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2019年度芸術院賞に幸四郎さんら5人に、杵屋勝国さんら2人は恩賜賞も

2020-03-20 | アート・文化
 日本芸術院(黒井千次院長)は、芸術分野で顕著な業績があった人に贈る2019年度の日本芸術院賞に、歌舞伎俳優の松本幸四郎さんら5人を選んだと発表した(3月19日)。長唄三味線方の杵屋勝国さんと日本画家の村居正之さんには特に顕著な業績を認め、恩賜賞も併せて贈る。
 恩賜賞・日本芸術院賞
 村居正之(むらい・まさゆき)日本画家。72歳。日展出品作「月照」。京都府出身。
 杵屋勝国(きねや・かつくに、本名牟田口照國=むたぐち・てるくに)長唄三味線方。74歳。長年にわたり長唄界と歌舞伎長唄に貢献、後進を育成。福岡県出身。
 日本芸術院賞
 藤森照信(ふじもり・てるのぶ)建築家。73歳。「ラ コリーナ近江八幡 草屋根」。長野県出身。
 藤間蘭黄(ふじま・らんこう、本名田中裕士=たなか・ひろし)日本舞踊家。57歳。日本舞踊の古典を継承するとともに、発展・普及に寄与。東京都出身。
 松本幸四郎(まつもと・こうしろう、本名藤間照薫=ふじま・てるまさ)歌舞伎俳優。47歳。近年の歌舞伎俳優としての活躍。東京都出身。
 ◆日本芸術院賞
 芸術上の功績が顕著な芸術家を優遇するための栄誉機関、日本芸術院が毎年授与する賞。第1回目の実施は1941年。日本芸術院の会員以外で、優れた芸術作品を制作した人、および明らかに芸術の進歩に貢献する業績がある人に贈られ、賞状、賞牌、賞金が出る。
 戦前は帝国芸術院賞と呼ばれた。日本芸術院賞を受賞した人の中からさらに選ばれる恩賜賞がある。恩賜賞、日本芸術院賞ともに、授賞式は毎年6月に行われ、天皇皇后両陛下も出席する。戦中、戦後の一時期を除いて毎年授与されている。
 毎年1月中に日本芸術院の会員が候補者を推薦し、やはり会員で構成される選考委員会でさらに選考が行われる。選ばれるジャンルは日本画、舞踊、音楽、建築、彫塑、小説など幅広い。

 天気は晴れ。風が強く時々突風が吹く・・帽子が飛ばされる。最高気温は13℃と寒い・・この寒さは今日だけかな。
 今日は3月20日で、春分の日:昼と夜の長さが等しくなる日、といわれるが、実際は昼の方が少し長い。
 梅田川沿いの”サンシュユ”。葉が出る前に黄色の小さい花を咲かせ、枝先に花が満開だ。春の到来を知らせる。木全体を覆う花が早春の光を浴びて黄金色に輝くことから、別名に春黄金花(はるこがねばな)がある。
 秋に果実を付ける。果実はグミに似た楕円形で赤い色で光沢がある。この様子から、別名に秋珊瑚(あきさんご)がある。。江戸中期に朝鮮から渡来し、薬用植物として栽培された。今でもそのまま食べられ、滋養・強壮の薬効がある山茱萸酒を作る。名の”サンシュユ”は中国名「山茱萸」を音読みしたもの。茱萸とはグミのこと。
 サンシュユ(山茱萸 )
 別名:春黄金花(はるこがねばな)、秋珊瑚(あきさんご)、山茱萸(やまぐみ)
    Japanese cornel(ジャパニーズ・コーネル)
 学名:Cornus officinalis Siebold et Zucc
 ミズキ科ミズキ属
 原産地は中国・朝鮮、薬用植物として
  江戸中期(享保七年:1722年)に朝鮮から渡来
 落葉小高木
 開花時期は2月~4月
 秋(11月頃)にグミのような赤い実に熟す


「憮然」の正しい使い方は、国語に関する世論調査

2019-10-31 | アート・文化
 文化庁は「国語に関する世論調査」を発表した(9月29日)。
 調査は、文化庁が国語(日本語)施策の参考とするため、「現代の社会状況の変化に伴う、日本人の国語意識の現状」について、平成7年(1995年)度から毎年実施している世論調査である。調査対象・規模は全国の16歳以上の男女3,000人で、平成17年(2005年)度分からは有効回収数2,000を目標に3,500人前後に調査を依頼している。調査方法は個別面接方式である。
 「国語に関する世論調査」は言葉のはやりすたりも調べている。
 「国語に関する世論調査」から意味を間違いやすい言葉の問題を出題。
 「憮然」という言葉の正しい使い方はどちらか。
  A:失望してぼんやりしている様子 28.1%
  B:腹を立てている様子 56.7%
   正解は、A「失望してぼんやりしている様子」 正解率は28.1%。
 「御の字」。次の2択、どちらが正しい使い方だろうか。
  A:一応納得できる 49.9
  B:大いにありがたい 36.6
   正解は、B「大いに有り難い」 正解率は36.6%。
 砂をかむよう
  A:悔しくてたまらない様子 56.9%
  B:無味乾燥でつまらない様子 32.1%
   正解は、B
 書きとり問題。
 どちらの言い方を使うか
 ”自分が言うことに嘘偽りがないことを固く約束する様”は、
 「天地~」に誓う。この~にはどんな漢字が入るのか。
  正解は「天地神明」で正解率は32.1%。
  すべての神々に約束する。約束をたがえたら罰せられてもよいという意味
  「天地天命」と誤用ことが多いという
 論理を組み立てて議論を展開すること
  A:論戦を張る 44.0%
  B:論陣を張る 29.5%
   正解は、B
 *
 調査によると、読書量が以前に比べて「減っている」と回答した人の割合は67.3%で、5年前(25年度調査)の65.1%や10年前(20年度調査)の64.6%と比べ、減少している様子。
 「減っている」理由(複数回答)を尋ねると、
  仕事や勉強が忙しい:49.4%
  視力など健康上の理由:37.2%
  スマホやゲームなどで時間が取られる:36.5% 5年前より10.2ポイント増加した。
 「読書量を増やしたいか」との質問に
  そう思う:28.0%
  ややそう思う:32.44% 計60.4%が読書に前向きだった。5年前と比べると5.9ポイント減少。
 国語に関して国に期待することも尋ねた(複数回答)。
  家庭や社会で正しい言葉遣いが行われるようにする:39.5%)
  学校での国語の教育をより充実させる:35.3%
  言葉の意味・由来や国語の伝統が受け継がれるようにする:33.3% などの回答

 今日で10月は終わり、明日からは11月。秋・冬がドンドン迫ってくる・・周囲の山々は紅葉。
 チョット遠くのスーパーに出かけた。スーパー近くの街路の植栽地に赤い実が沢山付いている木を見つけた。”モッコク(木斛)”の木だ。常緑中高木で、葉は厚くて細長く、樹皮は灰褐色である。6月~7月に、蘭の香りに似た芳香のする淡黄色の小さな5弁花を下向きに咲かせる。球形の果実がなり、10月頃から赤く熟す。
 ”モッコク(木斛)”は江戸五木の1つ。 江戸五木とは江戸時代に江戸で重視された造園木で、モッコク、アカマツ、イトヒバ、カヤ、イヌマキである。庭木の王者とも言われたが、最近は流行らない・・。
 モッコク(木斛)
 別名:赤実の木(あかみのき)
 学名:Ternstroemia gymnanthera
 ツバキ科モッコク属
 雌雄異株、両性花の株と雄花だけの株がある
 常緑中高木、樹高6m~15m
 開花時期は6月~7月
 花は芳香のする淡黄白色の5弁花(径1.5cm位)
 10月~11月頃に球形(径1cm~1.5cm)の果実が赤く熟す


文化勲章にノーベル化学賞受賞の吉野彰氏ら6氏、文化功労者に21氏

2019-10-30 | アート・文化
 政府は2019年度の文化勲章受章者6人と文化功労者21人を発表した(10月29日)。文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は11月5日に東京都内のホテルで開かれる。
 文化勲章(6氏)
 甘利俊一(あまり・しゅんいち):83歳。東大名誉教授。
  数理工学分野で世界に先駆けて情報幾何学を創設し、神経回路網理論研究でも卓越した業績を上げた。
 坂口志文(さかぐち・しもん):68歳。大阪大特任教授。
  過剰な免疫反応の抑制をつかさどる制御性T細胞を発見し、自己免疫疾患治療に向け臨床応用に道を開いた。
 佐々木毅(ささき・たけし):77歳。元東大学長。
  政治思想家の研究を基礎として現代政治分析に取り組み、1980年代以降の日本の政治に道筋を示した。
 田沼武能(たぬま・たけよし):90歳。写真家。
  報道カメラマンとして活動を始め、国内外の子どもを被写体とした独自の世界を作り写真家の地位向上に尽力した。
 野村萬(のむら・まん、本名野村太良=のむら・たろう):89歳。能楽師。
  狂言の魅力を国内外に伝え、「おしん」などテレビドラマにも出演、多くの人に感銘を与えた。
 吉野彰(よしの・あきら):71歳。旭化成名誉フェロー。
  モバイル機器などに欠かせないリチウムイオン電池の基本構造を確立し、高い評価を得た。同時に文化功労者にも選ばれた。ノーベル化学賞を受賞
 文化功労者(21氏)
 佐藤忠男(さとう・ただお、本名飯利忠男=いいり・ただお)映画評論家。
  評論では平明な表現の鋭い問題提起が評価され、映画による国際交流に努めた。89歳。
 石井幹子(いしい・もとこ)照明デザイナー。
  照明で空間をデザインして環境を活性化させることを提唱し、東京タワーや姫路城などのライトアップを手がけた。81歳。
 猪木武徳(いのき・たけのり)大阪大名誉教授。
  労働経済学、経済思想、現代経済史・日本経済論の三分野にわたり、独創的な研究手法で卓越した業績を上げた。74歳。
 馬場あき子(ばば・あきこ、本名岩田暁子=いわた・あきこ)歌人。
  古典的な流麗さを備えて説得力を持つ短歌を創作し、短歌の普及にも力を注いだ。91歳。
 宇多喜代子(うだ・きよこ)俳人。
  精神性も社会性も悲喜も織り込む独自の俳句の方法を見いだし、著作では歴史の隙間に埋もれた無名の俳人も取り上げた。84歳。
 大林宣彦(おおばやし・のぶひこ)映画監督。
  夢や遊び心あふれる映画を創作し続け、故郷尾道が舞台の「転校生」や「時をかける少女」などで知られる。81歳。
 金出武雄(かなで・たけお)カーネギーメロン大ワイタカー記念全学教授。
  顔に関する画像認識技術や自動車の自動運転で独創的な研究業績を上げた。74歳。
 興膳宏(こうぜん・ひろし)京大名誉教授。
  中国古典文学の研究で優れた業績を上げ、日本のみならず中国・フランスでも高い評価を受けた。83歳。
 小林芳規(こばやし・よしのり)広島大名誉教授。
  国語史学の分野で、先端をとがらせた木の棒「角筆」で書かれた文字を発見するなど学会に大きな影響を与えた。90歳。
 近藤孝男(こんどう・たかお)名古屋大名誉教授。
  時間生物学の分野で、生物時計の特性がタンパク質の機能に基づいていることを明らかにした。71歳。
 笹川陽平(ささかわ・ようへい)日本財団会長。
  財団の常勤役員として、行政の手の届かない文化振興・社会貢献事業などでさまざまな課題の解決に取り組む。80歳。
 佐々木卓治(ささき・たくじ)東京農業大総合研究所参与。
  作物ゲノム学の分野で、プロジェクトリーダーとしてイネゲノム全塩基配列を解読した。72歳。
 田渕俊夫(たぶち・としお)日本画家。
  自然と時代を丁寧に考証した作品は装飾性と精神性を兼ね備え、日本画の確たる表現を築いたとして高く評価された。78歳。
 宮城能鳳(みやぎ・のうほう、本名徳村正吉=とくむら・まさきち)舞踊家。
  琉球舞踊と組踊における女形の卓抜した技芸で、沖縄の文化の向上に貢献した。81歳。
 萩尾望都(はぎお・もと)漫画家。
  少女漫画を多彩で深みのある内容表現が可能なジャンルへと発展させた。代表作に「ポーの一族」「トーマの心臓」など。70歳。
 藤原進一郎(ふじわら・しんいちろう)元日本障がい者スポーツ協会理事。
  障害者スポーツの普及に尽力し、98年長野パラリンピックでは総監督を務めた。87歳。
宮本茂(みやもと・しげる)ゲームプロデューサー。
  任天堂のゲーム開発の中心人物。マリオシリーズなどで知られ、日本のゲームを世界に誇る文化に発展させた。66歳。
 坂東玉三郎(ばんどう・たまさぶろう、本名守田伸一=もりた・しんいち)歌舞伎俳優。
  歌舞伎界を代表する女形として活躍し、新劇や海外戯曲にも出演している。69歳。
 柳沢正史(やなぎさわ・まさし)筑波大国際統合睡眠医科学研究機構長。
  分子薬理学の分野で、睡眠や覚醒を制御する神経伝達物質オレキシンを発見した。59歳。
 渡辺美佐(わたなべ・みさ)音楽プロデューサー。
  アーティスト多数を世に送り出し、大衆エンターテインメントを担う渡辺プロダクションの黄金時代を築いた。91歳。

 今日の天気は晴れ~曇、風は弱い。最高気温は21℃、最低気温は10℃。
 散歩道沿いの”コムラサキ”に沢山の小さな実が紫色になっている。実は径3mm程と小さいが、数十個纏まっている。
 名(コムラサキ:小紫)の由来は、実が紫式部を小さくしたものから。紫式部はやや背が高くて果実は小紫よりやや大きく、比較的パラパラとした実の付き方である。”コムラサキ(小紫)”の果実は小さく、纏まって付く。
 コムラサキ(小紫)
 別名:小式部(こしきぶ)
 学名:Callicarpa dichotoma
 クマツヅラ科ムラサキシキブ属
 落葉低木、丈は2m~3m
 枝は垂れ、これに花・実が付く
 開花時期は6月~8月
 花色は薄紫、実(径3mm程)は緑から紫色となる
 成実は9月~12月
 果実が白色のものがあり、シロミノコムラサキ(白実の小紫、別名:白式部)と言う


人間国宝に7人答申

2019-07-20 | アート・文化
 文化庁の文化審議会は、重要無形文化財保持者(所謂、人間国宝)に、講談の神田松鯉さん(76)や歌舞伎脇役の片岡秀太郎さん(77)ら7人を認定するよう文部科学相に答申した(7月19日)。政府は秋にも答申通り告示する。
 ◇重要無形文化財保持者
 通称:人間国宝
 人間国宝とは、日本の文化財保護法に基づき、文部科学大臣が指定した重要無形文化財の保持者として各個認定された人物を指す通称である。
 この認定で人間国宝は116人(うち1人は重複認定者)となる。
 ◇人間国宝に答申した7人
  講談の神田松鯉さん(76)
  歌舞伎脇役の片岡秀太郎さん(77)
  歌舞伎音楽竹本の竹本葵太夫さん(58)
  人形浄瑠璃文楽太夫の豊竹咲太夫さん(75)
  長唄三味線の杵屋勝国さん(74)
  長唄鳴物の藤舎名生さん(78)
  琉球古典音楽の中村一雄さん(73)
 文化審議会はこのほか、指定済みの重要無形文化財の保持者団体構成員として、伝統組踊保存会(沖縄県浦添市)の12人を追加認定するよう求めた。
 また、文化財保存のための選定保存技術の保持者に、美術工芸品錺(かざり)金具製作の松田聖さん(57)を認定するよう答申した。
 このほか、登録有形文化財(建造物)として、「旧赤羽台団地42号棟」(東京都北区)や「島根県庁舎議事堂」(松江市)など29都道府県の196件を登録するよう答申した。

 今日の天気は曇り~晴れ。気温は高く、最高気温27℃とか。
 熱い夏には涼しいモノが相応しい。今年の夏はそんなに暑くないけど・。白と緑の葉、白い花、散歩で見つけた”ハンゲショウ”・・涼しい景色。特徴的な白い葉は、8月下旬頃には緑色の葉となってしまう。
 名(ハンゲショウ:半夏生、半化粧、片白草)の由来には、半夏生:開花時期が半夏生(太陽の黄経が100°の日、夏至から11日目)の頃だからの説、半化粧:葉の一部が白く変化(化粧)するからの説、片白草:葉の表は白く葉裏は淡い緑と半分だけ白いからとの説、などがある。古和名には片白草とある。
 ハンゲショウ(半夏生、半化粧)
 別名:片白草(かたしろぐさ)
 学名:Saururus chinensis
 ドクダミ科ハンゲショウ属
 原産地は日本(北海道除く)、朝鮮・中国
 開花時期は6月~7月
 花は長さ10数cmの穂状花序で、小さな白い花をたくさん咲かせる


大阪府の百舌鳥・古市古墳群、世界遺産に登録決定

2019-07-07 | アート・文化
 アゼルバイジャンで開催中の国連教育科学文化機関ユネスコ(U.N.E.S.C.O.:United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization )の世界遺産委員会は、日本が推薦していた「百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群」を世界文化遺産に登録することを決めた(7月6日)。日本の世界文化遺産の登録は7年連続で19件目。世界自然遺産も含めた世界遺産は23件目となる。
 古墳群は、古墳時代の最盛期(4世紀後半~5世紀後半)に、当時の政治や文化の中心地の一つだった大阪府南部地域に築かれた。構成資産は、墳墓としては世界最大級の全長486mを誇る前方後円墳の大山(だいせん)古墳(仁徳天皇陵)など百舌鳥地域(堺市)の23基、全長425mの誉田御廟山(こんだごびょうやま)古墳(応神天皇陵)など古市地域(羽曳野市、藤井寺市)の26基の計49基。古墳群は大陸と結ぶ航路の発着地だった大阪湾に接する平野上に築造されており、内外に王権の強大さを誇示する狙いもあったとみられる。
 49基のうち29基は歴代の天皇や皇后らの墓として宮内庁が管理する「陵墓」で、一般人の立ち入りが禁じられ、学術的な調査も制限されている。政府の推薦書で、大山古墳は「仁徳天皇陵古墳」、誉田御廟山古墳は「応神天皇陵古墳」などとなっているが、被葬者が学術的に確定していないとして、考古学や歴史学の専門家からは、地名に基づく名称で呼ぶべきだという指摘がある。
 古墳群を巡っては、世界遺産の登録の可否を事前に審査するユネスコの諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)が今年5月、「傑出した古墳時代の埋葬の伝統と社会政治的構造を証明し、普遍的な価値がある」として「登録が適当」と勧告した。
 来年は、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島県、沖縄県)の登録の可否が審査される予定。
 ◇百舌鳥・古市古墳群
 堺市の百舌鳥古墳群と、大阪府羽曳野市、同府藤井寺市の古市古墳群で構成される。4世紀後半~6世紀前半に造られた前方後円墳や円墳、方墳など大小さまざまな古墳89基が現存する。世界文化遺産候補の構成資産としては、5世紀後半までの保存状態の良い49基が選ばれた。
 ◆日本の世界遺産リスト(日本ユネスコ協会連盟)
 国内では以下の17件の文化遺産と4件の自然遺産合計22件が登録されている。
 1、知床  2、白神山地  3、平泉の文化遺産  4、日光の社寺
 5、小笠原諸島  6、白川郷・五箇山の合掌造り集落
 7、古都京都の文化財  8、古都奈良の文化財
 9、法隆寺地域の仏教建造物  10、紀伊山地の霊場と参詣道
 11、姫路城  12、原爆ドーム(広島の平和記念碑)  13、厳島神社
 14、石見銀山遺跡とその文化的景観  15、屋久島
 16、琉球王国のグスクおよび関連遺産群  17、富士山
 18、富岡製糸場  19、明治の産業革命遺産  20、国立西洋美術館
 21、宗像・沖ノ島  22、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産
 世界では
 2018年7月時点で文化遺産845件、自然遺産209件、複合遺産38件の計1092件が登録されている。

 今日の天気は曇り、午前は雨が降りそうで降らなかった。午後は少し風が出てきた。
 塀から飛び出した”ナンテン”の枝に花が咲きだした。この花は、秋に果実となり、赤い実(白い実もある)となる。秋の赤い実だけでなく、紅葉も美しい。
 ”ナンテン(南天)”は「難転・・難を転ずる」「成天」から厄除けの縁起木(吉祥木)として植栽される。栽培の歴史は古く、江戸~明治時代に100種以上の園芸品種が作られたと言われ、現在でも40種ほどが栽培されている。果実の色は多くは赤色であるが、実色が黄白色のシロミナンテン、淡紫色のフジナンテン、橙色のウルミナンテンなどの園芸品種がある。
 ナンテン(南天)
 別名:南天燭(なんてんしょく)、南天竹(なんてんちく)
 メギ科ナンテン属
 半常緑性の低木
 原産地は中国、日本で自生しているが古くに渡来した種が野生化
 開花時期は6月~7月
 花色は白色、花径は数mm
 果実は径6mm~7mm位、秋頃から色ずく


2018年度日本芸術院賞に松浦寿輝さんら8人、荒川洋治さんら3人に恩賜賞

2019-03-23 | アート・文化
 日本芸術院は、優れた芸術活動を表彰する2018年度日本芸術院賞を詩人評論家荒川洋治さんら8人に贈ると発表した(3月22日)。荒川洋治さんら3人には、特に顕著な業績を認め、恩賜賞も贈る。
 恩賜賞・日本芸術院賞
 真神巍堂(本名真神仁宏)さん:75歳、書家
 荒川洋治(本名荒川洋治)さん:69歳、詩人・評論家、「水駅(すいえき)」以来の詩や文芸批評の業績
 亀井忠雄さん:77歳、能楽大鼓方、「姨捨(おばすて)」などの舞台成果
 日本芸術院賞
 池川直さん:60歳、彫刻家、「時の旅人」
 並木恒延さん:69歳、工芸家、「月出(い)ずる」
 松浦寿輝さん:65歳、小説家・詩人・評論家、多くの領域で高い水準の作品をつくり続けた
 野平一郎さん:65歳、作曲家・ピアニスト・指揮者、音楽文化の発展に寄与した業績
 宮城能鳳(本名徳村正吉)さん:80歳、組踊立方、卓越した舞台表現と継承発展に寄与した功績

「来訪神 仮面・仮装の神々」が無形文化遺産に登録決定

2018-12-02 | アート・文化
 ユネスコ(U.N.E.S.C.O.:国際連合教育科学文化機関、United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization )は、インド洋のモーリシャスで政府間委員会を開き、日本政府が申請した「来訪神 仮面・仮装の神々」を無形文化遺産に登録することを決めた(11月29日)。来訪神は「男鹿のナマハゲ」など8県10件の行事で構成される。平成21年に単独で登録された「甑島(こしきじま)のトシドン」に、新たに9行事を加えて1つの遺産として申請していた。日本国内の無形文化遺産は21件で変わらない。登録は2016年の「山・鉾・屋台行事」以来となる。
 ◆来訪神
 福を持ち込む異形の神々
 来訪神は正月・盆など、一年の節目に人間の世界を訪れ、怠け者を戒めたり、幸福や豊穣をもたらしたりするとされる神々である。仮面をつけたり仮装などをして、異形の姿で現れる。
 村の若者らが神にふんして年中行事が行われる。神の仮面は鬼のように角が生えていたり、真っ赤な顔に丸い大きな耳がついていたり、地域によって異なる。体にはワラや葉などでできた衣装をまとい、おどろおどろしい振る舞いをするものが多い。
 ◆無形文化遺産に登録される「来訪神」
 甑島のトシドン(鹿児島県薩摩川内市) 平成21年(2009年)に登録済
 男鹿のナマハゲ(秋田県男鹿市)
 吉浜のスネカ(岩手県大船渡市)
 米川の水かぶり(宮城県登米市)
 遊佐の小正月行事(山形県遊佐町)
 能登のアマメハギ(石川県輪島市・能登町)
 見島のカセドリ(佐賀市)
 薩摩硫黄島のメンドン(鹿児島県三島村)
 悪石島のボゼ(鹿児島県十島村)
 宮古島のパーントゥ(沖縄県宮古島市)

文化勲章に一柳慧氏ら、文化功労者に都倉俊一氏ら

2018-10-27 | アート・文化
 11月3日は「文化の日」。
 政府は、2018年度の文化勲章受章者5人と文化功労者20人を発表した(10月26日)。文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は11月5日に東京都内のホテルで開かれる。
 ◆文化勲章 5人
 一柳慧(いちやなぎ・とし)作曲家。85歳。精力的な創作活動で長年にわたり作曲界に刺激を与え、現代音楽の振興や音楽界の発展に貢献した。
 今井政之(いまい・まさゆき)陶芸家。87歳。技術的に難しいとされる象眼技法を広い面に展開する面象眼に発展させ、陶芸に新しい可能性を切り開いた。
 金子宏(かねこ・ひろし)東大名誉教授。87歳。課税要件の理論的解明という課題に初めて取り組み、今日の租税法学の基礎を築く業績を挙げた。
 長尾真(ながお・まこと)京大名誉教授。82歳。情報工学、特に知的情報処理の分野で世界をリードする独創的な研究成果を上げ、実用化に多大な貢献を果たした。
 山崎正和(やまざき・まさかず)劇作家・評論家。84歳。劇作家として独自の視点による作品を次々と発表し、評論家としても多様かつ優れた見識を示し続けた。
 ◆文化功労者 20人
 阿刀田高(あとうだ・たかし)小説家。83歳。洗練された多様な表現で人間の心の奥底を照射する独創的な作風を示し、文学界の向上と後進の育成に尽力した。
 池辺晋一郎(いけべ・しんいちろう)作曲家。75歳。社会との関係の中で音楽を捉えるメッセージ性のある創作活動を展開し、クラシック音楽の普及に尽力した。
 井茂圭洞(いしげ・けいどう、本名井茂雅吉=いしげ・まさきち)書家。82歳。斬新な「散らし書き」が、伝統美の品格と現代の造形感覚を兼ね備え、高く評価。
 伊東豊雄(いとう・とよお)建築家。77歳。「建築を軽く」という方法論で注目を集め、日本各地でプロジェクトを展開。現代建築の発展に寄与した。
 宇井理生(うい・みちお)北海道大・東大名誉教授。85歳。薬学・生化学の分野で、百日ぜき毒素を用いてGTP結合タンパク質Giを発見した。
 上田閑照(うえだ・しずてる)京大名誉教授。92歳。ドイツ神秘思想と京都学派の思想に関する哲学研究、禅仏教を巡る宗教哲学研究で顕著な業績を挙げた。
 江頭憲治郎(えがしら・けんじろう)東大・早稲田大名誉教授。71歳。商法学の幅広い領域で、新たな方法論を駆使し、研究水準を飛躍的に高めた。
 大槻文蔵(おおつき・ぶんぞう)能楽師。76歳。能楽界の発展をけん引する存在の一人。廃絶した作品の復曲に数多く携わり、新作能や演出の再検討でも実績を重ねた。
 笠谷幸生(かさや・ゆきお)元全日本スキー連盟ジャンプ部長。75歳。札幌五輪ノルディックスキー・ジャンプ70メートル級で金メダル。スポーツ界の発展に尽力。
 片岡仁左衛門(かたおか・にざえもん、本名片岡孝夫=かたおか・たかお)歌舞伎俳優。74歳。上方、江戸を問わず幅広い作品に挑み、後進の育成に尽力。
 北川フラム(きたがわ・ふらむ)アートディレクター。72歳。地域創生に至るアートプロジェクトという前人未到の領域で第一人者として活躍。
 塩川徹也(しおかわ・てつや)東大名誉教授。73歳。独自のパスカル理解を展開することにより、日本のみならずフランスでも評価される画期的な業績を挙げた。
 新海征治(しんかい・せいじ)九州大名誉教授。74歳。分子を使い分子やイオンを選択的に捕捉して分子認識する研究分野を開拓し「分子機械」の原点となる顕著な業績。
 高樹のぶ子(たかぎ・のぶこ、本名鶴田信子=つるた・のぶこ)小説家。72歳。「光抱く友よ」で芥川賞。長年にわたり、数多くの優れた短編、長編小説を創作した。
 都倉俊一(とくら・しゅんいち)作曲家。70歳。阿久悠氏と組んで歌謡界を席巻し、多数のヒット曲を手掛けた。音楽創作の環境整備にも貢献した。
 福原義春(ふくはら・よしはる)資生堂名誉会長。87歳。企業による社会貢献、とりわけ芸術文化支援(メセナ)の重要性に着目し、メセナ活動をけん引した。
 村田吉弘(むらた・よしひろ)菊の井社長。66歳。伝統的な京料理の継承だけでなく新しい料理スタイルに挑戦。日本の食文化の普及と振興、海外発信をけん引している。
 茂木友三郎(もぎ・ゆうざぶろう)キッコーマン名誉会長。83歳。しょうゆを世界に広めていくことを通じて食文化を紹介。国際交流に幅広く貢献した。
 森和俊(もり・かずとし)京大教授。60歳。細胞生物学の分野で、小胞体ストレスに起因するさまざまな疾患の予防、治療法開発への道を開く優れた業績を挙げた。
 山本尚(やまもと・ひさし)シカゴ大・名古屋大名誉教授。75歳。適切な配位子を持つルイス酸触媒が有機反応の制御に重大な役割を果たすと世界で初めて実証した。

 朝は雨。昼近くに止み、曇り空。
 近所のお庭で、”ホトトギス”が咲いている。ホトトギス(ホトトギス属)には幾つもの種があり、東アジア(日本・台湾・朝鮮半島)では19種が確認され、うち日本では 12種(13種説あり)が確認されていると言う。良く見かけるのは、タイワンホトトギス(台湾杜鵑)らしい。
 鳥のホトトギスは「不如帰」と書き、植物の2ホトトギス2は「杜鵑草 、杜鵑」と書く。名(ホトトギス:杜鵑草)の由来は、花弁(はなびら)の斑点が鳥のホトトギスの胸の模様に似ているから、と言う。
 ホトトギス(杜鵑草、杜鵑)
 ユリ科ホトトギス属
 夏緑性多年草、雌雄同花
 原産地は日本・東アジア
 開花時期は8月~11月
 花は径数cm程で、上向きに咲き、花弁は6枚
 花弁の白地に濃紫の斑点が特徴的
 斑の入らない(純白)もの、紫色単色・黄色のものなどがある


官公庁がよく使うカタカナ語、不評

2018-09-27 | アート・文化
 文化庁が25日に発表した国語に関する世論調査を発表した(9月25日)。
 調査は2018年3月、全国の16歳以上の男女3,579人に個別面接で実施。有効回答数は2,022人。
 官公庁がよく使うカタカナ語「コンソーシアム」や「パブリックコメント」など、「共同事業体」「意見公募」といった漢字の言葉を使った方がいいと考える人が多いことが分かった。同庁文化審議会は結果を踏まえ、分かりやすい公用文書のあり方の議論を進める。
 〇国語について、どの程度関心があるか
  非常に関心がある:17.0%
  ある程度関心がある:59.2%  関心がある(計)は76.3%
  全く関心がない:3.9%
  余り関心がない:19.2%  関心がない(計)は23.1%
 〇生活の中で言葉を使う際の意識
  言葉は大切なので、書き言葉も話し言葉も正しく整えて使うべきだ:47.6%
  相手や場面などにより違うので一概には言えない:21.0%
 〇外来語や外国語などのカタカナ語の意味が分からずに困ることがあるか
  よくある:23.8%
  たまにはある:59.7%  ある(計)は83.5%
  困ることはない:15.4%
 〇不特定多数の人に宛てる文書でどちらを使った方がいいか
             aかbを使う どちらでも変わらない 分からない
 1、a 指針        39.8%
   b ガイドライン      33.2%     26.6%  0.5%
 2、a 作業部会      39.0
   b ワーキンググループ   33.0      27.7  0.4
 3、a 共同事業体     78.8
   b コンソーシアム     7.6       13.0  0.5
 4、a 訪日外国人旅行(者)  65.9
   b インパウンド      13.5      20.6  0
 5、a 追跡調査      65.9
   b フォローアップ     14.4      19.2  0.6
 6、a 意見公募      58.0
   b パブリックコメント   17.0      24.6  0.4
 〇意味や使い方を理解しているか
 意味
 なし崩し   〇少しずつ返していく 19.5%
        ×なかったことにする 65.6%
 げきを飛ばす 〇自分の考えを広く人々に知らせ同意を求める 22.1%
        ×元気のない者に刺激を与えて活気づける 67.4
 やおら    〇ゆっくりと 39.8
        ×急に、いきなり
 使い方
 チームや部署に指図を与え、指揮する 〇采配を振る 32.2%
                   ×采配を振るう 56.9%
 胸のつかえがなくなり気が晴れる   〇溜飲を下げる 37.4%
                   ×溜飲を晴らす 32.9%
 多くの中から選び出される      〇白羽の矢が立つ 75.5%
                   ×白羽の矢が当たる 15.1%
 〇比較的新しい言葉の浸透状況
 本気を意味する「ガチ」という言葉
  使うことがある:41.0%
   このうち二十代では78.9%
   五十代で48.4% 七十歳以上で8.9%

 雨。強い雨ではない、朝から降っている。風は午後から強くなる。気温は、最高気温20℃以下で、少し寒さが増してきた。
 夏だ、暑いな、と思っていたら、来週には10月、秋だ。紅葉の季節となる、と思って、散歩で見つけた、”ナンテン”の紅葉。実はまだ赤くなく緑玉。
 ”ナンテン(南天)”は「難転・・難を転ずる」「成天」から厄除けの縁起木(吉祥木)として植栽される。古くから栽培され、江戸~明治に100種以上の園芸品種が作られたと言われ、現在でも40種ほどが栽培されている。
 ナンテン(南天)
 別名:南天燭(なんてんしょく)、南天竹(なんてんちく)
 メギ科ナンテン属
 半常緑性の低木
 開花時期は6月~7月、花色は白色(中央は黄色)、花径は数mm
 果実は径6mm~7mm位、秋頃から赤くなる
 果実の色は普通赤色、実色が黄白色のシロミナンテン、淡紫色のフジナンテン、橙色のウルミナンテンなどの園芸品種がある
 紅葉も実も美しい


イグ・ノーベル賞(医学教育賞)、堀内朗医師が受賞

2018-09-16 | アート・文化
 第28回イグ・ノーベル賞の授賞式が9月13日、米マサチューセッツ州の米ハーバード大学で開催され、世界中から集まった受賞者たちに実際のノーベル賞受賞者らから賞が授与された。
 今年(2018年)も日本人が受賞、12年連続となる。堀内朗医師の受賞は、医学教育賞「座位で行う大腸内視鏡検査―自ら試してわかった教訓」。
 大腸がん検診などで受ける内視鏡検査は、通常は横に寝た状態で肛門から管状の内視鏡を体内に入れていく。しかし、堀内さんは、座った姿勢で大腸の内視鏡検査を受けると苦痛が少ないことを自ら試した。イスに腰掛けて少し股を開き、口径の小さな内視鏡を自分の肛門にゆっくり入れてみたところ、「驚くほど容易にできた」という。2006年に、アメリカの学会誌に体験談を発表した。ただし、座った姿勢で医師が内視鏡を入れる検査は、恥ずかしがって受けたがらない人が多く、堀内さんが勤務する病院でも採用していないという。
 授賞式に参加した堀内さんは「この賞を受賞できて大変名誉に感じます」と挨拶。ただし60秒以上スピーチしてしまったために、お約束の「飽きちゃった、もうやめて」とステージ上に女の子が現れて話を遮られてしまった。
 ◆2018年のイグノーベル賞
 医学賞
 ジェットコースターに乗って腎臓結石を早く排出することができるかどうかについての研究を発表した米国人研究者2人に贈られた。
 栄養学賞
 人肉は他のほとんどの肉よりも著しく低カロリーであることを突き止めた英国とタンザニア、ジンバブエの研究チームに贈られた。
 人類学賞
 人間がチンパンジーのものまねをするのと同じくらいの頻度で、チンパンジーが人間のものまねをしていることを明らかにした欧州7か国とインドネシアの研究チームに贈られた。
 生物学賞
 ワインの専門家はグラス1杯のワインに1匹のハエが入っていることがにおいで分かることを示したコロンビア、ドイツ、フランス、スウェーデン、スイスの共同研究に贈られた。
 平和賞
 車の運転中に叫んだり悪態をついたりすることの頻度や誘因、効果についての研究に贈られた。
 化学賞
 絵画などの表面についた汚れを唾液を塗って、きれいにできるか調べたポルトガルの研究グループが受賞
 文学賞
 複雑な製品を使う人のほとんどは、取扱説明書を読まないことを証明したオーストラリアやセルビアなどの研究グループが受賞。
 再生医学賞
 研究テーマは「夜のペニスの状態を切手でモニタリングする」
 経済学賞
 虐待的な上司への報復として呪術に使う人形を使用する効果を発見したカナダ、中国、シンガポール、米国の研究者が受賞
 ◆イグノーベル賞 (Ig Nobel Prize)
 「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞。1991年に創設。
 同賞を企画運営するのは、サイエンス・ユーモア雑誌『Annals of Improbable Research:風変わりな研究の年報』と、その編集者であるマーク・エイブラハムズ。
 受賞者らには賞金10兆ジンバブエドル(ジンバブエドルがまだ発行されていた2009年のレートで約8ドル(890円)相当)と60秒間の受賞スピーチ権が与えられる。ただし賞金は偽札で、スピーチは8歳の少女に「やめてください。つまらないです」と言われたらそこで終了。
 同賞には、工学賞、物理学賞、医学賞、心理学賞、化学賞、文学賞、経済学賞、学際研究賞、平和賞、生物学賞などの部門がある。毎年、風変わりな研究をおこなったり社会的事件などを起こした10の個人やグループに対し、時には笑いと賞賛を、時には皮肉を込めて授与される。

 今日の天気は晴れ。昨日の予報では、午前が雨70%となっていた・・ハズレたがGood。
 雨上がりの翌日には、畑の雑草の成長が早い。その中の一つに、”コニシキソウ”がある。地面を這い、茎からも根を出して広がるので取り除くのは大変・・嫌われる雑草・・もっとも大方の雑草は好まれない。
 葉にギザギザがあり、中心に赤紫色の斑紋がある。茎を傷つけると白い乳汁が出る。茎や果実に平伏した白毛がビッシリ付いている。花は今頃が開花時期だ。果実の大きさは、1.5mm程だが種は沢山で風・雨などで年に2回は飛散する。・・取り除くのは難しい。
 コニシキソウ(小錦草)
 1年草
 トウダイグサ科ニシキソウ属
 原産地は北アメリカ、帰化植物
 生育期間は5月~11月
 開花期は6月~9月
  (年に2回以上も発生、開花する)
 葉腋に暗褐色の花を付ける
 小さい(径2mm位)ので目立たない
 さく果(卵状球形)や茎に平伏した短毛が密生


特別展「古代アンデス文明展」仙台展を見る

2018-08-21 | アート・文化
 今日もいい天気。でも明日は雨かな。
 特別展「古代アンデス文明展」仙台展を見てきた。
 南米大陸の太平洋側、アンデス山脈沿いに栄えた文化、この地帯で栄えた文化は「アンデス文明」と総称される。特別展では、この中から代表的な九つの文化を取り上げている。
 現在のペルー・ボリビア・アルゼンチン・チリ北部に当たる地域を中心とした中央アンデス地域では、先史時代から16世紀までの約1万5000年にわたり、多様な文化が盛衰した。南北の広がりは約4000Km、標高差は砂漠の海岸地帯から人が住める限界の高地まで約4500mにも及ぶ。
 紀元前3000年~紀元前1500年頃:カラル 先土器時代
 紀元前1300年~紀元前500年頃:チャビン 宗教統一を進める
 紀元前200年~紀元後650年頃:ナスカ 地上絵が有名
 紀元後200年~紀元後800年:モチェ 北部海岸
 500年~1100年頃:ティワナ
 650年~1000年:ワリ
 800年~1375年:シカン
 1100年~1470年:チムー ペル北部海岸・シカンの後継国家
 15世紀前半~1572年:インカ ペルー南部高地・スペインにより滅亡
 ◆展示会
 期間:2018年7月27日(金)~9月30日(日)
 時間:9:00~16:45(※入館は16:15まで)
 会場:仙台市博物館(仙台市青葉区川内26番地)


長崎・天草「潜伏キリシタン」、世界遺産に登録決定

2018-07-01 | アート・文化
 バーレーンの首都マナマで開催中の国連教育科学文化機関ユネスコ(U.N.E.S.C.O.:United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization )の第42回世界遺産委員会は、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎、熊本両県)の世界文化遺産への登録を決めた(6月30日)。江戸時代のキリスト教弾圧のなかで信仰を続けた希少な宗教文化が評価された。
 登録はユネスコの諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)が5月、ユネスコに勧告していた。世界遺産の国内での登録は6年連続で22件目となる。
 潜伏キリシタン関連遺産は12の資産で構成する。17世紀~19世紀にわたりひそかに信仰を守った歴史がテーマで、「始まり」「形成」「維持、拡大」「変容、終わり」の4期に区分される。
 ◆長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産 の 構成資産
 始まり 1550年ザビエルが平戸で布教   1、原城址
     1614年キリスト教禁教令
     1637年島原の乱
 形成 潜伏キリシタンがひそかに進行   2、平戸の聖地と集落
    を維持するために、様々な形態   (春日集落と安満岳)
    で他の宗教と共生をはかる     3、同上(中江ノ島)
                     4、天草の崎津集落
                     5、外海の出津集落
                     6、外海の大野集落
 維持、拡大 離島などへの移住が始まる  7、黒島の集落
                     8、野崎島の集落跡
                     9、頭ケ島の集落
                     10、久賀島の集落
 変容、終わり 1865年大浦天主堂で    11、奈留島の江上集落
        潜伏キリシタンが    (江上天主堂とその周辺)
        信仰を告白(信徒発見)  12、大浦天主堂
 ◆日本の世界遺産リスト(日本ユネスコ協会連盟)
 国内では以下の17件の文化遺産と4件の自然遺産合計21件が登録されている
 1、知床  2、白神山地  3、平泉の文化遺産  4、日光の社寺
 5、小笠原諸島  6、白川郷・五箇山の合掌造り集落
 7、古都京都の文化財  8、古都奈良の文化財
 9、法隆寺地域の仏教建造物  10、紀伊山地の霊場と参詣道
 11、姫路城  12、原爆ドーム(広島の平和記念碑)  13、厳島神社
 14、石見銀山遺跡とその文化的景観  15、屋久島
 16、琉球王国のグスクおよび関連遺産群  17、富士山
 18、富岡製糸場  19、明治の産業革命遺産  20、国立西洋美術館
 21、宗像・沖ノ島  22、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産

 今日の天気は、晴れ。気温が高く、最高気温30℃位かな。
 紹介するお花は、旅行(伊豆下田)で見た、”ブーゲンビリア(Bougainvillea)”の花。駅前のロータリーに植えられている。熱帯植物なので東北では見ることがない。旅行は良いな、色々見ることができる。
 花の色は変化に富み、赤・白・ピンク・マゼンタ・紫・橙・黄のものもあるように見える。でも、この花びらに見える部分は、包葉(花を取り巻く葉)であり、包葉の中央にある小さな黄白色の部分は筒状の萼(がく)である。つまり、本当の花びらはない。・・オシロイバナ科の特徴。
 和名には、筏葛(いかだかずら)、九重葛(ここのえかずら)がある。
 ブーゲンビリア(Bougainvillea)
 別名:筏葛(いかだかずら)、九重葛(ここのえかずら)
 学名:Bougainvillea
 オシロイバナ科イカダカズラ属(ブーゲンビレア属)
 熱帯性低木
 原産地は中南米
 開花時期は、1年のうち11ヵ月と言う
 殖やす
 ブーゲンビレアは種をとることが難しい、挿木で繁殖させる


文化勲章に光触媒の藤嶋氏ら5人

2017-10-27 | アート・文化
 11月3日は「文化の日」。
 政府は10月24日、2017年度の文化勲章を、光を当てると化学反応が促進される「光触媒」を発見した東京理科大学長の藤嶋昭氏ら5人に贈ると発表した。文化功労者には歌舞伎の中村吉右衛門氏、デザイン・文化振興のコシノジュンコ氏ら15人が選ばれた。
 文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は11月6日に東京都内のホテルで開かれる。
 ◆文化勲章
 奥谷博(おくたに・ひろし)洋画家。渡欧体験を通し日本人が描くべき絵画を考え、鮮やかな色彩の対比を主調とする作風を確立、美術界発展に寄与した。83歳。
 芝祐靖(しば・すけやす)雅楽奏者。宮中儀式にとどまらず、積極的な演奏活動を展開。創作や廃絶曲の復元などにも取り組み、雅楽の可能性を発信した。82歳。
 斯波義信(しば・よしのぶ)東洋文庫文庫長。宋代以降の中国社会を、商業の発展を原動力として捉え、包括的に分析。中国都市の詳細な歴史を解明した。87歳。
 藤嶋昭(ふじしま・あきら)東京理科大学長。光電気化学による水の光分解、微弱光下の光触媒作用などで、研究の端緒から応用に至るまで幅広い業績を上げた。75歳。
 松原謙一(まつばら・けんいち)大阪大名誉教授。遺伝子組み換え技術により、ウイルスタンパク質の生産に成功、B型肝炎ワクチン開発に貢献した。83歳。
 ◆文化功労者
 雨宮敬子(あめのみや・けいこ)彫刻家。女性が芸術家として活躍することが難しい時代から、道を切り開き、柔らかく温かみある女性像を制作してきた。86歳。
 竹本駒之助(たけもと・こまのすけ、本名・上田悦子=うえだ・えつこ)義太夫節浄瑠璃演奏家。人物の心理描写や状況の語り分けで卓越した技量を示す。82歳。
 吉田都(よしだ・みやこ、本名・遠藤都=えんどう・みやこ)バレエダンサー。鍛錬された技術と身体表現で、英国ロイヤルバレエ団のプリンシパルとして活躍。51歳。
 喜田宏(きだ・ひろし)北海道大名誉教授。インフルエンザウイルスの伝染経路や新型の出現機構を解明し、感染症の克服に向けた国際共同研究も主導してきた。73歳。
 坂口志文(さかぐち・しもん)大阪大特任教授。免疫学の分野で制御性T細胞を発見。自己免疫病やアレルギーなどにおける役割を解明、臨床応用への道を開いた。66歳。
 杉本博司(すぎもと・ひろし)写真家。長時間露光撮影の「劇場」シリーズなどを発表。ハッセルブラッド国際写真賞を受賞、日本文化の著作も多い。69歳。
 コシノジュンコ(こしの・じゅんこ、本名・鈴木順子=すずき・じゅんこ)ファッションデザイナー。各国でショーを開催、海外への和食紹介イベントでも活躍。78歳。
 鈴村興太郎(すずむら・こうたろう)早稲田大名誉教授。厚生経済学・社会選択理論の分野で、顕著な研究業績を上げ、経済学会で主導的な役割を果たした。73歳。
 高橋睦郎(たかはし・むつお)詩人・俳人・歌人。現代詩を中心に短歌、俳句、小説など広範なジャンルで精力的に創作。豊かな感性で作品世界を深めた。79歳。
 東野治之(とうの・はるゆき)奈良大名誉教授。木簡や金石文の解読を通じ、漢字文化受容の実態や法隆寺や正倉院の銘文などの歴史的価値を明らかにした。70歳。
 中村吉右衛門(なかむら・きちえもん、本名・波野辰次郎=なみの・たつじろう)歌舞伎俳優。時代物の作品で朗々とした口跡を駆使し、深い味わいを体現。73歳。
 成宮周(なるみや・しゅう)京都大名誉教授。薬理学・生化学の分野で、炎症や痛みを制御するホルモンに対する受容体を研究、臨床医学に大きな影響を与えた。68歳。
 三宅義信(みやけ・よしのぶ)日本ウエイトリフティング協会顧問。ウエートリフティング選手として日本初の五輪メダルを獲得、ジュニア選手の育成に寄与。77歳。
 村井眞二(むらい・しんじ)大阪大名誉教授。炭素と水素の結合を金属触媒を用いて切断可能であることを示すなど、有機合成手法の革新に貢献した。79歳。
 村松岐夫(むらまつ・みちお)京都大名誉教授。戦後日本の政治体制が戦前から続く官僚主導型ではなく、多元的な統治構造を持つことなどを解明した。77歳。

 朝から晴れ。風も穏やか、散歩日和。
 畑の片隅に”イヌホオズキ”を見つけた。花が咲いており、黒い実も付いている。”イヌホオズキ”に似た、”アメリカイヌホオズキ””テリミノイヌホオズキ””オオイヌホオズキ”の区別はとても難しい。花・葉・果実の付き方・果実の照りなどで区分するが何れも微妙なのだ。私は果実の付き方で区分し、”イヌホオズキ”の実は房になり、果柄が少しずつずれて付いている。
 名(イヌホウズキ:犬酸漿)の由来は、ホウズキに似ているが液果は黒く、これを包む赤橙色の萼がなく、使い道がないからと言う。別名でバカナスと呼ばれる。
 イヌホウズキ(犬酸漿)
 別名:バカナス
 ナス科ナス属
 1年草
 史前帰化植物だと考えられている
   史前帰化植物とは稲と随伴して渡来した植物
 開花時期は7月~10月
 花は径6mm位、5裂して裂辺は尖る
 果実は未熟な場合には青く、小さいトマト様
 熟すと径7mm~10mmの黒色の果実となる
 果実には光沢がない


慣用句の理解度が下がり、新しい表現が定着しつつある

2017-09-25 | アート・文化
 文化庁は「国語に関する世論調査」の結果を発表した(9月21日)。調査は今年2~3月、全国の16歳以上の男女3,566人を対象に個別面接で実施し、有効回答数は2,015人。
 長く使われてきた慣用句の理解度が下がる一方、様々な新しい表現が定着しつつある実態が明らかになった。
 ◆使い方
 存続するか滅亡するかの重大な局面
  本来:存亡の機  6.6%
  誤用:存亡の危機 83.0%
 卑劣なやり方で失敗させられること
  本来:足をすくわれる  26.3%(19年度 16.7%)
  誤用:足下をすくわれる 64.4%(19年度 74.1%)
 はっきりと言わない曖昧な言い方
  本来:言葉を濁す  74.3%(17年度 66.9%)
  誤用:口を濁す   17.5%(17年度 27.6%)
 ◆意味
 知恵熱
  本来:乳児期に突然起こることがある発熱   45.6%
  誤用:深く考えたり頭を使ったりした後の発熱 40.2%
 さわり
  本来:話などの要点のこと    36.1%
  誤用:話などの最初の部分のこと 53.3%
 ぞっとしない
  本来:面白くない   22.8%
  誤用:恐ろしくない  56.1%
 ◆新しい表現を使う
 心が折れる
  使うことがある:全体で43.3%
    20代は76%、
    50代は約半数、70歳以上では18%
 目が点になる(1980年代にマンガで使われ始めた)
  使うことがある:46.3%
    16~19歳では37%、20代は51%
    50代が69.9%、40代が65.5%と高かった

 散歩道沿いのマンションの玄関先に”クサギ”が植えられている。高さは数m程。花が咲き出している。
 花は枝端から伸びる大型の集散花序。萼は始め5角紅紫色の袋状で、これが5裂して中から花冠(かかん)が伸びてくる。花冠は白色で、花筒から細長い5裂片、やや反り返り気味に開く。この長い花冠から雄しべ4本と雌しべ1本の花柱が突き出る。
 名(クサギ:臭木)は、葉・茎が傷つけられると悪臭がするから、と言う。でも悪臭と言うより独特な匂いと思うけど。花にはユリに似た芳香がある・・知られてない!。
 クサギ(臭木)
 クマツヅラ科クサギ属
 日本全土に自生する落葉性小高木
 開花時期は8月~10月
 花冠は5裂、花色は白、雄蕊4本で雌蕊1本
 結実は10月~11月、秋に瑠璃色の丸い実が熟す、実の周りは赤色の萼


人間国宝に4人答申(2017年)

2017-07-22 | アート・文化
 文化庁の文化審議会は、重要無形文化財保持者(所謂、人間国宝)に、大倉源次郎氏ら4人を認定するよう文部科学相答申した(7月21日)。認定となれば、人間国宝は115人(重複認定者が1人)となる。政府は9月にも認定を告示する。
 ◆重要無形文化財保持者
 通称:人間国宝
 人間国宝とは、日本の文化財保護法に基づき、文部科学大臣が指定した重要無形文化財の保持者として各個認定された人物を指す通称である。
 ◆人間国宝に答申した4人
 能囃子方(はやしかた)小鼓の大倉源次郎(59)
 組踊音楽太鼓の比嘉聡(65)
 小石原(こいしわら)焼の福島善三(57)
 人形浄瑠璃文楽人形の吉田和生(69)

 曇り。午後2時頃より雨となる。少し強い雨で、青森県では豪雨になっているようだ。被害が出ない事を祈るのみ。
 暑い日には涼しげなお花が良い。”ハツユキソウ”の花が咲いている。葉に白い縁取り(覆輪:ふくりん、縁取る様に見える斑の一種)が入り、縁の白との対比が美しく、雪を被った様な姿で、花も小さい白花。この美しい斑入り葉から、涼しげな名の”ハツユキソウ(初雪草)”と呼ばれる。
 切り花にする時、葉・茎の切口から出る乳白色の液(アルカロイド)に注意。皮膚に炎症を起こすことがある。
 ハツユキソウ(初雪草)
 別名:ユーフォルビア
 英名:ghost weed、Snow on the mountain
 学名:Euphorbia marginata(ユーフォルビア・マルギナタ)
 トウダイグサ科ユーフォルビア属
 (非耐寒性)一年草
  一度植えると、毎年のようにこぼれ種で芽が出る
 原産地は北アメリカ
 開花時期は7月~10月
 花色は白色、花径は数mm、
 花より葉色(緑と白)を鑑賞する