朦朧とする 波が砂に描いた哀しみを消す まるで忘れない想い出が 私を諭すように 意地になって 強情さに泣いて 疲れ果てた 月が暗い海の中で 欠け始める 響きのある不安と安らぎの中で 魂が涙を流す 此処は黄泉の国の海の中 寄せてはまた 遠くへと 視線を走らせる 続く命の源は 何時までも 遊覧する舟のよう 異国の土地は まだ 微睡みの中の夢 言葉は尽き果て 紫色に暮れる空も 一握の砂に消えていく まるで 胎内に生きている生命のように それは 刹那の儚さの虚ろの裡に 花は細やかに笑っている 降り積もる細雪のような響き 寄せては また返す 心は やがてその海を行くのだろう
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