の蛆が集り 腐敗を促進させている

もし この話が本当なら
凍える老婆の最期の姿をこの目に焼き付けたい

炎は自由を手に入れた
鯛の稚魚は海の上で溺死している
それは厳かな祝礼

腕を刈られ 息を喘がす夫人が一人
この世にはもう何もない
あるのは素晴らしい空の色と
悠遠の過去を想う牝牛の泣き声である
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