歩けば楽し

楽しさを歩いて発見

  思い出を歩いて発掘

   健康を歩いて増進

光合成しない新種植物、「ヤクシマソウ」と命名

2016-02-25 | 園芸
 神戸大大学院理学研究科の末次健司特命講師らは、鹿児島県屋久島で、光合成をしない植物の新種を発見、「ヤクシマソウ」と命名した。日本の植物研究雑誌に2月19日発表した。
 昨年(2015年)10月、末次特命講師と屋久島在住の写真家山下大明氏が島南部の低地照葉樹林で見つけた。東京大・東北大の研究者と分析し、よく似た「ホンゴウソウ」と雄花、雌花の構造が違うことなどから新種と確認した。「ヤクシマソウ」は、光合成をする代わりに根から菌糸を取り込んで分解して栄養を得る「菌従属栄養植物」の一種。地上に出ている高さは3cm~5cmで、先端に濃い紫色の花を付ける。
 末次特命講師は「屋久島の生態系の豊かさを示す発見。低地照葉樹林は世界遺産や国立公園に指定されている地域ではないが、保護する必要があるとあらためて認識した」と言う。
 ◆ホンゴウソウ 岡山理科大・植物生態研究室(波田研)のHPより
 ホンゴウソウ  Andruris japonica (Makino) Giesen (ホンゴウソウ科ホンゴウソウ属)
 ホンゴウソウは多年草の腐生植物で、暗い林床下の落ち葉の間にはえる。
 地上茎の長さは3~5㎝で、太さは0.5㎜以下である。葉は鱗片状で長さ1.5㎜ほどで葉緑素は無く、退化している。花は7~10月に開花し、茎の先端に長さ数cmの花序を形成する。茎の先端に雄花をつけ、その下には雌花があり、若い花は多数の柱頭をのばしている。植松栄次朗らによって三重県北部の楠町本郷の樹林内で発見されたので、この名がつけられた。日本には本種のほかに、ウエマツソウ、スズフリホンゴウソウ、タカクマソウの3種が分布している。

 天気は晴れ。風があり冷たく、寒い。でも雪は融けた。
 歩道横の小さな庭で、”ハナカンザシ”の花が咲いている。少し前から咲いているようで、萎れた花もある。花の花弁・・総苞(苞は葉の変形したもの)・・に触るとカサカサと枯れた感じの音がする。名(ハナカンザシ:花簪)の由来は、茎の先の花が簪(かんざし、女性の髪にさす飾り)の様だからと言う。
 ”ハナカンザシ”と呼ばれるのには2種類あり、草丈が20cm程で花の大きさが3cm程の白花が咲く種類、草丈が高く(50cm位)花の大きさが5cm程で白や桃色の花が咲く種類がある。写真の花は、前者の花。
 ハナカンザシ(花簪)
 別名:アクロクリニウム、ヘリプテラム
 英名:Strawflower
 キク科ハナカンザシ属
 一年草(本来は多年草)
 原産地はオーストラリア
 開花時期は4月~7月


消費者ホットライン「188」、知ってますか

2016-02-23 | 生活
 電話番号「188」は、昨年(2015年)7月に導入された全国共通の消費者ホットラインである。「188」にかけると最寄りの消費生活センターなどの窓口につながる仕組み。消費生活センターは、全国に763カ所(2014年4月現在)あり、悪質商法や製品事故などについての相談を受け付ける。全市町村に消費生活相談窓口があり、「188」にかけると最寄りの窓口を案内される。
 連合が消費者被害の実態を調べるため実施したアンケートで、電話番号「188」を知っている人が12.8%だけだった。住んでいる自治体にセンターがあるか知らない人も60.8%に上った。
 アンケートは、昨年11月にWebで20歳~69歳の男女千人に実施したものである。
 因みに、過去10年間に自分や家族が消費者被害に遭った人は16.9%、平均の被害額は35.9万円。
     65歳以上に限ると被害額平均は63.2万円。
 商品やサービスの種類は、食料品が最多の19.5%、衣類や靴などが13.6%、冷蔵庫などの住居品は10.1%。

 晴れ。風が穏やか。
 街の小路で料理屋さんの前に置かれている大きな鉢の”ナニワズ”。今年も花が咲いている。昨年は3月の始め頃だから、今年の開花は少し早いかな。
 ジンチョウゲ(沈丁花)に似た黄色い小さな花が沢山集まって咲き、花には微かな芳香がある。花は4枚の花弁(はなびら)がある様に見えるが、これは花弁ではなく萼(がく)。萼なので直ぐには散らない。
 ”ナニワズ”は、秋に葉を出し、冬も緑で初夏に落葉する・・一般的に落葉樹は春に葉を出し、秋に落葉する・・不思議。このため、ナツボウズ(夏坊主)の別名がある。
 花は雌雄の両性備えているが、実が成る木と成らない木があるので”雌雄異株”と言われる。この木が8・9月頃に枝に赤く熟した果実が付いたら雌株と言うことになる。・・昨年は実が付いてなかったから、この木は雄株(でしょう)。
 名(ナニワズ)由来は判然としないが、大阪の「難波」とは無関係で、ナニワズの母種に当たる「オニシバリ」を長野の方言で”ナニワズ”と呼んだのが始まりとされている。「オニシバリ」とは、樹皮が丈夫で鬼を縛ることができるからと言う。
 ナニワズ(難波津)
 別名:夏坊主(なつぼうず)、蝦夷難波津(えぞなにわず)、蝦夷鬼縛り(えぞおにしばり)
 ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属
 夏落葉の小低木、雌雄異株
 原産地は日本、カムチャッカ半島
 開花時期は4月~5月
 花色は黄色(オニシバリは淡黄緑色)
 雌株は夏~秋に葉のない枝に楕円形(7mm程)の果実が赤く熟す


脳出血に関与する虫歯菌

2016-02-22 | 医学
 国立循環器病研究センター・京都府立医大・大阪大のチームは、「虫歯の原因となるミュータンス菌が、脳出血の発症にも関与していることを突き止めた」。英科学誌電子版に発表した(2月5日)。
 血液中の血小板は、傷口などに集まって出血を止める働きがある。チームは、血管壁のタンパク質「コラーゲン」と結合し、血小板の止血作用を妨げる特性を持つ「ミュータンス菌;cnm遺伝子を持つ」に着目し、唾液に含まれる「ミュータンス菌」を調べた。脳出血や脳梗塞などで入院した79人の唾液を採取し、脳の血管が破れる脳出血の23人のうち、6人(26%)からこの遺伝子タイプの菌を検出。血の塊が脳の血管に詰まる脳梗塞などの56人からは4人(7%)しか検出されなかった。
 虫歯菌のうちcnm遺伝子を持つ割合は約1割。猪原医長は「口腔こうくうケアで虫歯菌を減らすことが、脳出血の予防につながる可能性がある」と言う。

 今日の天気は曇り。風も穏やか、でも気温が上がらず寒い。
 先月(1月28日)に出かけた「とうほく蘭展&バラとガーデンフェスタ2016」で見たお花。花の名前が分からず、調べたけど分からなかった。でも、見つけた、”ラナンキュラス”の一重咲き(と思う)。良く見かけるのは、薄い花弁(はなびら)が沢山重なり半球状になった八重咲き。・・一重咲きは初めて。
 キンポウゲ(ラナンキュラス)属の植物は世界中に500種以上が分布すると言われる。園芸でラナンキュラスの名前で出回っているのは、その中の”ラナンキュラス・アシアティクス(Ranunculus asiaticus)”からの改良品種が多くを占めると言う。
 ラナンキュラス
 別名:花金鳳花(はなきんぽうげ)
    「色彩の華やかな金鳳花」から
 キンポウゲ科キンポウゲ属(ラナンキュラス属)
 原産地は西アジア・トルコ地方
 園芸種は、半耐寒性の球根性一年草として扱う
 開花時期は3月~5月
 花は花弁5枚の一重咲きが基本だが、八重~万重咲がある
 花色は豊富で、赤・桃・橙・黄・白・紫、および複輪など


生体肝移植、免疫抑制剤使わずに長期抑制

2016-02-21 | 医学
 北海道大と順天堂大の研究チームは、生体肝移植後の拒絶反応を抑え、免疫抑制剤に頼らずに済む臨床研究を進め、臓器提供者と移植患者のリンパ球などから培養した特殊な細胞を使い、成人患者10人のうち7人が2年以上も免疫抑制剤を服用せずに日常生活を送ることに成功したと発表した(2月18日)。研究チームは、この手法を一般的な治療法として確立させることを目指している。
 この治療法は、移植手術前に患者と臓器提供者の血液からリンパ球を取り出し、特殊な抗体を混ぜて2週間培養し、その後患者のリンパ球を体内に戻す。この患者のリンパ球は、提供者の臓器を異物として認識しない「制御性T細胞」リンパ球に変わる。術後13日目の患者の体内に戻した後、抑制剤を減らし、1年半後に投与を中止する。
 研究チームは、2010年11月以降、生体肝移植を受けた当時39歳~63歳の男女10人に新手法を適用した。今年(2016年)1月末現在で4人は免疫抑制剤の服用を止めてから3年以上、3人は2年以上となった。この間、必要な免疫機能は維持され、合併症は確認されなかった。残る3人は免疫抑制剤を減量中に軽い拒絶反応が出たため服用を中止できなかったが、通常よりも少ない免疫抑制剤の量で正常な肝機能を維持できている。今後、東京女子医大など国内5施設で3年間、計40人程度に臨床試験を行う。

 天気は晴れ。風がとても強い。
 藤棚の”フジ(藤)”に沢山の果実がまだ付いている。花が咲く頃まで付いているのかな。
 果実はソラマメ似の狭披針形の莢果、平たくて産毛の様に短毛が密生し、長さは15cm~20cm程。莢(さや)には薄い黒い碁石の様な豆が入っている。この豆は漢方薬、煎じて下剤に使われるようだ。
 マメ科フジ属には8種程ある。日本に自生する、フジ(ノダフジ)とヤマフジの2種が日本固有種である。一般にフジと呼んでいるのは、ノダフジ(野田藤)を言う事が多い。両者の違いは、ノダフジ(野田藤)はつるが右巻きで花穂が長い、ヤマフジ(山藤)はつるが左巻きで花穂が短い(球状)。
 フジ(藤)・ノダフジ(野田藤)
 マメ科フジ属
 蔓性落葉樹
 開花時期は4月~6月
 花は淡紫色または白色の花を房状に垂れ下げて咲く


インフルエンザ患者205万人、ピークか

2016-02-20 | 健康・病気
 国立感染症研究所は19日、今月14日までの1週間に、全国の医療機関を受診したインフルエンザの患者数を推計約205万人(前週は約164万人)と発表した。今シーズン初めて200万人超えで、同期間に全国約5000の医療機関から報告された患者数は、1医療機関当たり39.97人となる。直近5週間で検出されたウイルスは、2009年に新型として流行したA型が多く、B型が続いた。
 大流行が疑われる「警報レベル」は30人超えで、多かったのは、愛知58.50人、沖縄50.81人、埼玉49.13人、福岡48.08人、岐阜46.86人・・など。「警報レベル」を超える患者数の地域は、鳥取県を除くすべての都道府県で。年齢別では、5歳~9歳が約46万人で最多、同期間に全国の小中学校や幼稚園など6285校が休校や学年閉鎖、学級閉鎖になった。
 厚労省の担当者は、「東京などで患者が減ったが、西日本では増加が続く可能性がある。うがいや手洗いなどの予防に努めて」と言う。

 天気は曇り。気温も高くはない。
 昨日(19日)は二十四節気の一つ「雨水」。青空となり、春を感じさせる程の陽気だった。「雨水」は雪が雨に変わり、草木が芽生えるころとされる。公園ではウメ、紅梅が咲きだした・・春到来かな。先月は榴岡天満宮の梅、白梅が咲き出しているが、春到来を感じさせなかった。因みに、19日の最高気温は、仙台12.3℃、東松島12.6℃と4月上旬並み(仙台管区気象台による)。
 奈良時代に”花”と言えば梅(の花)と言えるほどで、古来から親しまれた花である。別名には、風待草(かぜまちぐさ)・好文木(こうぶんぼく)・春告草(はるつげぐさ)・百花魁(ひゃっかのさきがけ)・木の花(このはな)・香雪(こうせつ)・清友(せいゆう)などなど。平安時代中頃から、梅(の花)より桜(の花)が好まれるようになった。
 ウメ(梅)・・(梅の果実も梅と言う)
 学名:Prunus mume
 バラ科サクラ属、落葉高木
 原産地は中国、奈良時代の遣隋使か遣唐使が持って来たと言う
 開花時期は1月~4月、種類により開花期が異なる


2016年度の国公立大2次試験の志願倍率(確定)は4.7倍

2016-02-19 | 受験・学校
 文部科学省は、今月25日から始まる国公立大2次試験の確定志願者数などを発表した(2月18日)。
 国公立全体の確定志願者数は前年度より2902人減の47万1644人(志願倍率4.7倍)で、大学入試センター試験の導入以来、最低だった。
 確定志願者数は、
 国立大学が4.2倍、公立大学が6.4倍、国公立大学全体では4.7倍と去年と同じ。
 学部別では、
  薬学・看護系:5.5倍
  医学・歯学系:5.4倍
  人文・社会系:4.9倍
  農学・水産系:4.5倍
  理工系:4.3倍
  教員養成系:4.0倍
 国公立大学の2次試験は、前期日程が2月25日から、後期日程は3月12日から行われる。
 2段階選抜(門前払い)は、前期日程で実施を予告していた56大学146学部のうち27大学40学部で行われ、2745人が不合格となった。
 因みに、国立の学部別で倍率が高い(2月4日時点)のは、
 前期日程:東京芸術大美術11.8倍、静岡大地域創造学環8.4倍、長崎大水産7.2倍、室蘭工業大工・夜7.1倍
 後期日程:高知大教育32.4倍、浜松医科大医31.0倍、千葉大薬28.5倍

今日の天気は晴れ。少し暖かく、4月中旬の気温とか。
 ”ナンテン(南天)”の実、白色の実だ。ナンテン(南天)は「難転・・難を転ずる」「成天」から厄除けの縁起木(吉祥木)として植栽される。福寿草と一緒で、「災い転じて福となす」とも言う。古くから栽培され、江戸~明治に100種以上の園芸品種が作られたと言われる。
 ナンテン(南天)
 別名:南天燭(なんてんしょく)、南天竹(なんてんちく)
 メギ科ナンテン属
 半常緑性の低木
 ナンテンは紅葉も実も美しいので庭園に良く使われる
 開花時期は6月~7月、花色は白色(中央は黄色)、花径は数mm
 果実は径6mm~7mm位、秋頃から赤くなる
 果実の色は普通赤色、実色が黄白色のシロミナンテン、淡紫色のフジナンテン、橙色のウルミナンテンなどの園芸品種がある


働かないアリは集団の絶滅防ぐ

2016-02-17 | 生物
 北海道大長谷川英祐准教授(進化生物学)らのチームが、研究成果「アリの集団が長期間存続するためには、働かないアリが一定の割合で存在する必要がある」を英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した(2月16日)。
 これまでの研究で、アリの集団には常に2~3割、ほとんど働かないアリが存在する。働くアリだけのグループを作っても、必ず働かないアリが一定割合現れることが確認されている。仕事をする上では非効率な存在で、働かないアリがいる理由が謎だった。
 チームは、様々な働き方のアリの集団をコンピューターで模擬的に作成、どの集団が長く存続するかを調べた。結果、働き方が均一な集団よりも、バラバラの集団の方が長く存続した。働くアリが疲れて動けなくなった時に、普段は働かないアリが代わりに働き始めた。チームは日本全国に生息するシワクシケアリ(着色で個体識別)を飼育し、8集団1200匹を1ヵ月以上に亘って観察し、働くアリが休んだ時、それまで働いていなかったアリが活動し始めることが確認できた、と言う。
 長谷川英祐准教授は、「働かないアリを常駐させる非効率的なシステムがコロニーの存続に欠かせない。人間の組織でも短期的な効率や成果を求めると悪影響が出ることがあり、組織を長期的な視点で運営することの重要性を示唆する結果ではないか」と言う。
 ◆本
 長谷川英祐著
 「働かないアリに意義がある」 メディアファクトリー新書
  2010/12/31、¥799

 市場の中にガラス張の温室があり、”コチョウラン”の鉢が飾られている。白色とピンク色の花が付いている。
 ”コチョウラン”は、ラン科コチョウラン属の総称として、同属及びドリテノプシス属を含む洋ランを含むとしても使われる。しかし、和名としての”コチョウラン(胡蝶蘭)”は”Phalaenopsis aphrodite”である。
 コチョウラン(胡蝶蘭)
 別名:ファレノプシス(Phalaenopsis)
 ラン科コチョウラン属(ファレノプシス属)
 非耐寒性多年草
 樹木・岩肌に根を着生させる
 原産地は、台湾・東南アジア・ヒマラヤ・オーストラリア北部など
 開花期は不定期(開花は春~夏に比較的多い)
 花径は2cm~12cm、花色は白・赤・ピンク・黄・緑・複色


黄金伝説展・古代地中海世界の秘宝

2016-02-16 | 歴史・考古
 宮城県美術館で開催中の特別展「黄金伝説展・古代地中海世界の秘宝」に行って来た。地中海地域の古代文明がもたらした金の傑作の数々と、これを題材とする絵画などを展示している。
 黄金伝説展の見所は、1972年のブルガリアの東部ヴァルナ集団墓地遺跡から発掘された43号墓出土の骸骨と金の装飾品である。出土品は、紀元前5000年紀(銅石器時代)までの遺跡からで、金の装飾品では世界最古との事。6,000年前というと、エジプトの原始王朝と同じ位かそれ以前だな。


 宮城県美術館南側から川内にかけてユリノキの並木が続いている。葉も花もない、実だけが付いている・・多くの実は弾けている。実は集合果・翼果(扁平の翼状)で、1つの花に約100個の実がマツカサ状に集まり、直立する。
 開花は6月半ばで、チューリップの様な花が咲く。秋には黄葉して見事な景色となる(杜の都・緑の名所100選に選ばれてる)。 ユリノキはフウ(楓:マンサク科フウ属)とイチョウ(銀杏・公孫樹:イチョウ科イチョウ属)と並んで、”生きている化石”と呼ばれる。ユリノキは、白亜紀(はくあき、凡そ1億4550万年前~6550万年前、恐竜が繁栄)にはすでに生育しており、被子植物の誕生頃の姿を留めているからである。
 ユリノキ(百合の木)
 別名:半纏木(はんてんぼく)、奴凧(やっこだこ)の木、軍配(ぐんばい)の木
   チューリップツリー
 モクレン科ユリノキ属
 落葉広葉樹、高木
 北米原産で明治時代初期に渡来
 開花時期は5月~6月
 花径は5cm~6cm、黄緑色のチューリップに似る


がん治療用組換え麻疹ウイルスを開発

2016-02-15 | 医学
 東京大学甲斐知恵子教授らは、麻疹ウイルスでがん細胞を攻撃する新たな治療法を開発した(公開2015年7月15日)。
 麻疹ウイルス野外株をベースに、乳癌細胞で特異的に感染・増殖する組換え麻疹ウイルス(rMV-SLAMblind)を作製し、ウイルス療法を開発。通常、麻疹ウイルスはリンパ球に発現するSLAM(CD150)を受容体として感染し全身に運ばれるが、本組換え麻疹ウイルスは乳癌に特異的なネクチン4のみを受容体とするため、麻疹を発症させることなく乳癌細胞を狙い撃ちする治療が可能。
 組換え麻疹ウイルスを乳癌細胞移植マウスに投与したところ、局所投与・抹消血管投与ともに腫瘍の増大が抑制され、効果が確認されている。安全性については、サルとイヌを用いた実験において麻疹の発症は見られず、排泄等で体外への排出もなかったことが確かめられた。
 麻疹ウイルスを使った治療法では、
 1、麻疹ウイルスは細胞質でしか増殖しないため、染色体に遺伝子が組み込まれることはない。
 2、成人ならば、麻疹ウイルス抗原を発現する癌細胞に対する細胞性免疫が高まり、二次的な抗腫瘍免疫の増強が期待できる。
 3、rMV-SLAMblindは細胞融解機能と免疫誘導能が高く、癌免疫療法を併用せずウイルス療法単体でも治療効果が高いと考えられる。
 現在は、乳癌を対象とした臨床研究への準備を進めている。ネクチン4を発現する悪性度の高い癌(例:肺癌、大腸癌)の治療に有効のため、乳癌以外の既存療法がない癌種への応用を検討している。
 ◆麻疹(ましん)ウイルス
 「はしか」と呼ばれ、パラミクソウイルス科モルビリウイルス属に属するRNAウイルス。
 RNAは一本鎖であり直径100~250nmのエンベロープを有する。6つの構造蛋白質があり、表面のエンベロープに有するF(fusion)蛋白とH(hemagglutinin)蛋白が病原性に大きく関わっている。また、麻疹の発症のみならず、リンパ組織に感染するため免疫抑制という症状をもたらす。脳内に潜伏して変異を起こし亜急性硬化性全脳炎(SSPE)の原因にもなりうる。
 遺伝子解析により22種類の遺伝型に分類され、流行地域ごとに遺伝子型は異なる。ウイルスは熱、紫外線、pH5以下の酸、pH10以上のアルカリ、エーテル、クロロホルムによって速やかに不活化される。空気中や物体表面での生存時間は、2時間以下。

 朝から晴れ。気温は昨日より低く、最高気温が10℃程低い・・とか。日毎に気温が大きく変化すると適切な服を選ぶのが大変だ。
 丘陵の住宅地には坂を上って行く。坂道の片側は石垣などの擁壁が多い。その擁壁そばに”スイセン”が咲いている。八重の水仙だ。周りより少し気温が高いから・・咲いた。名(スイセン:水仙)は、漢名の「水仙」を音読みして「すいせん」から。漢名の水仙は、中国の古典「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」からと言う。
 八重花は古くから存在し、野生種にも八重個体があり、園芸種の起源は芽条変異(がじょうへんい、枝変わり)と言われる。(芽条変異:一部の枝に突然変異が生じ、本来とは違う性質が生じる)
 ”スイセン”は園芸品種が1万品種以上もある。このため、植物分類学ではなく、花の形・交配親の原種・色などによって園芸品種の区分が行われている。
 スイセン(水仙)
 別名:雪中花(せっちゅうか)
 ヒガンバナ科スイセン属
 耐寒性多年草(球根植物)
 原産地:地中海沿岸、中国経由で日本に渡来
 開花時期:12月~4月
 花色:白色(花冠)と黄色(副花冠)
 全草に特に鱗茎(りんけい、所謂球根)毒があり食べると危険。
 葉はニラ、ノビルによく似ており、鱗茎はタマネギと間違えやすい。


歩かない人の糖尿病リスク、1日30分未満で1.23倍

2016-02-14 | 健康・病気
 国立がん研究センターの発表(1月21日)。
 1日の歩行時間が30分未満の人は、2時間以上の人と比べて糖尿病になっているリスクが1.23倍、高いとの研究結果。適度な運動が糖尿病予防になることは知られているが、歩行に注目して、日本人の糖尿病リスクとの関係を明らかにしたのは初めて。チームは1998年~2000年度、自分が糖尿病であるとは思っていない40~69歳の男女2万6488人を対象に糖尿病の有無を血液検査で調べ、自覚がないまま糖尿病を発症していた1058人について分析した。 歩行時間が30分~2時間未満の人とは明確なリスクの差はなかった。
 厚生労働省は生活習慣病予防のために、男性は1日平均で9200歩程度、女性は8300歩程度を目安に歩くよう呼びかけている。研究に当たった東海大医学部付属八王子病院の壁谷悠介講師は「歩行時間が長い方が、健康的な生活を送れる可能性が高いことが示された。自分の生活様式に合わせて無理のない運動を取り入れてほしい」と言う。

 朝は雨。10時過ぎには晴れ。気温が高く最高気温18℃になる・・と言う。
 先日、トウネズミモチに実がまだ付いていると報告した。ネズミモチの実もまだ付いている。
 名(鼠黐:ネズミモチ)の由来は、熟した実がネズミの糞に似ており、葉がモチノキ(モチノキ科モチノキ属)に似ているからと言う。熟した実の様子から別名に、ネズミノフン(鼠の糞)、タマツバキ(珠椿)とか。
 トウネズミモチ(唐鼠黐)とネズミモチ(鼠黐)は良く似た実を付けるが、トウネズミモチは開花時期が7月頃とネズミモチより1月程遅い。
 ネズミモチ(鼠黐)
 別名:珠椿(たまつばき)
 モクセイ科イボタノキ属
 常緑小高木
 開花時期は5月~6月、花は径数mm、花弁4枚で白色
 果実は1cm弱の楕円形で、10月~12月頃に紫黒色となる


乳がんの発見は、自己診断が55%

2016-02-13 | 健康・病気
 日本人女性は生涯に、12人に1人が乳がんにかかると言われ、年間には約8万人が乳がんを発症し、その数は年々増加傾向にある。女性のがん罹患数では、乳がんがトップである。他のがんと比べて治り易いがんではあるが、患者の3割が再発(転移)し、年間で約1万人強の方が亡くなっている。乳がん罹患率では、40代~70代は人口10万人あたり80~100人、ピークの40代は100~120人となっている。壮年期(30~64歳)の女性の死因のトップでもある。
 もはや他人事ではなくなった乳がん、早期発見・早期治療が大切だ。
 日本乳癌学会によると、乳癌が見つかった人のうち(2011年)、
  自己診断(自分で発見した) 55.7%
  定期健診(自覚症状あり)  5.9%
  定期健診(自覚症状なし)  28.4%
  その他 9.4%
  不明  0.6%

 今日の天気は晴れ。気温が高く、最高気温13℃と4月中旬なみ・・とか。
 陽気がいいので、梅田川沿いの土手道を歩く。川に渡り鳥が遊んでいる。


ips細胞からがん攻撃する免疫細胞、京大などが成功

2016-02-11 | 医学
 京都大ips細胞研究所の金子新准教授らは、免疫細胞にがん細胞への攻撃を促す「ナチュラルキラーT(NKT)細胞」をips細胞から作ったと発表した(2月9日)。無限に増やせるips細胞から大量に調達できるため、新たながん治療につながる可能性がある、と言う。
 NKT細胞はがんや病原体の見張り役や攻撃役の細胞の働きを高め、免疫反応を下支えする。NKT細胞のうち、特定の糖脂質に反応する細胞(i NKT)はがんに対する反応が特に強いことが知られている。グループはこの細胞を健康な人の血液から取り出し、ips細胞に変え、5週間かけて再びNKT細胞に戻すことに成功した。再生したi NKT細胞は、がん細胞を攻撃する免疫細胞の攻撃力を高める作用があった。がんに似せたリンパ球で実験すると、最大8~9割が死滅した。再生i NKT細胞自体も攻撃力を備えており、実験では白血病細胞の最大6割程度を死滅させた。いったんips細胞に変えることによって、がんを攻撃する能力を獲得したと見られる、と言う。
 グループの金子新准教授は、「安全性の確認はこれからだが、他の種類の免疫細胞と組み合わせることで様々な治療に発展するのではないか」と言う。

 天気は雲あるが晴れ。少し風があり、冷たい。
 散歩道で見た”クリ(栗)”。実(殻斗果 - かくとか、ブナ科とナンキョクブナ科に特有の殻斗と堅果で形成された偽果)が幾つか付いている。多分実は入っていない・・。
 クリは雌雄異花。雌花は雄花の根元に付き、雄花は小さな花が集まった15cm位の穂状で花の色はクリーム色を帯びた白。雌花は径数mmで、栗特有のイガイガが見える。花に近づくと甘く独特の香りがする(芳香成分にスペルミンを含む)。
 道ができる前は雑木林だったようなので、このクリは、”やまぐり(山栗)”だと思う。”やまぐり(山栗)”を調べたら、山地に自生する栗、とあった(広辞苑)。
 因みに、日本のクリは縄文時代人の主食だったようだ。青森県三内丸山遺跡からのクリから、縄文時代には栽培されていたことが分かる。
  クリ(栗)
  シバグリ(柴栗)、又はヤマグリ(山栗)
 ブナ科クリ属
 落葉性高木
 雌雄異花
 開花時期は6月~7月、結実は10月頃


ふるさと納税、2015年のトップは35億円の都城市

2016-02-10 | 社会・経済
 ふるさと納税を紹介する民間サイト「ふるさとチョイス」が2015年のデータをまとめた(2月9日)。順位と金額は、「ふるさとチョイス」がアクセス数の多い自治体に問い合わせて集計した。
 2015年「ふるさと納税」が一番多かった自治体は宮崎県都城市で、寄付額が35億2718万円。この寄付額は、2014年にトップだった長崎県平戸市の2.8倍(約13億円)。4月から減税対象の寄付額の上限が2倍に引き上げられた効果で、大幅に増加している自治体が多い。
 ◆ふるさと納税(2015年)
 1、宮崎県都城市 35億2718万円
 2、静岡県焼津市 34億9280万円
 3、長崎県平戸市 26億7716万円
 4、山形県天童市 25億8418万円
 5、長崎県佐世保市 24億8965万円
 6、長野県伊那市 23億5868万円
 7、島根県浜田市 20億5636万円
 8、鹿児島県大崎市 19億9315万円
 9、佐賀県上峰町 19億4572万円
 10、岡山県備前市 18億4738万円

 早朝は雪、すぐに止み、晴れ。とても風が強く、体が木の葉の如く揺れる。
 街路樹の”クチナシ”、まだ果実が付いており、葉も落ちていない。果実は梅雨の頃に甘い芳香のある純白の花を咲かせて付けた。この”クチナシ”は、一重咲き・・果実が付く。”クチナシ”には、一重咲きと八重咲きの品種があり、園芸種の八重咲き(雄しべがない)には果実ができない。
 果実は、先端に萼片のなごりの角(つの)様なものが6本付き、側面に角につながって角(かど)が出ている。名(クチナシ)の由来は、果実が熟しても割れたりしないので、「口無:果実が熟しても割れない・・口が無い」説、「口梨:果実の先端に残る角(萼片)を鳥の嘴に見立て、果実を梨に見立て、口のある梨」説などがある。熟すと橙色となり、山梔子(さんしし)と呼ばれて薬用・染料や食品の黄色の着色料に使われる。
 クチナシ(梔子、巵子、支子)
 アカネ科クチナシ属
 常緑低木
 開花時期は6月~7月
 花は径数cmで強い芳香を出す、花色は初め純白、次第に乳白色になる
 クチナシの果実にはクロシン(カロチノイドの一種)が含まれており、これが黄色の着色料となる


子どもの3人に1人が花粉症、5歳まで半数が発症

2016-02-09 | 健康・病気
 今年も花粉シーズンがやって来る。1月14日発表の2016年スギ花粉前線によると、2月上旬には九州・中国・四国・東海・関東地方から飛散が始まる見込み。その後、花粉前線は2月中旬には関東地方を通り、3月中旬にかけて東北地方を北上する予測となっている。
 ロート製薬による「0歳~16歳の子を持つ親を対象とした花粉症に関する調査」で、子供の3人に1人について、親が「花粉症だと思う」と回答した。このうち5歳までに発症したとみられるケースが半数近くに達し、低年齢化の傾向が強まっている、と言う。調査は2015年11月にロート製薬がWebで実施し、回答した1,589人の子ども2,618人の症状や実態等について集計・分析を行った。
 これによると、花粉症とみられる子供は全体の33.4%。2012年の調査では25.7%で2013年以降、上昇をたどっている。子供が「何歳で発症したと思うか」と尋ねたところ、3・4・5歳とした回答がそれぞれ10%を超えた。5歳までに発症した割合は計45.5%で、2012年調査より8.9%上昇した。10歳までの発症が82.3%で、過去3年の調査と比較すると、花粉症の発症年齢の低年齢化が窺える。
 ◆花粉症の子供の状況(ロート製薬調べ)
 花粉症にかかっているとみられる子供の割合
 2012年:25.7%(36.6%、69.3%)
 2013年:28.8%(41.8%、78.6%)
 2014年:32.7%(43.8%、80.4%)
 2015年:33.4%(45.5%、82.3%)
 カッコ内は、5歳までに発症した割合、10歳までに発症した割合

 雲が多いが晴れ。気温は少し高く、最高気温8℃とか。
 空き地を囲む塀に絡みついていた”ヘクソカズラ”の実。直径5mm程の黄褐色の実である。名前の由来となっている独特の臭気は無く、それ故果実の付いたツルはフラワーアレンジメントなどに利用する方もいる。果皮に見える部分は萼の変化したもので、偽果皮と呼ばれる。
 夏に咲く花は小さく可憐で可愛い。でも名は、ヘクソカズラ(屁糞葛)と酷い。名(屁屎葛)の由来は、葉や茎に悪臭があることからで、古語ではクソカズラ(屎葛)と、古くから酷い名前のようだ。この臭い(茎・葉を傷付けると揮発性成分が出る)は自己防衛のためだからと言う。花の中心の赤がお灸(ヤイト)に見える事から、別名にヤイトバナ(灸花)がある。花は可憐で可愛いから、サオトメバナの別名もある。
 ヘクソカズラ (屁糞葛)
 別名:灸花(やいとばな)、早乙女花(さおとめばな)、馬食わず(うまくわず)
 アカネ科ヘクソカズラ属
 蔓性の多年草
 開花時期は7月~9月
 秋に丸い茶色の実(球形で径数mm)を付ける


日本のタヌキは固有種、頭骨で裏付け

2016-02-08 | 生物
 帯広畜産大学畜産生命科学研究部門の研究グループ(博士課程院生キム・サンイン、押田龍夫教授)とソウル大学獣医学部の研究グループ(木村順平教授、ミン・ミスク講師、リ・ハーン教授)による共同研究チームは、日本に分布するタヌキはDNA塩基配列および形態的特徴(頭骨の形態)において大陸産のものとは異なる固有種であることを発表した(2015年12月28日)。
 押田龍夫教授(野生動物学)らは、2011~14年に日本・ロシア・韓国の博物館など9ヵ所で計339個体の頭骨の形状を調査。日本のタヌキは大陸のものより平均で頭骨の大きさ(鼻先から頭の後部までの長さ)が約8mm、下顎の骨の長さが約6mm短いことを突き止めた。また共同研究を行っているソウル大のチームが、日本と大陸のタヌキではDNAの塩基配列が2~3%異なっていることを明らかにした。
 これらの結果から、共同研究チームは日本産タヌキの種名を変更する必要性を唱えており、本州・四国・九州に生息するニホンタヌキをNyctereutes viverrinus viverrinusおよび北海道に生息するエゾタヌキをNyctereutes viverrinus albusと命名することを提案している。
 ◆タヌキ(狸)
 学名 :Nyctereutes procyonoides
 分類:哺乳綱ネコ目イヌ科タヌキ属
 アジアにのみ生息する世界的に見れば珍しい動物。日本・朝鮮半島・中国・ロシア東部などに分布。
 主に山野に生息するが、日本に棲むものは都市部でも見られる

 雲が一つも見当たらない程に晴れた。気温は低く、畑にはまだまだ雪がある。
 散歩で見つけた”ハボタン”。直径40cm程ととても大きい。葉の色は赤紫と黄白色。食用なのか?、鑑賞用なのか?・・。
 ”ハボタン”は食用のキャベツ(紫キャベツ)として江戸時代中期に渡来したもので、この食用キャベツを日本が観賞用として改良した(食べても美味しくない)。野菜を鑑賞用とするのは世界的にも珍しいと言う。初めはオランダ菜と呼ばれていたが、1778年(安永7年)に山岡恭安が牡丹菜と命名した。しかし、葉がボタン(牡丹)の花のように美しいことから、ハボタン(葉牡丹)と呼ぶ様になった。
 ハボタン(葉牡丹)
 別名:花キャベツ
 英名:ornamental cabbage
 アブラナ科アブラナ属
 耐寒性一年草、鮮やかな葉の色や姿を鑑賞する園芸植物
 葉の鑑賞期は11月~翌3月
 開花時期 は4月~5月 、黄色の菜の花が咲く
 結球しない品種のキャベツ又はケールを観賞用として品種改良した
 品種には葉に葉緑体以外の色素を持たない品種と色素(アントシアニン)を持つものがあり、温度によって発色し、白・黄白・紫・赤・ピンクなどに色づく。