汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩

2011年09月29日 | 初期中期の詩
脈打つ波 海は荒々しい感情に包まれる 淡い蒼の草原
くねる海蛇が 荒野を行くように 泳ぎ回る 辺りに羞恥を振りまきながら
彼は海原の死者 幻想の潮騒を奏でる 宿命に閉ざされた囚人
雷は鳴り響き 執拗にうねる波は 神の幻影を映し出すかのよう
海蛇の小さな身体 その痩躯からは おびただしい量の紅い血が噴き出す
彼は意識の飛ぶ合間に 自身の宿命を呪った 慌ただしく波が 彼の狂気に覆い被さる

まるで魔物に憑かれた女のように ひしひしと唸りを上げ 未知の恐怖が姿を現す
それは寂寞を伴った 精細な彼の感情であった 物々しい叫び声が聴こえる
彼の小さな胸の内には 幼い時の平安な世界があった 煩わしい過去の追憶
彼は一心不乱に 海底から沸き立つ 悲しみの旋律に 耳を傾けていた
荒波が奏でる 刹那の憂愁 それはあらゆる混沌が 安楽の地に赴くような響きであった
彼は太古の神々の凄惨な事件を目の当たりにした 肌蹴た女のような悲壮のような
楽園の歌声 彼はその瞳で 彼の脳裏に表れた 突然の絵画に 戸惑いの嗤いを浮かべた

波は容赦なく彼の身体に打ち付ける まるで暴力に晒されるように
彼はその体をよじり この陰険な自然の猛威に 耐える術さえも知らなかった
雷は鳴り響き 嵐はこの時化の脅威を 更なる恐怖に変える 惑う彼の感情のように
海原の悲劇 差し込む一縷の光でさえ この悲劇の帳を知らない


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蒼い空 全てが深閑となって 森は風にざわめく
あなたの声に誘われて この森にやって来た 山彦の虚ろな響きが聴こえる
あなたの唇に重ねたのは 私の可憐な恋心 そして小さな恥じらい
囁きだした霧雨が霧を造る 何か素敵なものを隠そうとするかのように
私は心躍るように この道なき道を歩いていく 駆け出したい気持ち
しかし 何処に行けばいいのかが判らない 判然としない感情
まるであなたに抱く愛着のように 雨脚はどんどん早くなる

あなたに羞恥に似た気持ちを抱いたのは ついこの間のこと
零れ落ちるかのような麗しい瞳 そして すすり泣くかのような微笑み
どれ一つ取っても 私が抱く愛情は 掛け替えのないあなたの存在を際立たせる
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みやすけの詩

2011年09月29日 | 初期中期の詩
煌びやかな光の中 微睡む視界は 夢の場所へと連れて行ってくれる
あなたは一人 この渚に佇み 宇宙の神秘に心躍らせる 波は取り憑かれたように揺れる
寄せては返し 私の追憶に触れた あなたは見えない助けを呼ぶ
巫女が踊りを踊る 腰つきが異様に 月の満ち引きに重なる それは異次元の輝き
二つの大きな惑星があって その間をエーテルが縫うように 徘徊している
小人が私の身体中をまさぐる 偽りを隠した そっと包み込むように あなたに怯える

偽りを覚えたのはその頃から 私はあなたの背中に映る 気配を感じていた
流星は華々しく散っていく 夜空には幾銭もの星達が 弧を描いて沈んでいく
あなたは小さくはにかんだ微笑みを見せた 透明な空気の微動を感じる
あなたの温かな視線に乗った 幽かな憂愁の影

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蒼空には星が明滅している 蠱惑の瞳のように あなたからは逃れられない
私の心の内には 滅びた言葉たちが蠢いている まるで呪われた女のように
あなたは私を生け捕りにした 言葉が漏れ出ないように 縄で口を絞めた
もどかしい怒りの発作に 感情は入り乱れ 私は一塊の人間に保つことができない
脆く儚い女の調べ 私はあなたの腕に抱かれ やがて意識を失う 闇は恍惚と
時間に感情を蝕まれ 私はあなたの欲望に喰われる 虚ろな眼差しが 月に照らされる
胡乱に渦巻く感情 あなたのその手で 私の首を絞めつけてほしい ただ見えないだけ
あなたの姿が 私を取り巻く あらゆる虚栄が あなたの頬に涙が流させるの

仄かな愛の温かみは 私の滑舌を饒舌させる まろやかなあなたの愛情を 
私の恥部で感じる 儚い夢の悦びが 困惑の感情に塗れるとき 私の熱くなった胎は
悦びの乱流に惑い もがき苦しむだろう 快活な舌が あなたを惑わすとき 
私は小さく脈打つ心臓を意識する まるで幼子が恐怖で隠れるように 
私はそこで辛辣な悪態を知るだろう 乱脈に壊れゆく理性の儚さよ
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