歩けば楽し

楽しさを歩いて発見

  思い出を歩いて発掘

   健康を歩いて増進

全固体電池、界面抵抗低減の指針を確立し実用化へ

2018-11-29 | 科学・技術
 リチウムイオン電池は、高いエネルギー密度とサイクル特性を備えた二次電池として広く利用されている。しかし、現在のリチウムイオン電池の理論容量(357Wh/kg=重量エネルギー密度)は、次世代電気自動車が500km走行するのに必要とされる容量(500Wh/kg)には及ばないため、より高性能な革新的二次電池の開発が期待されている。
 その候補が全固体電池である。電池は大きく正極、負極、電解質の3つで構成される。電気自動車用の大型蓄電池を想定し、液体の電解質でない、より安全性の高い固体電解質を利用した全固体電池の早期実用化が期待される。
 しかし、全固体電池は固体電解質と電極が形成する界面の抵抗(界面抵抗)が高くなるという問題がある。界面抵抗が高いと、大電流での使用時にエネルギー損失が大きく、高速な充放電が困難となる。そこで、全固体電池における高い界面抵抗の原因を明らかにし、界面抵抗低減の指針を得ることが緊急の課題であった。
 東京工業大学一杉太郎教授、日本工業大学白木將教授、産業技術総合研究所白澤徹郎主任研究員らの研究グループは、全固体電池で極めて低い界面抵抗を実現し、その鍵が電極表面の規則的な原子配列であることを発見した。
 研究グループは薄膜作製と真空の技術を活用し、正極材料コバルト酸リチウム(LiCo2)と固体電解質リン酸リチウム(Li3PO4)との界面を作製し、非破壊で測定できる表面X線回折を用いて界面構造を精密に調べた。固体電解質と正極の界面におけるイオン伝導性を評価した結果、界面の作製条件によって界面抵抗が変化し、良好な界面では抵抗が5.5Ωcm2という極めて低い値となった。この値は、全固体電池の従来報告の1/40の値であり、液体電解質を用いた場合の値の1/6である。このような低い抵抗の界面は、高速充電を実現することとなる。
 得られた低抵抗界面の状態を探るため、放射光を用いた表面X線回折により固体電解質と正極との界面の構造を精密に調べた。その結果、低抵抗界面(5.5Ωcm2)は、界面近傍においても薄膜内部と同様に原子が規則的に配列した結晶性を有することが分かった。その一方で、高抵抗界面(180Ωcm2)では、本来、原子が規則的に配列していたにもかかわらず、界面形成時に電極表面の原子配列が乱れていたことが分かった。
 作製したLiCoO2エピタキシャル薄膜の結晶方位では、薄膜に平行する内面方向だけにリチウムイオンが移動することができる。薄膜に対して垂直に形成された結晶粒界が、薄膜内部への通り道になるという。高抵抗界面では、電極表面における原子配列の乱れによって、電極表面でのリチウムイオンの拡散と結晶粒界への拡散が抑制された。
 今回の成果により、全固体電池を実用化するための道筋が見えてきた。固体電解質と電極の形成プロセスを最適化することにより、極めて低い界面抵抗を得ることができた。低い界面抵抗を実現する鍵は、緻密な構造制御によって界面形成時に生じる構造の乱れを抑制し、界面での規則的原子配列を維持すること。

 今日は曇り。少し寒いかな、最高気温11℃・・平年並みだな。
 玄関までのアポローチ、”ハナナス”の鉢が並んでいる。葉は落ちて、黄色・橙色・赤色の実が付いている。
 ”ハナナス(花茄子)”は葉も花も普通のナスと同じ様だが、実だけは違い、こんなカラフルなトマトのような実を付ける。実は熟すと白から橙色~赤色と変化する。これが食用ではなく観賞用として栽培され、水を必要としない花材として利用される。
 因みに、硬くて味も淡泊で、食用には無理かな。
 ハナナス(花茄子)
 別名:ソラヌム、飾り茄子(かざりなす)、観賞用ナス
 学名:Solanum
 ナス科ナス属(ソラナム属)
   同じ仲間として、
    フォックスフフェイスと呼ばれるツノナス(S.mammosum)
    橙色の実が楽しんるフユサンゴ(S.pseudcapsicum)
    丸い橙色の実のヒヨドリジョウゴ(S.lyratum)。
    白っぽいの星形の花のツルハナナス(S.jasminoides) などがある
 原産地はブラジル
 開花時期:6月~7月


2018年生まれの赤ちゃん、多い名前は蓮と結月

2018-11-28 | 世相
 明治安田生命保険は27日、平成30年間に生まれた赤ちゃんの名前の総合ランキング、2018年生まれの赤ちゃんの名前を発表した(11月27日)。
 ◆2018年生まれの名前 ベスト5
 男の子
 順位 名前 主な読み方
 1  蓮  れん
 2  湊  みなと
 3  大翔 ひろと
 4  大和 やまと
 5  陽翔 はると
 女の子
 1  結月 ゆずき
 2  結愛 ゆあ
 3  結菜 ゆいな
 4  杏  あん
 5  さくら さくら
   凛   りん
   2018年の調査は明治安田生命の被保険者となった男児と女児の計約1万9200人を対象に集計
 ◆平成30年間で人気の赤ちゃんの名前 ベスト5
  (明治安田生命保険の資料から)
 男の子
 順位 名前 主な読み方
 1  翔太 しょうた
 2  翔  しょう
 3  健太 けんた
 4  蓮  れん
 5  大輝 だいき
 女の子
 1  美咲 みさき
 2  葵  あおい
 3  陽菜 ひな
 4  さくら さくら
 5  愛  あい
 因みに、「たまひよ」は、「たまひよ赤ちゃんの名前ランキング」を発表している。
 2018年1月~9月に生まれた新生児9,459人を対象に、人気の名前や読み方、漢字など、名づけについての調査を行った。
 ◆2018年 名前ランキング たまひよ
 男の子の名前ランキング
 順位 名前
 1  蓮  れん  件数:29 占有率:0.59% 前年度:2
 2  陽翔 はると 件数:27 占有率:0.55% 前年度:9
 2  陽太 ひなた 件数:27 占有率:0.55% 前年度:5
 女の子の名前ランキング
 順位 名前
 1  陽葵  ひまり 件数:29 占有率:0.64% 前年度:1
 2  芽依  めい  件数:26 占有率:0.57% 前年度:12
 3  莉子  りこ  件数:25 占有率:0.55% 前年度:12

 今日も天気は晴れ。少し暖かく、最高気温18℃とか、暖冬?。
 道横の狭い空地で見かけた”ヒメツルソバ”、小さなピンク花(径1cm~1.5cm)が集合して金平糖の様に咲いている・・とても綺麗で可愛い。茎は横に這うように広がっている。葉にはタデ科特有の暗紫色のV字模様があり、ところどころ紅葉している。
 ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)
 別名:寒虎杖(かんいたどり)、ポリゴナム
 学名:Polygonum capitatum
 タデ科イヌダテ属
 ヒマラヤ原産、明治時代にロックガーデン用に導入された
 常緑多年草、匍匐性
  寒い冬は枯れる
  葉にはタデ科特有の暗紫色のV字模様がある
 種子・株分け・挿し木で殖える
 開花時期は7月~11月
 小球形に小さな花が纏まっている、花色は薄紅、花径は1cm~1.5cm


高レベル放射性廃棄物からジルコニウムを効率良く回収する技術を開発

2018-11-27 | 科学・技術
 株式会社日立製作所は、原子力発電所の使用済原子燃料を再処理する際に発生する高レベル放射性廃棄物の中から、資源として有用なジルコニウム(Zr)を90%以上の効率で回収する技術を開発した(9月3日発表)。
 ◆ジルコニウム(ラテン語: zirconium、元素記号:Zr)
 ジルコニウムは原子番号40の元素。チタン族元素の1つ、遷移金属でもある。比重は6.5、融点は1852 ℃。銀白色の金属で、常温で酸、アルカリに対して安定。耐食性があり、空気中では酸化被膜ができ内部が侵されにくくなる。
 原子力発電所の使用済原子燃料を再処理した際に発生する高レベル廃液中には、長寿命核分裂生成物(LLFP):パラジウム、セレン、セシウムなど半減期が数十万年以上もある元素が存在する。
 〇1、高レベル廃液中のジルコニウムを高効率で沈殿させる技術
 高レベル廃液にジルコニウムとモリブデンが共存すると、モリブデン酸ジルコニウムという不溶解性の沈殿物を生成する。今回、廃液中のジルコニウムの元素濃度に対して濃度が3倍以上となるようモリブデンを添加することで沈殿物の生成が促進されることを明らかにした。添加するモリブデンの量を最適化することで、廃液中の95%以上のジルコニウムを沈殿させることが可能となった。
 〇2、ジルコニウムを含む沈殿物からジルコニウムを回収する技術
 使用済原子燃料の再処理技術(フッ化物揮発法)をジルコニウムとモリブデンの分離に応用した。ジルコニウムを含む沈殿物をフッ素ガスと反応させることで、ジルコニウムとモリブデンのフッ化物を生成する。モリブデンフッ化物はジルコニウムフッ化物より沸点が低いため、150℃程度に加熱するとモリブデンフッ化物のみが揮発してジルコニウムフッ化物から分離できる。モリブデンを分離したジルコニウムフッ化物に還元処理を施すことで、ジルコニウムを回収する。また、揮発したモリブデンフッ化物は、再度、沈殿物の生成に使用することが可能である。開発した技術を検証するために、高レベル廃液を模擬した試験溶液を用いたジルコニウム沈殿生成とフッ化分離試験を実施したところ、回収率93%でジルコニウムを回収できることを確認した。
 ◆核変換
 原子核が放射壊変や人工的な核反応によって他の種類の原子核に変わること。ここでは、LLFPをターゲットとし、中性子ビームなどを照射して安定な核種または短半減期の核種に変換することをさす。
 ◆長寿命核分裂生成物(LLFP)
 原子炉内でウラン燃料の核分裂反応が起きる際に生成する放射性核種のうち、半減期が非常に長い核種。セレン-79(半減期:29.5万年)、ジルコニウム-93(半減期:153万年)、パラジウム-107(半減期:650万年)、セシウム-135(半減期:230万年)などが含まれる。
 ◆半減期
 ある放射性核種が、放射壊変によってそのうちの半分が別の核種に変化するまでの時間。
 ◆沈殿法
 溶液中に溶解した物質を化学操作などにより固体化させ、溶液中で集積し液の底に沈降させて分離する方法。
 ◆フッ化物揮発法
 いろいろな元素のフッ化物(フッ素化合物)の揮発性の差を利用して、元素の分離、回収を行う方法。

 今日の天気は晴れ。気温も暖かく、最高気温17℃とか。
 近くの公園に”ヨソゴ”が植えられており、6月頃には”ソヨゴ”の花が咲いていた。秋だから、と思って近寄ったら赤い実が付いている。葉の上に乗っかるような姿だ。”ソヨゴ”は雌雄異株なので、この木は雌株。
 名(ソヨゴ)の由来は、風が吹くと葉などがこすれて音をたてて揺れる(→戦ぐ:そよぐ)さまから。別名に”フクラシバ”があるが、葉を熱すると膨れて音を立てて弾ける事から、岡山県では「ふくらしorふくらしば」と呼ぶそうだ。
 ソヨゴ(冬青、戦)
 別名:フクラシバ
 モチノキ科モチノキ属
 常緑広葉樹(中高木)
 雌雄異株
 原産地は日本
 開花時期は6月
 花色は白、花弁は5枚(4枚もある)で長さ2mm程
 果実は径8mm位で、秋に稔り、橙色~赤色に熟す
 果実の色に、黄色(キミソヨゴと呼ぶ)のものがある


葉緑体のタンパク質輸送モーターは7つの異なるタンパク質から構成される

2018-11-26 | 科学・技術
 葉緑体の起源は、10億年以上前に光合成を行う細菌(シアノバクテリアと言う)が宿主の真核細胞に細胞内共生したことにある。進化の過程で、内共生体の遺伝子の多くは宿主の核へと転移し、葉緑体の外、細胞質ゾルでタンパク質に合成されるようになる。これと同時に、これらのタンパク質を葉緑体へと運び入れて、葉緑体内で働けるようにするタンパク質輸送装置が、葉緑体を包む膜に進化してきた。現在の植物では、2000種類を超える葉緑体タンパク質が、葉緑体の外で合成された後、正しく運ばれることで葉緑体の光合成機能を支えている。したがって、このタンパク質輸送装置がなければ葉緑体は発達せず、また植物も育つことができない。
 これまで、葉緑体を包む膜には、ATPの加水分解エネルギーを利用してタンパク質を運び入れる輸送装置が存在する事は提唱されていた。中井准教授らのグループは、2013年に葉緑体を包む膜に分子量およそ100万もの大きな複合体が存在し、これが葉緑体タンパク質を通す膜チャネルであることを、世界に先駆けて報告した。しかし、この膜チャネルと共に、ATPの加水分解エネルギーを利用して実際にタンパク質を運び込む輸送モーターの実体に関しては不明のままであった。
 大阪大学蛋白質研究所の中井正人准教授らの研究グループは、茨城大学の中平洋一准教授、京都府立大学の椎名隆教授らとの共同研究によって、植物葉緑体で機能する2000種類を超える様々なタンパク質を葉緑体内へと運び入れる新奇で巨大な蛋白質輸送モーター複合体を見出し、その全ての構成因子を決定することに世界で初めて成功した。
 研究グループは、輸送チャネルと協働してタンパク質輸送に関与する因子を探査し、7つの異なるタンパク質から構成される分子量およそ200万のまったく新奇で巨大な輸送モーター複合体を発見した。この複合体は、AAA型ATPaseファミリーに属し、元来シアノバクテリアにおいては、不要な膜タンパク質をATPの加水分解エネルギーを利用して膜から引きずり出し、分解する酵素として働いているものである。内共生後、葉緑体が成立する進化の過程で、この複合体から、タンパク質を分解する活性のみが失われ、ATPの加水分解エネルギーを利用してタンパク質を引きずり出す活性の部分が保持され、タンパク質輸送チャネル(TIC)と機能的に結びつくことで、葉緑体タンパク質を外から運び入れる役割を担うように変化してきたことが分かった。 この輸送モーターの必須構成因子のひとつは、葉緑体ゲノムで一つ残されていた機能未知の大きな遺伝子ycf2にコードされていた。2013年に報告した輸送チャネルには同じく葉緑体ゲノムのycf1という必須遺伝子産物が含まれていたが、どちらの遺伝子も、葉緑体進化の過程で共に大きな変化を遂げて来たことが分かった。
 通常、葉緑体ゲノムは進化の過程で遺伝子が核に移行したり失われたりして退縮していく方向に進む。しかし、ycf1やycf2の場合は、葉緑体ゲノム自身がこれら輸送チャネルと輸送モーターの中核となる遺伝子を変化させることで、核コードの葉緑体蛋白質を効率よく運び込めるように進化してきたことを意味している。
 今回の研究では、輸送チャネルと輸送モーター複合体の変遷過程を詳しく調べることで、葉緑体の進化の過程と藻類や植物の進化の過程を結びつけて考察できることも示した。
 本研究成果により、10億年以上前にシアノバクテリアの内共生が成立してから、葉緑体がどのように数千種類もの異なったタンパク質を運び入れることができるようになったのか、その進化と詳細な分子メカニズムの全容解明に一歩近づいたと言える。生体膜を隔ててタンパク質を輸送する分子装置は細胞構築原理の根幹をなすもので、その一つが解明されたことになる。。また、今回見出されたタンパク質輸送装置の変遷を詳しく調べることで、葉緑体の変化も含めて藻類や植物の進化の過程を辿ることも可能になった。応用面では、植物や藻類を有用タンパク質の製造工場として用いる場合、葉緑体にさまざまな異種タンパク質を集積させて機能させるために、今回のタンパク質輸送装置に関する知見が役に立つことが期待される。

 今日の天気は晴れ。風も弱く、穏やか。
 散歩道沿いの家の前の庭に植えられている”ユズ”、果実も沢山付けている。家の窓から手を伸ばせば直ぐに採れる・・便利だね。
 ”ユズ”は結実するまでがとても遅い。結実まで、桃栗三年柿八年・・と言うが、”ユズ(柚子)”では「柚は九年でなりかねる」「柚は遅くて十三年」「柚子の大馬鹿十八年」などと言われる程である。
 ”ユズ”は俳句での季語は、「柚子の花」が夏、「柚子」が秋、「柚子湯」が冬である。
 因みに、「冬至に柚子湯」は、お湯に入って健康(融通よく)、の意。
  冬至(とうじ)→湯治(とうじ) お湯に入る
  柚子(ゆず) →融通(ゆうづう) 健康に
 ユズ(柚子、柚酸)
 ミカン科ミカン属(シトラス属)
 常緑小高木、柑橘類の一種(枝に棘がある)
 柑橘類の中で最も耐寒性がある
 中国原産、日本には奈良時代か飛鳥時代に渡来したと言われる
 開花時期は5月~6月
  花は白い小さな五弁花を葉の脇につく
 結実期は10月~11月
  淡黄色の熟した果実の表面は凸凹で、強い香りがする
  果汁は酸味が強い


ハナビラタケのゲノムを解読、新薬開発に期待

2018-11-25 | 生物
 ハナビラタケ
 食用になり、歯切れ・味ともに優れている。紛らわしい有毒キノコはほとんどない。生産量はさほど多くなく、「幻のキノコ」と呼ばれることもある。漢方薬として利用されてきた歴史がある。ハナビラタケが注目されるのは、東京薬科大学によるβグルカンの研究。ハナビラタケには、βグルカンが40%以上も含まれていることが報告された。
 β-グルカン(β-glucan)
 グルコースがグリコシド結合で連なった多糖であるグルカンの内、β-グリコシド結合で繋がった重合体の総称。植物や菌類、細菌など自然界に広く分布し、アガリクスやメシマコブ、霊芝などに由来するβ-グルカンは免疫賦活作用、制癌作用を持つとされる。単にβ-グルカンと言った場合は、通常β-1,3-グルカンのことを指す。β-グルカンは結合様式により様々な名称を持つ。
 九州産業大と東京女子医大の共同研究グループが「ハナビラタケ」のゲノム(全遺伝情報)解読に成功したと、英科学誌電子版に発表した(10月30日)。
 全ゲノムの解読は世界で初めてで、ハナビラタケゲノムは約3900万(39メガ)塩基対のDNAから成り、13,157個の遺伝子を有することをつきとめた。ハナビラタケ遺伝子中に免疫活性化に効果があるとされるβ-グルカンなどの有効成分の合成に関与する遺伝子群を発見するとともに、ハナビラタケ水抽出物中に動脈硬化に有効と考えられている女性ホルモン、エストロゲンと同様の作用を示す成分の存在を確認し、ハナビラタケを原料とする医薬品の開発に道を開いた。
 ハナビラタケはシイタケやヒラタケの共通祖先から約1億7千万年前に分岐したと考えられることが明らかとなり、これまで全ゲノム塩基配列が報告されている約30種類のキノコと共に、今後のキノコ研究に有用な情報として活用されることが期待される。

 天気は晴れ。気温は、最高気温10℃以上。
 道路から少し外れたお庭に”ミカン”の木があり、沢山の実が付いている。品種は、多分温州(ウンシュウ)と、お家の方のお話。果実はまだ酸っぱく、何回か霜に当たれば甘くなる・・と言う。
 温州蜜柑は柑橘類では比較的寒さに強いが温暖な気候を好み、主に関東以南の暖地で栽培される。仙台でも作れる!!。素手で容易に果皮をむいて食べれる”ミカン”は、普通は温州蜜柑を指す。中国の温州にちなんで温州蜜柑(うんしゅうみかん)と命名されたが、温州原産ではなく日本の不知火海沿岸が原産と推定される。
 ミカン(蜜柑)
 ミカン科ミカン属
 果樹
 日本で”ミカン”と言えば、ほぼ温州蜜柑(うんしゅうみかん)の実を指す
 初夏、白色の小さな5弁花をつけ、黄橙色の実を結ぶ
 ”ミカン”の花は愛媛県の県の花に制定される


130年ぶりに物理定数もとに「キログラム」の定義変更

2018-11-24 | 科学・技術
 「キログラム」の定義
 1キログラムは水1リットルの重さと定義されている。しかし、温度による変動などがあり、1889年に「国際キログラム原器」を基準にすることが決まった。「国際キログラム原器」は、フランスにある白金イリジウム合金製の分銅である。日本などのメートル条約の加盟国にはそれぞれ複製が配られた。だが、分銅は汚れの付着などによる誤差が避けられない。
 このため、国際的な基準としている質量の単位「キログラム」の定義を約130年ぶりに見直し、基礎物理定数を使った新たな定義に移行する案が、パリで開かれた国際度量衡総会で採択された。1キログラムの質量そのものは変わらず、社会生活に影響はないが、誤差が生じにくくなるため、新薬開発などに必要な微細な質量の計測がより正確にできるようになる。移行は来年5月20日から。
 新な基準
 新な基準は、光が持つエネルギーの最小単位で、電子や原子の質量計算に使える物理定数「プランク定数」である。プランク定数は電子の質量などに関係し、正確な値がわかれば計算で1キログラムを割り出せる。
  プランク定数=6.62607004×10^(-34)m2kg/s
  プランク定数(英語:Planck constant)は、光子のもつエネルギーと振動数の比例関係をあらわす比例定数。
 日本の産業技術総合研究所のチームは、高純度のシリコン結晶の密度を精密に測定、この物理定数を小数点以下43位まで求めることに成功し、新たな定義の策定に大きく貢献した。
 ほかに改定が決まったのは、電流、温度、物質量の単位(それぞれアンペア、ケルビン、モル)。いずれも20世紀に見直された定義で、測定技術の進歩などを受けて物理定数を基準にした値になる。

 お天気は、朝から晴れ。気温は低く、最高気温10℃とか。北海道・北国ではもう積雪の便りが。
 歩道とお庭の境に、”ビワ”の木が植えられ、花が咲いている。開花時期は冬(11月~12月)で、半年後には熟した果実が見られる。
 ”ビワ”の原産は中国で、日本へは9世紀には渡来していたと考えられている(日本自生説もある)。現在日本で栽培されている品種は、江戸時代末期(天保~弘化)に中国からの大果品の種子から育成されたもので、「唐枇杷」と呼ばれる品種から改良されて、現在の二大品種(茂木と田中)が生まれたとの事。
 名(ビワ:枇杷)の由来は、葉の形が楽器の琵琶(びわ)に似ているから。古くからの民間薬(大薬王樹と呼ばれる)で、”ビワ”の葉は関節痛に効き(産毛のある葉裏を擦って貼る)、葉を煎じて「せき止め・利尿など」に効く、と言う。
 因みに、温暖な地域(長崎県、千葉県、鹿児島県など)での栽培が多いが、若干の耐寒性があり、寒冷地でも冬期の最低気温-10℃程度であれば生育・結実可能である。
 ビワ(枇杷、比波)
    果実もビワと呼ぶ
 英名:loquat
 学名:Eriobotrya japonica
 バラ科ビワ属、常緑高木
 原産地は中国
    6世紀には栽培されていたようだ
 開花時期は11月~12月
 花は白い五弁花、葯には毛が密に生えている
 花は両全花なので自家受粉が可能
 果実の成熟は5月~6月(露地成熟)、黄橙色の実となる


炎症の回復期に出現する組織修復を促す新しい免疫細胞を発見

2018-11-23 | 医学
 東京薬科大学の池田直輝大学院生(現北海道大学遺伝子病制御研究所助教)、浅野謙一准教授、田中正人教授の研究グループは、理化学研究所(福山英啓副チームリーダー、岡村千絵子テクニカルスタッフ、渡辺貴志上級研究員)、兵庫医科大学(大村谷昌樹教授)熊本大学(荒木喜美教授)と共同で、炎症や組織傷害の回復期に出現する新しい単球細胞を発見した。
 〇この細胞は、健常時や炎症・組織傷害の急性期にはほとんど存在しない。炎症や組織傷害の回復期に骨髄で産生され血液中に送りだされる新たな単球細胞である。
 〇この単球細胞が組織傷害部位に集積すると、炎症抑制や組織修復に関わるタンパク分子を産生し、傷ついた組織の修復に寄与する。
 〇この単球細胞を消去したマウスでは、腸炎の回復が遅延した。このことから、この細胞が炎症収束や組織修復に担う役割の重要性が証明された。
 本研究成果は、米国科学誌「Science Immunology」2018年10月5日に掲載された。

 朝は雨、10時頃より晴れ。朝の雨は予想外だった。
 近所の空き地に”センダングサ”が繁茂し、実が付き、残り花が咲いている。”センダングサ”には10種類程の仲間があるが、”コセンダングサ””シロノセンダングサ””アメリカセンダングサ”が良く知られている。
 コセンダングサ(小栴檀草)
  北アメリカ原産の帰化植物。関東地方以西の荒地や河原に群生している。
 シロノセンダングサ(白の栴檀草)
  コセンダングサ(小栴檀草)の変種で、全体の感じはコセンダングサ似だが、頭花には白色の舌状花が数個ある。
 アメリカセンダングサ
  北アメリカ原産の帰化植物。茎は暗紫色で、角張り(4稜ある)。葉のように見える総苞片が頭花よりはるかに大きい。
 果実は”ひっつき虫”などと言われ、ウッカリ近づくと衣服に付着し取るのに一苦労する。
 この”センダングサ”は頭花に白色の舌状花が数個あるので、”シロノセンダングサ(白の栴檀草)”(と思う)。
 ”アメリカセンダングサ”との違いは、”コセンダングサ”は花の直ぐ下で見られる苞片がなく、果実(痩果)は細く先端の棘(冠毛)が2本~4本ある事で区別できる。
 シロノセンダングサ(白の栴檀草)
 別名:シロバナセンダングサ、コシロノセンダングサ
 キク科センダングサ属
 一年生草本
 原産地は北アメリカ、明治時代に確認された帰化植物
 開花時期は9月~12月
 果実(痩果)は扁平で、先端に逆棘がある2本~4本の棘(冠毛)がある


マリンバ:草刈とも子さん・ピアノ:平間百合子さんのコンサート

2018-11-22 | 音楽
 朝から曇り~晴れのお天気。風も穏やか。気温は最高気温13℃とかで、平年並みかな。
 今日(11月22日)は、いい夫婦の日。財団法人余暇開発センター〈現(財)日本生産性本部〉が、夫婦で余暇を楽しむゆとりあるライフスタイルをと、11月22日を「いい夫婦の日」と提唱・提案した。
 夫婦について、明治安田生命保険が発表した調査結果。10月にネットアンケートで、20歳~79歳の既婚男女1,620人からの回答から。4人に3人が夫婦関係は「円満」と感じている、でも、「生まれ変わっても同じ相手と結婚」したい人は半分に満たなかった。また、76%の妻が夫に何らかの不満を持ち、「気が利かない」(26.7%)が最多だった。夫婦円満の秘訣は、「よく会話をする」(69.6%)、「感謝の気持ちを忘れない」(57.3%)だった。
 閑話休題
 今日は、午後からコンサートに出かけた。コンサート会場(宮城野区文化センター・パトナホール)までは歩き、帰りは連れ合いの車で帰宅。
 演奏された曲、しんみりと、リズミカルに、力強く、楽しく、聴きました。
 第29回 ワンコインコサート
 出演 草刈とも子(マリンバ)
    平間百合子(ピアノ)
 プログラム
 1 チャルダッシュ 作曲:モンティ
 2 我が母の教えたまいし歌 作曲:ドヴォルザーク 編曲:クライスラー
 3 ヴォカリーズ 作曲:ラフマニノフ 編曲:木村牧麻
 4 セレナーデ 作曲:シューベルト 編曲:テオドール・ベーム
 5 リベルタンゴ 作曲:A・ピアノラ 編曲:美野春樹
 6 「シェルブールの雨傘」のテーマによるファンタジー
           作曲:M・ルグラン 編曲:美野春樹
 7 枯葉 作曲:J・コマス 編曲:片岡良和
 8 山寺の和尚さん 作曲:服部良一
 9 チゴイネルワイゼン 作曲:サラ・サーテ

新入れ歯用粘膜治療材が開発され、製造販売が承認される

2018-11-19 | 生活
 広島大学阿部泰彦准教授、北海道大学横山敦郎教授および産業技術総合研究所健康工学研究部門槇田洋二研究グループ長らの研究チームは、2015年に医療品・化粧品などの分野で広く応用され、その安全性がすでに確認されている「塩化セチルピリジニウム(CPC)」の抗菌活性を利用し、CPCが徐放して持続的な抗菌効果を発揮する「無機系抗菌剤CPC担持モンモリロナイト」を開発した。
 「無機系抗菌剤CPC担持モンモリロナイト(特願2015-038324;特開2016-160192)」と入れ歯用粘膜治療材「粘膜調整材(ティッシュコンディショナー)」を組み合わせた日本で初めての口腔に薬剤が徐々に放出する(徐放する)コンビネーション製品(薬物・機器組み合わせ製品)を開発し、平成30年10月9日付けで厚生労働大臣に製造販売(メディカルクラフトン株式会社)が承認された。本製品は、表面上で、カンジダ菌(口腔の日和見感染菌)、黄色ブドウ球菌(鼻腔の日和見感染菌)およびミュータンス菌(虫歯原因菌)の増殖を2週間に渡って持続的に抑制する。
 この製品は、製造承認され、今後、保険適用の申請を進め、2019年春の販売を予定している。
 背景
 600万人を超える要介護高齢者に対する在宅歯科医療では、入れ歯の治療が最も多く、中でも入れ歯で傷ついた粘膜の治療に「粘膜調整材」がよく使用されている。粘膜調整材は、微生物(細菌、真菌)が付着し易いため、口腔の環境を悪化させ、抵抗力のない高齢者の全身への持続的な感染源となり、誤嚥性肺炎発症のリスク要因となっている。この問題を解決するために、微生物が付着し難く、汚染・劣化を防止できる粘膜調整材の開発が求められている。
 研究成果
 粘膜調整材は、歯科医師が入れ歯の治療で使用し、医薬品医療機器等法の分類で「管理医療機器クラスⅡ(人体へのリスクが比較的低い)」となる。粉と液を混和して、入れ歯に裏打ちして使用する。使用期間は、1~2週間。
 製品の特長である抗菌性とは
 抗菌とは、「製品の表面上における細菌の増殖を抑制すること」。JIS(日本工業規格)では、抗菌成分を有さない製品の表面と比較し、細菌の増殖割合が100分の1以下である場合、その製品に抗菌効果があると規定している。本製品は、「使用目的又は効果」として、抗菌成分であるCPCによる治療効果は謳っていない。したがって、本製品から抗菌成分CPCが持続的に徐放されるが、生体に安全な量になるようコントロールする新しい技術を用いている。
 入れ歯治療に最も関係するカンジダ菌、黄色ブドウ球菌およびミュータンス菌の3菌について、抗菌剤無添加品との比較で、本製品を37℃の生理食塩水に漬ける前、1週間および2週間漬けた後に抗菌試験を行った。製品上での増殖を2週間持続的に抑制することを明らかにし、この点を製品の添付文書(使用説明書)に記載することが認められた。ただし、その他の菌に対する抗菌性や感染予防を使用目的とした評価は行っていないことを明記してある。
 しかしながら、医薬品としても使用されるCPCを口腔内に持続的に徐放させる医療機器、すなわち、口腔内へ薬剤を徐放するコンビネーション製品(薬物・機器組み合わせ製品)としては、厚生労働大臣に承認を得た日本で初めての製品となる。
 研究チームが開発した無機系抗菌剤は、医療分野のみならず産業界全体へ応用可能である。現在、本製品のように、その他の医療機器や衛生製品への応用研究を継続して行っている。国民の安全で衛生的な環境形成に貢献できるよう、今後も研究を進めてまいります。

 朝は曇り、午後から晴れてきた。
 街を歩くと、秋を感じる。塀に伝った”ツタ”の紅葉だ。紅葉すれば、やがて落葉し、冬となる。”ツタ”は夏緑性で秋には紅葉・落葉するので”ナツヅタ(夏蔦)”とも呼ばれる。艶やかな紅葉になるので、紅葉蔦(もみじづた)、蔦紅葉(つたもみじ)、錦蔦(にしきづた)、などの別名もある。アマズラ(甘葛)の別名もあるが、これは早春に蔓(つる)を切り、これからの樹液を煮詰めて甘味料を作ったから、と言う。
 因みに、冬でも葉が落ちず緑色なのがウコギ科の”キヅタ”で、”冬蔦”とも呼ばれる。
 名(ツタ)の由来は、巻きひげの先端の吸盤で樹木や壁を伝うので「伝う:つたう」から。
 ツタ(蔦)
 別名:夏蔦(なつづた)、錦蔦(にしきづた)、地錦(じにしき)、甘葛(あまずら)
 ブドウ科ツタ属
 落葉つる性木本
 開花時期は6月~7月
 花(数mm)は黄緑色で5枚の花弁
 果実は球形の液果(小さなブドウ様)で10月頃に黒紫色に熟す


2018年度仁科記念賞、中性子星の柴田大とテラヘルツ光の田中耕一郎の2氏

2018-11-18 | 学問
 仁科記念賞
 仁科記念賞は、故仁科芳雄博士(1890~1951年)の功績を記念し、原子物理学とその応用に関し、優れた研究業績をあげた比較的若い研究者を表彰することを目的とする。設立は1955年。これまでの受賞者からは、江崎玲於奈、小柴昌俊、小林誠、益川敏英、中村修二、梶田隆章の6氏のノーベル物理学賞受賞者を輩出している。
 原子物理学とは、原子・分子・原子核・素粒子はもちろんのこと、これらの関与する基礎的なミクロの立場に立った物理学であるが、直接原子物理学に係わるものに限らず、理学、工学、医学等あらゆる分野において原子物理学に深い関連のある研究を含む。
 仁科記念財団は、2018年度仁科記念賞を、ドイツのマックス・プランク重力物理学研究所の柴田大ディレクター(兼務・京都大学基礎物理学研究所教授)(52)と、京都大学大学院理学研究科の田中耕一郎教授(55)の2人に授与することを決めた。 柴田氏の授賞理由は「数値相対論による連星中性子星合体の研究」。
 重力波は、重い天体が動いたとき、周囲の時空にゆがみが生じ、それが光の速さで「さざ波」のように宇宙空間に伝わる現象で、昨年8月に米欧のチームが連星中性子星から重力波を検出した。柴田氏は、超高密度の2つの中性子星が互いに引力を及ぼす連星中性子星の合体のシミュレーションを1999年に世界で初めて成功し、その後この合体の現象に伴う重力波や電磁波の挙動に対する理論予想を進めた。
 田中氏の授賞理由は「固体におけるテラヘルツ極端非線形光学の開拓」。
 テラヘルツ光は電波と光の間の周波数領域にある。田中氏はこのテラヘルツ光が高強度に発生する光源を開発。この成果が契機となって「極端非線形光学」と呼ばれる研究の発展に貢献した。

 今日の天気は晴れ。風も弱く穏やか。気温は最高気温15℃とか。
 住宅地を歩いていたら、玄関の横に”ヒイラギモチ”の植木があり、赤い実が付いている。この”ヒイラギモチ”は”クリスマスホーリー”とも呼ばれている。12月のクリスマスの日には少し早いかな。
 クリスマスホーリーは、本来、セイヨウヒイラギ(Ilex aquifolium)の事である。クリスマスホーリーと呼ばれるものには、ヒイラギモチ(シナヒイラギ、チャイニーズホーリー)の他に、アメリカヒイラギ(アメリカンホーリー)があり、モチノキ科モチノキ(イレックス)属の近縁種や交雑種などの赤・黄の実が付くものを含めてホーリーと呼ぶこともあるようだ。
 よく見かけるのは”ヒイラギモチ(シナヒイラギ)”である。これは、セイヨウヒイラギやアメリカヒイラギは高木(樹高数m以上)であるが、ヒイラギモチは横に広がる低木なので扱い易く、果実も大きいので日本では寄せ植えや鉢植えなどで使われている。
 ヒイラギモチ(柊黐)
 別名:クリスマスホーリー、チャイニーズ・ホーリー、支那柊(しなひいらぎ)、柊擬(ひいらぎもどき)
 モチノキ科モチノキ(イレックス)属
 原産地は中国
 常緑低木(樹高は2m~5m)
 葉は厚く刺があり、光沢がある
 花期は4月~6月、花径は数mm、花色は黄緑色
 実の鑑賞期は11月~翌2月、実は径1cm弱の球形で秋に赤くなる
 雌雄異株だが雌木の受精なくても結実する
   単為結果(たんいけっか)と言う、普通は種なしとなる


来春卒業予定の大学生の就職内定率が77%と3年連続で上昇

2018-11-17 | 資格・転職・就職
 文部科学省・厚生労働省は、2019年春に卒業予定の大学生の就職内定率が10月1日時点で77.0%と前年同期より1.8ポイント上昇し、1996年の調査開始以降で最高となったと発表した(11月16日)。調査は全国62大学の学生4,770人を抽出して実施。卒業後に就職を希望する学生のうち、すでに就職先が決まった割合を内定率としている。
 10月時点の内定率は2015年に面接解禁時期が後ろにずれた影響で一時下がったが、2011年以降は上昇傾向が続いている。2018年春卒業の大学生については、2017年10月時点の内定率がそれまでの最高だった73.6%(1997年)を上回る75.2%である。2018年4月1日時点の就職率は98.0%で過去最高となった。
 因みに、全国の高校で実施した調査では、2018年卒業の高校生の就職率は98.1%(3月末)と8年連続で改善し、1991年以来、27年ぶりの高水準だった。
 2019年春卒業予定の内定率は
  男女とも77.0%
   男子は前年同期比2.5ポイント増、女子は同1.0ポイント増
  文理別では文系が同2.1ポイント増の76.5%、理系は同0.6ポイント増の79.2%
 地域別では
  内定率が上昇したのは近畿82.1%、関東80.5%、中部76.0%、九州69.0%、中国・四国64.7%
  北海道・東北のみが減少して70.4%だったが「引き続き高い水準を保っている」(文科省)という。
 人手不足による売り手市場を背景に、進学などを除いた就職希望率も同0.6ポイント増の79.6%だった。

 朝から晴れ。風も穏やか。最高気温は15℃、寒さを感じない・・体が寒さに慣れてきたのかな。
 大きなお家の庭、”イチイ”に赤い実が付いている。”イチイ”は雌雄異株、なのでこの木は雌株。赤い実と言ったが、赤いのは外側の多汁質の仮種皮で、中には黒い丸い種子がある。赤い仮種皮は甘く、小さい頃には良く採って食べた。その頃は”オンコ”と呼んでおり、この名はアイヌ語(onko)から、東北地方の方言となっている。黒い種子に有毒アルカロイドのタキシンが含まれており、食べられない・・食べても固くて苦い。
 ”イチイ”は庭木や生垣で良く使われる常緑針葉樹である。
 名(イチイ:一位)の由来には、古代(一説には仁徳天皇の時代)に高官の笏の材料にこの木が使われたからとの説、この木を使って笏を作った人が一位を賜ったとの説などがある。これらの説の様に木材として、緻密で狂いが生じにくく加工しやすく、光沢があって美しく、工芸品・天井板・鉛筆材など使われる。岐阜県飛騨地方の伝統工芸「一位一刀彫」が有名。
 イチイ(一位)
 別名:笏の木(しゃくのき)、蘭(あららぎ)、おんこ
 英名:Japanese yew
 学名:Taxus cuspidata
 イチイ科イチイ属
 常緑針葉樹
 寒さに強く、北海道までの寒冷地帯でも育つ
 開花期は3月~4月
 果実は10月頃に熟す


宇宙機内での無線給電が可能、GaN/Siハイブリッド整流回路で電力変換動作を実証

2018-11-15 | 科学・技術
 IT技術の進歩と無線通信が社会インフラとして整備されつつあり、情報のワイヤレス化が急速に進んでいる。次には、電力・電源のワイヤレス化やバッテリーフリーで様々な電気機器類が作動することになる。電力が無線で供給されれれば、電源ケーブルの配線が難しい場所で電気機器類を動かすことができる。
 無線電力伝送方法は大きく分けて3つ、
  電磁誘導を用いる方法
  磁気共鳴・電界共鳴を用いる方法
  電波で電力を伝送する方法
 マイクロ波を用いた無線伝送技術は、電波で電力を送る方法のなかでもマイクロ波と呼ばれる波長帯の電波を用いる方法。数m以上の長距離でも電力伝送できるというメリットがあり、様々な分野での利用が期待されている。例えば、建物内の無線電力伝送システム、EV車の充電を含め電気機器の無線充電、宇宙で太陽光発電した電力の地上への送電、IoT端末機器への電源供給などである。
 マイクロ波無線電力伝送は、衛星・探査機への応用も期待されている。人工衛星や探査機など宇宙機内にはガスセンサー、振動センサー、温度センサーなど多数のセンサーが取り付けられ、機体や装置の状態を常に監視している。このセンサー類にケーブルで電力供給する場合、コネクターの接続ミスや破損により機器が使えなくなるおそれがある。これを無線で電力を供給できれば、機器類へのケーブル設置作業が不要になり、衛星の製作が簡単で短期間に行えるようになる。結果的には低コスト化を実現できます。加えて、ケーブルを取り付けた場合に比べ、無線電力供給では宇宙機の形状変化の自由度が高くなるというメリットもある。
 無線給電方法で電気機器を動かすためには、マイクロ波で送った電力を直流電流に変換する必要があるため、いかに効率よく直流電流に変換できるかが実用化への第一歩となる。
 産業技術総合研究所物理計測標準研究部門電磁気計測研究グループ岸川諒子主任研究員、堀部雅弘研究グループ長と宇宙航空研究開発機構(「JAXA」という)宇宙科学研究所川﨑繁男教授は、窒化ガリウム(GaN)ダイオードとシリコン(Si)整合回路を混成したHySIC(Hybrid Semiconductor Integrated Circuit)構造の整流回路により、マイクロ波から直流への電力変換動作を世界で初めて実証した。
 宇宙機での、センサーへの駆動電力供給法としては、軽量化や耐久性向上の観点から無線給電技術が有望であるが、空間を伝播するマイクロ波を直流電力に変換する整流回路が必要である。整流回路にはダイオードが用いられるが、宇宙空間においては地上の約100倍~1000倍の頻度で宇宙線が到来するため、一般に採用されているSiなどのダイオードでは高い頻度での誤動作や破損が予測される。今回、宇宙線に対する耐性を向上させるため、ダイオードの部分にはバンドギャップの広いGaNを採用した。マイクロ波を効率良くGaNダイオードへ入力するための整合回路の部分はほとんど配線であるため、宇宙線による誤動作の影響は小さいことから、量産が容易なSi回路を用いて、小型軽量化と低コスト化が可能なHySIC整流回路を開発した。今後、開発したHySIC整流回路を高性能化し、宇宙機内の無線給電を実用化することで、将来の宇宙開発へ貢献することが期待される。
 ◆窒化ガリウム(GaN)、シリコン(Si)、半導体
 半導体とは、導体(電気抵抗が小)と絶縁体(電気抵抗が大)の中間の電気抵抗をもつ物質である。半導体に光・放射線や宇宙線などのエネルギーが加えられると、そのエネルギーが半導体のバンドギャップより大きい場合は、電流を流せる状態に変化する。これにより、例えば、余剰な電流が流れ、回路の誤作動や破壊が起こる可能性がある。そのため、大きいエネルギーをもつ宇宙線が到来しない限り電流を流せる状態にはならない広いバンドギャップをもつ窒化ガリウム(GaN)は、宇宙用半導体材料としての適用が期待されている。シリコン(Si)は最も普及した半導体の一つで、優れた回路集積技術が確立しており、小型で軽量な回路が作製できる。
 ◆整流回路、ダイオード、整合回路
 高周波信号を直流信号に変換する回路を整流回路という。一般的に、整流回路はダイオードと整合回路から構成される。ダイオードは半導体で作製されるデバイスで、ある方向に電圧をかけると電流が流れ、逆方向に電圧をかけるとほとんど電流が流れない性質をもつ。この特性を利用すると、高周波から直流への変換(整流)ができる。多くの高周波回路のインピーダンス値は50Ωであるが、ダイオードのインピーダンス値は50Ωではないので、整合回路によりインピーダンスを整合させることで、マイクロ波電力の反射を小さくし、高い変換効率をもつ整流回路を作製できる。
 ◆マイクロ波、直流
 時間的に特性が変化する電気信号を高周波といい、特に、周波数が300MHzから300GHzの電気信号をマイクロ波と呼ぶ。一方、時間的に特性が変化しない電気信号を直流という。
 ◆インピーダンス
 デバイスの高周波領域での特性を表す物理量がインピーダンスである。単位はΩ。インピーダンス特性が異なるデバイスと回路を接続すると、接続面で高周波信号の反射が起こり、電力の損失となる。損失を最小にするには、両者のインピーダンス値を一致させるインピーダンス整合が必要である。多くの高周波回路やシステムは、インピーダンス値が50 Ωになるように設計・作製されている。
 ◆伝送線路、伝送線路特性の補正技術
 高周波を伝送する伝送路(配線)を伝送線路という。テレビのアンテナケーブルに代表される同軸構造、水道管のようなパイプの中を伝送させる導波管構造、平面基板上に配置したコプレーナ線路やマイクロストリップ線路がある。
被測定デバイスと測定器を直接接続できない場合、両者をつなぐ伝送線路が必要である。そのため、マイクロ波領域では、測定結果に被測定デバイスと伝送線路の特性が含まれる。そこで、測定結果から不要な伝送線路の特性を取り除き、被測定デバイスの特性のみを評価する補正技術が重要になる。

 天気は晴れ。全国的に概ね晴れ。今日は”753”だから、良いお日柄となった。
 七五三について、発祥とされる関東地方では、以下のように考えられている。
  数え年3歳(満年齢2歳になる年)を「髪置きの儀」とし、主に女児が行う(男児が行う例もある)。江戸時代は、3歳までは髪を剃る習慣があったため、それを終了する儀。
  数え年5歳(満年齢4歳になる年)を「袴儀」とし、男児が行う。男子が袴を着用し始める儀。
  数え年7歳(満年齢6歳になる年)を「帯解きの儀」とし、女児が行う。女子が幅の広い大人と同じ帯を結び始める儀。
 秋日和に相応しい”ドウダンツツジ”の紅葉が美しい。
 ドウダンツツジ”の花は、散形花序、白い釣り鐘状、大きさは5mm程。葉は、菱形に近い。10月中旬から11月上旬頃に葉は紅葉する。
 ”ドウダンツツジ”のドウダンは、枝分かれしている様子が昔夜間の明かりに用いた灯台(結び灯台)の脚部と似ているから、と言われる。
 ドウダンツツジ(灯台躑躅)
 学名:Enkianthus perulatus
 ツツジ科ドウダンツツジ属
 落葉低木
 原産地は日本
 開花時期:4月~5月
 秋の紅葉(10月~11月)がすばらしい


マウスのメスは骨作り難い、骨粗しょう症は性別に原因か

2018-11-14 | 健康・病気
 骨粗しょう症は骨密度が低下して骨が弱る病気で、転んだり尻餅をついたりするだけで骨折することがある。男性には少なく、高齢女性に患者が多い。閉経後の女性ホルモンの減少が発症の原因とされることが多いが、ホルモン補充療法の効果は限定的である。近畿大学石田助教によると、女性ホルモンに関係ない細胞の性質の男女差が発症に深く関わる可能性があるという。
 近畿大学石田昌義助教と梶博史教授らの研究チームは、骨粗しょう症の原因となる遺伝子をマウスの実験で突き止めた。
 研究チームはマウスの骨を作る骨芽細胞の遺伝子の働きを網羅的に探索し、オスよりもメスで働きが高い遺伝子「Serpina3n」を突き止めた。薬剤でこの遺伝子の働きを抑えると、骨を強くする働きをする別の遺伝子の働きが高まった。逆に働きを高めると、骨を強くする遺伝子の働きが悪くなった。
 骨を作る細胞で働く遺伝子がオスとメスでは異なり、メスの細胞で骨を作りにくくしていた。女性が男性よりもなりやすいことに影響している可能性がある。人でも同じ仕組みならば治療法の開発に役立つ。
 今後は人の細胞でも同様の遺伝子の働きがあるかどうかを調べる。将来は骨粗しょう症治療の抗体医薬などの開発につなげる考え。

 晴れ。暖冬かな、余り寒さを感じる日が少ない。
 春に花が咲いた”ナンテン”。赤い実や白い実が沢山付いている。果実の色は多くは赤色であるが、実色が黄白色のシロミナンテン、淡紫色のフジナンテン、橙色のウルミナンテンなどの園芸品種がある。
 ”ナンテン(南天)”は「難転・・難を転ずる」「成天」から厄除けの縁起木(吉祥木)として植栽される。古くから栽培され、江戸~明治に100種以上の園芸品種が作られたと言われ、現在でも40種ほどが栽培されている。
 因みに、果実はアルカロイド(窒素を含む特殊な植物塩基の総称、少量でも動物に強い生理作用を及ぼすことがある)であるイソコリジン・ドメスチン・プロトピン・ナンテニンなどの成分を持つ。含まれるドメスチンには鎮咳作用がある。このため漢方の咳止め薬の原料とされる。
 ナンテン(南天)
 別名:南天燭(なんてんしょく)、南天竹(なんてんちく)
 メギ科ナンテン属
 半常緑性の低木
 開花時期は6月~7月、花色は白色(中央は黄色)、花径は数mm
 果実は径6mm~7mm位、秋頃から赤くなる
 果実の色は普通赤色、実色が黄白色のシロミナンテン、淡紫色のフジナンテン、橙色のウルミナンテンなどがある


スパコン、世界ランク1位は米国で2連覇、日本は7位

2018-11-13 | 科学・技術
スーパーコンピューターの計算速度の世界ランキング「TOP500」で、米国のスパコンが2連覇を果たした(11月12日発表)。日本の最上位は産業技術総合研究所の「AI橋渡しクラウド(ABCⅠ)」で、前回の上期(6月)に発表された5位から7位に後退した。
 首位は米オークリッジ国立研究所の「サミット」で、計算速度は毎秒14京回以上(京は1兆の1万倍)。米国と激しい開発競争を繰り広げてきた中国勢は、前回2位の「神威太湖之光」が米国の「シエラ」と入れ替わりで3位に順位を下げ、米国勢の好調ぶりが際立った。
 日本はほかに、東京大・筑波大の「オークフォレスト・パックス」が14位、理化学研究所の「京(けい)」が18位で、いずれもランクを2つ落とした。
 ◆主なスパコンの順位と計算速度(1秒間の浮動小数点計算回数)
 1位 米オークリッジ国立研究所「サミット」 14京3500兆回
 2位 米ローレンスリバモア国立研究所「シエラ」 9京4640兆回
 3位 中国・無錫スパコンセンター「神威太湖之光」 9京3014兆回
 4位 中国・広州スパコンセンター「天河2A」 6京1444兆回
 5位 スイス・国立スパコンセンター「ピーツ・ダイント」 2京1230兆回
 6位 米ロスアラモス国立研究所「トリニティー」 2京158兆回
 7位 産業技術総合研究所「AI橋渡しクラウド(ABCⅠ)」 1京9880兆回
 8位 独ライプニッツ研究センター「スーパーMUC-NG」 1京9476兆回
 9位 米オークリッジ国立研究所「タイタン」 1京7590兆回
 10位 米ローレンスリバモア国立研究所「セコイア」 1京7173兆回
 ・
 14位 東京大・筑波大「オークフォレスト・パックス」 1京3554兆回
 18位 理化学研究所「京」 1京510兆回
 ◆top500のスーパーコンピュータの国別の保有割合 (2018年6月)
 国        top500での台数
 中華人民共和国   206
 アメリカ合衆国   124
 日本         36
 イギリス       22
 ドイツ        21
 フランス       18
 オランダ       9
 大韓民国       7

 今日は晴れ。気温は、平年より少し高い、最高気温16℃とか。
 ”フユサンゴ”の実が赤くなって来た。緑の葉と緑の実と赤橙色の実が混在している。この実は、緑から黄~オレンジ~赤色と変化し、春まで楽しめる。冬の実は赤橙色でとても綺麗だ。まだ鳥に食べられていない・・果実は有毒とされ、食用に適さない。
 名(フユサンゴ:冬珊瑚)の由来は、冬の鮮やかな赤い色の実を珊瑚に見立た。
 因みに、”フユサンゴ”は、12月10日(世界人権デー、ノーベル賞授賞式など)の誕生花で、英名はChristmas cherry(クリスマスチェリー)。
 フユサンゴ(冬珊瑚)
 別名:玉珊瑚(たまさんご)、竜の玉(りゅうのたま)、玉柳(たまやなぎ)、ソラナム(Solanum)
 英名:Christmas cherry
 ナス科ナス属
 南アメリカ原産、明治の中頃に渡来
 半耐寒性常緑低木
 開花時期は5月~8月
 花冠は鐘状で先が5裂し白い星形、花径は1.5cm程
 果実は球形の液果で径1.0~1.5cm位、最初緑色で黄色・橙色となる
 実の鑑賞期は10月~12月


新分子分光法の開発に成功、波形制御で分子の同定を高速・簡便化

2018-11-12 | 科学・技術
 分子を計測する手法で、光を用いた方法は、対象物を壊すことなく元の状態を保ったまま計測できるという優れた特性を持っている。この特性を活かし、身の回りの物質、例えば大気中の環境ガスの計測や、生物の細胞や組織の計測などに利用されている。
 分子を構成する複数の原子は、外部からエネルギーを与えられると各々固有の周期で振動する性質を持っている。この振動のエネルギーと同じエネルギーを持つ光を分子に当てると、分子は光を吸収して振動し始めるため、この光の吸収を計測することで分子を同定することができる。この手法は一般に分子分光と呼ばれ、その中で最も広く利用されているのがフーリエ変換分光法である。約50年前に発明されたこの分光法は、現在においてもなお化学分析の標準法として利用されている。さまざまな周期で振動する分子振動を1回で同時計測できるため、あらゆる分子の同定が可能であるが、計測速度が遅いため、1秒間に10回程度の計測が限界だった。この問題に対して、近年、極めて緻密に制御された最先端レーザーを用いて同等の計測を高速化する手法(デュアルコム分光)の研究が盛んに行われ、光計測科学の一大トピックとなっている。しかし、この手法には複雑な実験装置が必要であるため、実用的な計測機器には向かない。
 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻の井手口拓郎講師・橋本和樹大学院生らの研究グループは、最先端の光技術の知見を基にこれまでのフーリエ変換分光法を見直し、その計測装置に高速に角度変化する鏡を利用した波形制御技術を導入する工夫を施し、従来手法を約1,000倍高速化できることを見いだし、1秒間に1万回以上の計測をすることに成功した。
 従来のフーリエ変換分光法の計測速度を律速していたのは、マイケルソン干渉計の一軸方向に動く鏡の動作速度である。この鏡の持つ機能を光の波形制御技術で代替することができる点に着目し、波形制御機構を持つマイケルソン干渉計を導入した。高速に角度変化する鏡を波形制御機構に組み込むことで、従来型に対して1,000倍の高速性能を実現するに至った。波形制御で光の干渉波形を最適化することにより、データサンプリングの周波数で決まる最高速度の計測を実現したことがこの技術のポイントである。これにより、デュアルコム分光法と同等の機能を実現した。また、本手法は光源に高い時間コヒーレンスを要求しないため、デュアルコム分光法のようにコヒーレントなレーザー光源を用いる必要がない。そのため、太陽光やLEDなどの身近な光(インコヒーレント光)による高速計測が可能であることもこの手法の利点となる。
 今後、短時間のうちに複雑な化学反応を経る燃焼過程の解析や、リアルタイムの環境モニタリング、食品、生物試料の分析などに利用されることが期待される。
 ◆コヒーレント光、インコヒーレント光
 空間的あるいは時間的に光の波の位相が揃っている場合、その光をコヒーレント光と呼び、具体的にはレーザー光が挙げられる。本技術では、時間に関するコヒーレンスを対象としている。一方、太陽光やランプ、LEDなどの光は位相が揃っておらず、インコヒーレント光と呼ばれる。
 ◆フーリエ変換分光法
 光の干渉を利用した分光法。はじめに、入力光を2つに分割・再結合して出力するマイケルソン干渉計に広いスペクトルを持つ光(一般には白色光)を入力し、出力光を光検出器に導入する。次に、干渉計で分割された光の相互遅延量を変えながら光の強度を計測することで、白色光の自己相関干渉波形を得る。最後に、得られた波形をフーリエ変換することで入力光のスペクトルを得る手法。
 ◆デュアルコム分光
 光周波数コム(2005年ノーベル物理学賞の対象技術)と呼ばれる極限制御された広帯域レーザーを2台用いることで実現するフーリエ変換分光。繰り返し周波数のわずかに異なるパルスレーザー2台から出射されるビームを空間的に重ね合わせて光検出器で干渉光の強度を計測する。パルス間の相互遅延量が自動的に増加(または減少)するため、高速なフーリエ変換分光が可能である。
 ◆マイケルソン干渉計
 半透過鏡に入射し、空間的に2つに分けられた光をそれぞれ鏡で跳ね返し、同じ半透過鏡でそれらの光を再度重ね合わせ、光検出器でその干渉強度を計測する干渉計。フーリエ変換分光法の基幹部であるのみならず、重力波検出器(2017年ノーベル物理学賞の対象)などにも利用されている。
 ◆光の波形制御技術
 広帯域光を空間的にスペクトル分解し、空間分解された光スペクトルの位相を変化させることで、光の波形を任意に変化させる技術。

 今日の天気は曇り。お日様が出ていない。
 垣根の”ベニシタン”、赤い実が熟している。”ベニシタン”はバラ科コトネアスター属(Cotoneaster)植物で、良く普及しているのは”ベニシタン”である。このため、”ベニシタン”の別名として”コトネアスター”と呼ぶことがある。
 ”ベニシタン”の花は淡紅色の5弁花で、全開しない(つぼみがち)花である。果実は球形の鮮明な光沢ある赤色になる。花の色が赤みを帯びた白色もあり、”シロシタン”と呼ばれ、枝変わり品種と言われる。
 ベニシタン(紅紫壇)
 バラ科シャリントウ属 (コトネアスター属)
 中国原産、昭和初期に渡来
 常緑小低木、常緑であるが関東以北では紅葉・落葉する
 枝が横に良く伸び、枝垂れてくる
 開花時期は5月~6月
 花は葉の脇に咲く、花径は数mm、5弁花で花色は淡紅色
 秋に球形の小果(径数mm)が光沢ある鮮紅色に熟して鈴なりにつく