歩けば楽し

楽しさを歩いて発見

  思い出を歩いて発掘

   健康を歩いて増進

東京藝術大学スーパークローン文化財展

2019-05-31 | 催事
 今日の天気は曇り~雲が多い晴れ、夕方に雨の予想。早朝に畑へ、キャベツと絹さやを収穫し、南京豆の苗を植えた。
 10時頃に東北歴史博物館に出かけ、東京藝術大学スーパークローン文化財展「最先端技術でよみがえるシルクロード-法隆寺・敦煌莫高窟・バーミヤン-」を鑑賞。
  開催場所:東北歴史博物館
  開催期間:2019年4月19日(金)~6月23日(日)
  開館時間:9:30~17:00(発券は16:30まで)

 東北歴史博物館の特別展では、「文化財の保存と公開」の相克を克服すべく、東京藝術大学及び同COI拠点で開発された芸術と科学の融合による高精度な文化財の再現(複製)である「スーパークローン文化財」を法隆寺の金堂壁画や釈迦三尊像からなる金堂空間の再現、敦煌の莫高窟の再現、破壊されたバーミヤン東大仏天井壁画の復元といったかたちで古代シルクロードの遺産を中心に集めて公開、する。

 ◆COI(Center of Innovation)
 COIプログラムとは、10年後の目指すべき社会像を見据えたビジョン主導型のチャレンジング・ハイリスクな研究開発を最長で9年度支援するプログラム。
 この展示を開催することで、文化財の保存・継承に新たな視点を注ぐスーパークローン文化財の存在を披露し、その意義を伝え、文化や芸能活動を学び、その将来像を考える一助とする、との事。
 法隆寺金堂釈迦三尊像(再現)

日本の世界競争力は世界30位、韓国に抜かれる

2019-05-30 | 社会・経済
 スイスの有力ビジネススクール、国際経営開発研究所(IMD:International Institute for Management Development)は2019年の世界競争力ランキングを発表した(5月28日)。
 調査対象は63ヵ国・地域。競争力ランキングは1989年から公表している。4つの項目を基準に、235の経済指標などを使い分析している。
 日本の総合順位は30位と前年より5つ順位を下げ、比較可能な1997年以降では過去最低となった。判断基準となる項目別で、「ビジネスの効率性」が46位と低く、ビッグデータの活用や分析、国際経験、起業家精神は最下位との評価。IMDは企業の生産効率の向上に向け、働き方改革や人材開発を一層進める必要があると指摘した。「政府の効率性」も38位で、巨額の政府債務や法人税率の高さなどが重しになっている。一方で、環境技術やモバイルブロードバンドの普及、平均寿命などの評価は高い。
 アジアではインドネシアの勢いが目立つ。総合順位は43位から32位に急浮上し、日本を猛追している。首都ジャカルタでは今春、同国初の地下鉄が開業するなど、インフラやビジネス環境の改善が寄与した。欧州では、欧州連合(EU)離脱に揺れる英国は23位と3つ順位を落とした。IMDは欧州の競争力は景気減速の影響で厳しくなっていると指摘した。
 ◆2019年の世界競争力ランキング総合順位(カッコ内は前年)
 1(3)シンガポール
 2(2)香港
 3(1)米国
 4(5)スイス
 5(7)アラブ首長国連邦(UAE)
 6(4)オランダ
 7(12)アイルランド
 8(6)デンマーク
 9(9)スウェーデン
 10(14)カタール
 ・
 14(13)中国
 28(27)韓国
 30(25)日本
 32(43)インドネシア

 天気は晴れ。風は穏やか、気温は最高気温27℃程。早朝に畑に、絹サヤ取り。
 散歩で小鶴公園に。小鶴公園は、小鶴城跡北側にあるかつての堀跡である。小鶴城跡は低湿地上に突き出した、舌状の小丘である。現在は住宅地となっている。
 公園の擁壁際の”ハコネウツギ”に花が咲きだしていた。花色は白色・桃色・紅色で、咲始めは白色、変化して桃色・紅色となる。花言葉が「移り気」とか・・成るほど。
 花の形は漏斗状鐘形で、先が5裂している。花筒は、萼より先で、急に広がり、釣り鐘形に。この広がり方が、ニシキウツギ(二色空木)より急角度で識別点となる。”ハコネウツギ(箱根空木)”と”ニシキウツギ(二色空木)”は区別し難い程似ている。
 因みに、花の色がだんだん変わるのには、箱根空木、酔芙蓉、吸葛などがある。
 ハコネウツギ(箱根空木)
 別名:源平空木
 学名:Weigela coraeensis
 スイカズラ科タニウツギ属
 雌雄同株。両性花。
 原産地は日本
 本来の自生地は、関東~東海地方の沿海地・・箱根には少ない
 開花時期は5月~6月
 花色は咲始めの白色からピンク・紅赤色に変化
 花冠が、白から赤色に変色しないものを、シロバナハコネウツギと言う


5月の新寺こみち市

2019-05-28 | まち歩き
 今日は5月28日。新寺小路緑道で毎月28日に行われる「こみち市」の日である。今日は快晴、夕方から雨の予報。気温高く、風は穏やか・・暑い。
 新寺小路緑道のある新寺界隈は、多くの寺院が集まる寺町で、区画整理によって新寺二丁目蓮池公園から新寺五丁目公園までの歩道のみの「新寺小路緑道」が整備された。緑道(東西640m・幅10m)はサクラなどが植えられ、車などの騒音も少なく、素敵な散歩道だ。仙台駅東口から徒歩圏内である。
 新寺界隈には歴史のある寺が多い。善導寺、栽松院、松音寺、光寿院などには見事な庭園があり、孝勝寺のクロマツ、正楽寺のイチョウなど、市の保存樹木に指定される名木・古木が境内に植えられている。緑道だけでなく境内などの散策も良い。
 新寺こみち市
 毎月28日に開かれる
 10:00~15:00


塩基配列を全面的に組み換えた遺伝子で大腸菌を作製

2019-05-27 | 科学・技術
 英国の分子生物学研究所を中心とするグループは、塩基配列を全面的に組み換えた遺伝子をもつ大腸菌を作製した。合成するアミノ酸の種類を決める遺伝情報は通常61種類あるが、59種類にしてもこの大腸菌は生きていた。人工細菌を設計する研究に向け有望な手がかりになるという。
 大腸菌の遺伝子は約400万個の塩基対でできている。アミノ酸を合成する遺伝情報に重複があることに注目し、ゲノム編集技術を使って情報が重なった2種類の遺伝子を集約した。
 約100万塩基対の遺伝子を合成した酵母がすでに作製されている。合成生物学が注目され、遺伝子が約4倍大きい大腸菌での成功で弾みがつく・・か。
 ◆人工遺伝子
 遺伝子の本体DNA(デオキシリボ核酸)は、リン酸、ペントース(デオキシリボース)、および塩基からなるヌクレオチドが重合したポリヌクレオチドである。塩基成分にはアデニン(A) 、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)の4種類がある。A-T(水素結合が2個所)、G-C(水素結合が3個所)で形成される塩基対によって二重らせん構造が作られる。核酸であるRNA(リボ核酸)のペントースはリボースであり、塩基もチミン(T)の代わりにウラシル(U)を含んでいる。
 人工遺伝子とは、遺伝子の構成単位である4種類の塩基を有機化学的手法を使って人工的に結合させた合成遺伝子である。1970年、アメリカのH.コラーナらによって酵母のtRNAが初めて合成された。
 近年、コンピューターで制御される核酸自動合成装置が実用化され、自然には存在しない遺伝子などが短時間で大量に合成できるようになった。アンチセンスRNAの作成などに用いられる。

 晴れ。最高気温が30℃超えで夏日。風が弱く、日差しが強い・・暑い。
 玄関前で”サラサドウダン”の花を見た。風が少し強いと揺れる・風鈴が揺れる・・綺麗だな。
 ”ドウダンツツジ”の花は白い壷形の花冠だが、”サラサドウダン”は風鈴形(鐘形)の花冠で先の方に縦に薄紅色すじ状となっている。花冠の形から、”フウリンツツジ(風鈴躑躅)とも呼ばれる。名(サラサドウダン:更紗灯台)の由来は、花の景色が更紗模様で姿(枝分かれ)がドウダンに似てるから、と言う。更紗模様とは、濃いピンクの縦じまが入る模様の事。
 サラサドウダン(更紗灯台、更紗満天星)
 別名:風鈴躑躅(ふうりんつつじ)
 学名:Enkianthus campanulatus
 ツツジ科ドウダンツツジ属
 落葉低木(丈は2m~5m、ドウダンより高い)
 開花時期は5月~6月、ドウダンより少し遅れる
 花の姿は釣鐘形で、釣り下がって咲く
 花冠は浅く5裂し、紅色の条がある
 秋に紅葉し、ドウダンと同様に美しい


スパコン「京」の後継機、名称は「富岳」に決まる

2019-05-26 | 科学・技術
 理化学研究所は、スーパーコンピュータ「京」の後継機の名称を「富岳(ふがく)」に決めたと発表した(5月23日)。2021年ごろの運用を始める予定で、「京」の最大100倍の実行性能を目指す。
 理研は今年(2019年)2月、「京」の運用を8月に終了すると発表した。後継機の名称を公式Webサイトで募集し、5181件の応募があった。採用は、応募数2件だった「富岳」。応募数の1位は「垓(がい)」、2位は「雅(みやび)」、3位は「極(ごく)」だったが、公募時に提示していた「世界トップレベルの性能をアピールする」「親しみやすい名称」などの条件を加味して採用しなかった。
 富岳は「富士山」の別名である。富士山のように高く(性能が高く)、裾野が広く(対象分野が広く)、海外での知名度も高くなってほしい・・などの理由から名付けた。各国のスーパーコンピュータの名称は山にちなんだものが多く、発音がしやすいことも考慮したという。
 その他の候補は「穹(きゅう)」、「叡(えい)」、「Yukawa(ゆかわ)」、「凌駕(りょうが)」、「光明(こうみょう)」、「解(かい)」など。
 「富岳」は、富士通が開発したCPU「A64FX」を搭載する。このCPUは、英Armの命令セットアーキテクチャ「Armv8-A」をスーパーコンピュータ向けに拡張した「SVE」(Scalable Vector Extension)を世界で初めて実装し、「幅広いソフトウェアに対応する汎用性、超並列、超低消費電力、メインフレームクラスの高い信頼性を実現する」(富士通)という。
 ◆漢字で数を表す
 一 いち 1 10の0乗
 十 じゅう 10 10の1乗
 百 ひゃく 100 10の2乗
 千 せん 1000 10の3乗
 万 まん 10000 10の4乗
 億 おく    10の8乗
 兆 ちょう   10の12乗
 京 けい    10の16乗
 垓 がい    10の20乗
 杼 じょ    10の24乗
 ◆主なスパコンの順位と計算速度(1秒間の浮動小数点計算回数)
     (世界ランキング「TOP500」より、H30.11.12発表)
 1位 米オークリッジ国立研究所「サミット」 14京3500兆回
 2位 米ローレンスリバモア国立研究所「シエラ」 9京4640兆回
 3位 中国・無錫スパコンセンター「神威太湖之光」 9京3014兆回
 4位 中国・広州スパコンセンター「天河2A」 6京1444兆回
 5位 スイス・国立スパコンセンター「ピーツ・ダイント」 2京1230兆回
 6位 米ロスアラモス国立研究所「トリニティー」 2京158兆回
 7位 産業技術総合研究所「AI橋渡しクラウド(ABCⅠ)」 1京9880兆回
 8位 独ライプニッツ研究センター「スーパーMUC-NG」 1京9476兆回
 9位 米オークリッジ国立研究所「タイタン」 1京7590兆回
 10位 米ローレンスリバモア国立研究所「セコイア」 1京7173兆回
 ・
 14位 東京大・筑波大「オークフォレスト・パックス」 1京3554兆回
 18位 理化学研究所「京」 1京510兆回
 ◆開発中のCPU「A64FX」
 単一プロセッサでは倍精度(64ビット)浮動小数点演算のピーク性能は2.7TFLOPS以上だが、単精度(32ビット)だとこの2倍、半精度(16ビット)は4倍の処理能力になり、ビッグデータ分析などに対応。CPUとCPUの間は、独自のネットワーク(Tofuインターコネクト)で直結し、並列性能を向上させる。

 晴れ。最高気温が30℃以上と真夏日となった。風もほとんどない・・暑い。
 高いコンクリートの塀のもと、日当たりが悪いお庭で、”ウマノアシガタ(馬の足形)”の花が咲いている。花色は光沢がある黄色(光る黄金色)。・・写真が上手く撮れない、光が当たるとハレーションして真白に写る。
 この花に、別名”キンポウゲ(金鳳花)”がある。でも”金鳳花”とは八重咲きで、一重咲きの花は”ウマノアシガタ”と区別する、らしい。”ウマノアシガタ”の名は、根生葉が馬の足の形に似ているからと言う。葉は掌状に3~5裂しており、馬よりむしろ鳥の足に似ている。ある説に、「鳥の足形」を「馬の足形」と間違えた、とある。因みに、本草もキンポウゲ科に多い有毒植物のひとつである。
 ウマノアシガタ(馬の足形、馬の脚形)
 別名:金鳳花(きんぽうげ)
 英名:Japanese Buttercup
 キンポウゲ科キンポウゲ属
 多年草
 日本全国から朝鮮・中国に分布
 開花時期は4月~5月
 花色は光沢のある黄色、径は2cm程
 花後に約5mm位の小球状の果実(集合果)が付く


プリツカー賞に磯崎新さん、日本人で8人目

2019-05-25 | ニュース
 建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞に日本人建築家の磯崎新さんが選ばれ、5月24、フランスのベルサイユ宮殿で授賞式が行われた。
 磯崎さんは、1931年、大分県生まれで、つくばセンタービルやロサンゼルス現代美術館の設計で知られていて、賞の審査委員会から「建築界で最も影響力のある建築家の一人で、新たな方法で東洋と西洋を結びつけた」などと評され、今回の受賞となった。
 磯崎さん「この時代は建築にとっても変わっていく時だと思う。ちょうどこういう時に私は賞を頂いたことになる。そういう意味で大変、感無量」
 日本人としては、磯崎さんが8人目の受賞者となる。
 ◆プリツカー賞 (The Pritzker Architecture Prize)
 プリツカー賞は、1979年にアメリカ人実業家でハイアットの事実上の創業者であるジェイ・プリツカーと妻のシンディによって設立された。
 「建築を通じて人類や環境に一貫した意義深い貢献をしてきた」存命の建築家を対象とする。国籍・人種・思想・信条を問わず、原則として1年に1人表彰している。副賞として10万ドルとブロンズのメダルが授与される。メダルの意匠はルイス・サリヴァンの作品を模したもので、ウィトルウィウスの言葉が刻まれている(1986年以前はヘンリー・ムーアによる彫像であった)。 アメリカのホテルチェーン「ハイアットホテルアンドリゾーツ」のオーナーであるプリツカー一族が運営するハイアット財団 (The Hyatt Foundation) から建築家に対して授与される賞である。
 1988年に「ニューヨーク・タイムズ」の記事で「建築家にとってこの賞は、科学者や作家たちにとってのノーベル賞のようなものだ」と書かれて以降、「建築界のノーベル賞」と紹介されることもある。
 ◆日本人の受賞者
 1987年 丹下健三
 1993年 槇文彦
 1995年 安藤忠雄
 2010年 妹島和世・西沢立衛 (パートナーのため、2人同時受賞)
 2013年 伊東豊雄
 2014年 坂茂
 2019年 磯崎新

 晴れ。今日の最高気温は28℃とか。各地で30℃以上の真夏日となっている・・明日あたりが真夏日となるか?。
 岩に張り付いた”セッコク(石斛)”に花が咲き出した。何時もなら、岩を観る散歩はしない、岩に白い花が見えた、寄ったら”セッコク”の花だった。茎の先端の節から花茎を出し、1~3輪の花が咲く。
 ラン科デンドロビウム属(セッコク属)は熱帯アジアを中心として、オーストラリアまで1000種以上が知られている。その仲間のうちでも北限まで(日本の東北地方)生育する種が”セッコク”とある。日本では、、独自の品種や楽しみ方が江戸時代に確立され、それが脈々と受け継がれている古典植物で、江戸時代の園芸文化に欠かせない植物である・・との事。
 セッコク(石斛)
 別名:岩薬(いわぐすり)、少名彦薬根(すくなひこのくすね)、長生蘭(ちょうせいらん)
 学名:Dendrobium moniliforme
 ラン科セッコク属(デンドロビウム属)
 多年草
  岩・樹木に根を張付き、自生する着生ラン 水分は空気中からとる
 原産地:東北地方南部~琉球諸島、朝鮮半島、中国
 開花時期:5月~6月
 花色は白・淡い紅色、大きさは3~4cmで芳香がある


下鈎遺跡で、弥生時代の青銅品がリング状分銅「環権」である可能性が高い

2019-05-24 | 歴史・考古
 滋賀県栗東(りっとう)市の市教育委員会が5月23日発表した、「栗東市の弥生時代の集落跡である下鈎(しもまがり)遺跡で20年前に出土したものの、用途が分からず、「銅環(どうかん)」と仮称されてきた青銅製のリング(弥生時代後期後半;2世紀後半)がある。これがてんびんを使って重さを量る「環権(かんけん)」と呼ばれる分銅だった可能性の高いことが分かった」。青銅製環権は中国や韓国では墓に副葬された例があるが国内で見つかるのは初めて。
 下鈎の青銅品は1999年に見つかり、腕輪の「銅釧(どうくしろ)」としては大きすぎるため、用途は不明だった。福岡大研究員だった輪内遼さん(佐賀県嬉野市職員)らが2017年ごろから調査し、韓国南部の茶戸里遺跡1号墓(紀元前1世紀)で出土した青銅製環権と重さを比較した。青銅品は重さが89.3グラム。茶戸里で出土した最大の環権(22.73グラム)の約4倍に当たるという。これまで見つかっている古代の分銅は質量が2の累乗倍という法則性があり、環権の可能性が高いと判断した。外径12.7cm、内径11.25cmで厚さ0.7cm。平たん面もあり、積み重ねに適した形状。集落跡の川底から弥生後期の土器と出土した。下鈎では中国の前漢鏡(紀元前1世紀ごろ)の破片もあり、鏡とともに弥生中期にもたらされた可能性もあるという。
 輪内さんは「大陸から計量技術とともに伝わってきたとみられる。今回は単独での出土だが、ほかの重さの環権が国内で見つかる可能性は高い」としている。
 下鈎遺跡では青銅器や祭祀に使う赤色顔料「朱」を生産しており、市教委は「中国か朝鮮半島からの渡来品と考えられる。他地域との交易や、青銅の配合、朱の計量など精密な計量に用いたのだろう」としており、弥生時代に度量衡制度が伝わっていたことを示す史料として注目されそうだ。

 天気は晴れ。最高気温28℃と夏日となった。
  ◆日最高気温によって、夏日、真夏日、猛暑日と日最高気温によって決められる。
  最高気温が25℃を超えた日を夏日、30℃を超えた日を真夏日、35℃を超えた日を猛暑日と言い夏の暑さの目安としている。
 暑い日に見つけた”シラー”の花。小さな花に囲まれて咲きだした。シラーは属名(ユリ科シラー属)で、およそ80種程と沢山の種類がある。中でも、良く見られるのが星型の花を沢山付ける”シラー・ペルビアナ(学名:Scilla peruviana)”で、これをシラー(又は、スキラ)と呼ぶことがある。和名は”大蔓穂(おおつるぼ)”だが、”シラー”の名が知られている・・らしい。
 小さな花が花茎の先端にまとまり、花色は濃い青紫色。葉は線形や帯状で地際から出ている。因みに、地下茎部分が有毒、と言う。
 シラー(シラー・ペルビアナ)
 別名:大蔓穂(おおつるぼ)
 英名:Cuban lily、Peruvian lily
 学名:Scilla peruviana
 ユリ科ツルボ属(シラー属またはスキラ属)
 秋植え球根
 原産地はポルトガルなど
 日本へは明治中期に観賞用として渡来
 開花時期は4月~6月
 花色は濃い青紫色や白色



渡邊梨絵さんのコンサート

2019-05-23 | 音楽
 今日は朝から晴れた。最高気温が22℃位で、風は微風、爽やかを感じる。
 いつもの散歩道を通って、宮城野区文化センター・パトナホールに出かけ、「第32回ワンコインコンサート」を聞いてきた。穏やか曲、懐かしい曲、激しい曲、楽しく聴きました。
 出演者:ピアノ 渡邊梨絵さん
 渡邊梨絵さんのプロフィール
 宮城県立第二女子高等学校、国立音楽大学器楽学科ピアノ専攻卒業。ピアノを佐々木靖子、南節子、小柳美奈子の各氏に師事。
 仙台でデュオリサイタルを開催。その他、日墺文化協会ガラコンサート、国立音楽大学同調会演奏会、宮城野区文化センターワンコインコンサートなどの演奏会に出演する他、多数の学校公演にも参加。また、コンクールの伴奏も数多く務めている。
 合唱団のピアニストとしても活動しており、現在コーロ・カナリーノ、コール・クーザ、混声合唱団音里遊、混声合唱団グラン、宮一女OG合唱団各ピアニスト。仙台ミュージックプラザ講師、自身でもピアノ教室を主宰。
 プログラム
 ピアノソナタ ハ長調 K.545 第1楽章 作曲:モーツァルト
 ピアノソナタ イ長調 K.331 第3楽章「トルコ行進曲」 作曲:モーツァルト
 前奏曲 変ニ長調「雨だれ」 Op.28-15 作曲:ショパン
 茶摘み           文部省唱歌 編曲:三枝成彰
 埴生の宿     作曲:ビショップ 編曲:三枝成彰
 愛の夢 第3番   作曲:リスト
 ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」Op.53 作曲:ショパン

 いつもの散歩道
 左が桜、右がモミジやヤナギ、梅田川と平行する緑の道

がん細胞の転移止める分子を発見

2019-05-22 | 医学
 金沢大や東京大などの研究チームが、がん細胞の転移を促進したり、抗がん剤耐性を強めたりするたんぱく質に結び付き、その働きを止めるペプチド(アミノ酸の結合体)を発見した。5月17日付の米科学誌ネイチャー・ケミカル・バイオロジー電子版に発表した。
 肝細胞などの再生を担う肝細胞増殖因子(HGF)というたんぱく質は、がん細胞の近くでは活性化し、受容体に結合して転移や薬剤耐性獲得を促進することが知られている。金沢大の松本邦夫教授らは、活性化したHGFにだけ結び付く環状ペプチド「HiP-8」を発見し、合成に成功した。「HiP-8」が結合したHGFは受容体への結合能力を抑えられることも分かった。
 研究チームは、放射性物質を結び付けた「HiP-8」をマウスに投与。「HiP-8」はHGFの多いがん組織に集まるため、陽電子放射断層撮影(PET)でがんを可視化することもできた。
 今後、転移しやすいがんの治療や診断への応用が期待できるという。

 お天気は晴れ。朝晩は風が少し冷たい。
 散歩で”シロミミナグサ(白耳菜草)”の群生を見つけた。花色は白色で、茎・葉も白い細かな綿毛で覆われて灰白色に見える。花弁は5枚で、先端が割れる様に切れ込んで、花弁が10枚の様に見える(←ナデシコ科の特徴)。
 英名の”snow in summer(スノーインサマー)”の訳で、”夏雪草(なつゆきそう)”と呼ばれることがある。”ナツユキソウ(夏雪草)”と呼ばれるのは、バラ科シモツケ属の京鹿子(きょうかのこ)の白花種がある・・どちらが本命だろう。
 シロミミナグサ(白耳菜草)
 別名:セラスチウム・トメントスム
 別名:夏雪草(なつゆきそう)
 英名:mouse-ear、snow in summer
 学名: Cerastium tomentosum
 ナデシコ科ケラスティウム属(ミミナグサ属)
 多年草
 丈は15cm~25cm、茎は地を這って広がる
 原産地はヨーロッパから西アジア
 日本には19世紀末の明治中期に鑑賞用として入った
 開花時期は5月~6月
 全草白い細かな綿毛で覆われて灰白色
 花は径2cm位の白花
 花弁は5枚で、先端が割れる様に切れ込んでいる


日本国キログラム原器、5月19日引退

2019-05-20 | 科学・技術
 質量の基準として、130年間使われてきた「国際キログラム原器」が、2019年5月19日に引退(廃止)する。キログラム原器は、1キロの重さを定めた白金の分銅(白金イリジウム合金製、高さ・直径ともに39mm)で、日本を含む世界各国に40個が配られ、摩耗したり、汚れがついたりしないよう厳重に保管されてきた。保管場所は、産業技術総合研究所。20日から、より高精度の新しい定義が基準として使われる。
 〇新な基準
 新な基準は、光が持つエネルギーの最小単位で、電子や原子の質量計算に使える物理定数「プランク定数」である。プランク定数は電子の質量などに関係し、正確な値がわかれば計算で1キログラムを割り出せる。
  プランク定数=6.62607015×10^(-34)m2kg/s (2019年5月20日に施行される新しいSIの定義)
  プランク定数(英語:Planck constant)は、光子のもつエネルギーと振動数の比例関係をあらわす比例定数。
 〇キログラムの定義
 1キログラムは水1リットルの重さと定義されている。しかし、温度による変動などがあり、1889年に「国際キログラム原器」を基準にすることが決まった。「国際キログラム原器」は、フランスにある白金イリジウム合金製の分銅である。日本などのメートル条約の加盟国にはそれぞれ複製が配られた。だが、分銅は汚れの付着などによる誤差が避けられない。このため、国際的な基準としている質量の単位「キログラム」の定義を約130年ぶりに見直し、基礎物理定数を使った新たな定義に移行する案が、パリで開かれた国際度量衡総会で採択された。1キログラムの質量そのものは変わらず、社会生活に影響はないが、誤差が生じにくくなるため、新薬開発などに必要な微細な質量の計測がより正確にできるようになる。移行は2019年5月20日から。
 〇新しい基準
 5月20日から、電流、温度、物質量の単位(それぞれアンペア、ケルビン、モル)も物理定数を基準にした値になる。

 今日の天気は曇りと晴れが交互、夕方から雨の予想。
 昼過ぎからの散歩。玄関前の小さなお庭で、”サンジソウ”の花が咲いている。満開かな。
 ”サンジソウ(三時草)”は、午後の3時ごろに開花するから・・と言われる・・三時でなくとも咲くのかな・・1日の開花時間が3時間、の説もある・・。
 ”ハゼラン(爆蘭:スベリヒユ科ハゼラン属)”の別名に、”サンジソウ(三時草)”がある。花の色は赤・ピンク系で、開花時期は6月~9月である。
 サンジソウ(三時草)
 別名:照波(てるなみ)、ベルゲランサス
 学名:Bergeranthus multiceps
 ツルナ科ベルゲランサス属
 常緑宿根草(多肉植物)
 原産地は南アフリカ
 開花時期は5月~10月
 午後3時頃に開花し、開花時間は1日3時間ほど(後は花が閉じている)
 一つの花が咲いて、開閉を2週間ぐらい繰り返す


草花や樹木が備える再生能力のカギとなる酵素を見つけた

2019-05-19 | 生物
 東京理科大学の松永幸大教授らは米カリフォルニア工科大学と共同で、草花や樹木が備える再生能力のカギとなる酵素を見つけた。
 共同研究グループはアブラナ科の一年草、シロイヌナズナを使い、根から特定の機能のない細胞の塊を作った。ホルモンを加えると葉や茎などの組織に成長していくが、遺伝子の機能をひとつずつ働かなくなるようにした細胞の塊の中から、葉や茎などのならない細胞を見つけた。この細胞に「LDL3酵素」を作る遺伝子がなかった。
 シロイヌナズナには約2万6000個の遺伝子があり、組織の再生には約3000個の遺伝子が関わっている。「LDL3」はそれらを働く直前の状態で待機させていることが分かった。組織の一部が傷つくと素早く再生を始められるように備えている、植物ならではの能力だという。
 この酵素はシロイヌナズナ以外の植物でも見つかっている。動物ではがんの引き金役になっている酵素と作用がよく似ていた。再生しにくい植物でこの酵素の働きを高めて機能を変えられる可能性がある。野菜などの作物の増産や園芸技術の向上などに役立ち、動物細胞の再生能力の研究にも生かせると考えている。

 朝から晴れ。今日の畑作業は、枝豆の苗を植え付け・・大きくなった苗からの植付け。お隣の畑の方から、”タケノコ”を頂いた・・ありがとう。
 玄関前に植えられていた”エニシダ”に花が咲いていた。細かい葉が密生した枝に総状花序を作り、小さな花が沢山咲いている。花色は黄色(黄金色)、だが翼弁が赤い。”ホオベニエニシダ(頬紅金雀枝)”だ。
 和名の”エニシダ(金雀枝)”は、黄金に輝く花が枝垂れ咲く形状が孔雀の羽にも見えるから、黄金の孔雀のような枝を持つ花、とつけた漢字。
 マメ科の植物だから、さやえんどう似た果実を付け、熟すと黒褐色となる。枝葉の形は、ほうき形。なので、西洋ではエニシダの枝で箒(ほうき)を作り、魔女の箒はこの枝での箒、と言う。
 因みに、枝・葉にアルカロイドが含まれ、食べると中毒を起こす。
 ホオベニエニシダ(頬紅金雀枝)
 別名:錦金雀枝(にしきえにしだ)、赤花金雀枝(あかばなえにしだ)
 学名:Cytisus scoparius cv. Andreanus
 マメ科エニシダ属
   エニシダの園芸品種
 落葉~半常緑低木
 原産地は地中海沿岸
 日本には中国から江戸時代初めに渡来
 開花時期は4月~5月
 花は小さな蝶の形(2cm位)で、黄金色(黄色)で翼弁が赤い
 仲間には
  小さな黄色い花の”ヒメエニシダ”、白花の”シロバナエニシダ”がある


2018年訪日外国人旅行者は3100万人、消費額は4.5兆円

2019-05-18 | 旅行
 観光庁が1月16日に発表した「訪日外国人消費動向調査」の速報値で、2018年の訪日外国人の旅行消費額は4兆5064億円となった。2018年から一般客とクルーズ客の消費を分けて算出するなど調査方法が変更されたため、17年の数値との単純比較ができないが、従来方法の推計では約4兆8千億円となり、17年に比べて8.7%増加した。
 2018年の訪日外国人の旅行消費額のうち、一般客(旅行者数2885万4千人)が4兆4030億円、クルーズ客(旅行者数233万8千人)が1034億円だった。クルーズ客の旅行者数は、法務省の船舶観光上陸許可数(概数)を基に観光庁が推計した。
 国・地域別の旅行消費額では、最多の中国が1兆5370億円で、続いて韓国が5842億円、台湾が5839億円、香港が3355億円、米国が2890億円。この上位5カ国・地域で全体の73.9%を占めた。
 消費額の費目別では、買い物代が1兆5654億円(構成比34.7%)、宿泊費が1兆3222億円(同29.3%)、飲食費が9758億円(同21.7%)、交通費が4688億円(同10.4%)、娯楽等サービス費が1722億円(同3.8%)となった。
 18年の一般客1人当たり旅行支出は平均15万2594円で、調査方法の変更で単純比較できないが、17年と比べると0.9%減だった。旅行支出の費目の内訳は、買い物代が5万880円、宿泊費が4万5822円、飲食費が3万3664円、交通費が1万6209円、娯楽等サービス費が5952円。平均泊数は9.1泊だった。
 政府の訪日旅行促進の重点20カ国・地域のうち、一般客の1人当たり旅行支出が最高だったのは豪州で24万2050円。平均泊数が13.3日で、支出の内訳では宿泊費が9万9084円、スキー客が多いことなどから娯楽等サービス費が1万6128円と高額だった。豪州に続いて高額なのは、スペインの23万6996円、イタリアの22万4268円で、ともに平均泊数は15日を超え、宿泊費に9万円前後を支出した。続いては、中国の22万3640円で、平均泊数は9.7泊、宿泊費は4万7932円だが、買い物代は11万923円に上った。
 ◆2018年の訪日外国人(一般客)
  観光庁統計の速報値(観光経済新聞社より)
   一般客   2885.4万人 旅行消費額:44,030億円
   クルーズ客  233.8万人 旅行消費額: 1,034億円
   全体    3119.2万人 旅行消費額:45,064億円
 国籍・地域  旅行者数  一人当たり旅行支出 平均泊数
 中国     647.7万人  223,640円     9.7日
 韓国     752.6     77,559      4.3
 台湾     448.7    128,069      6.8
 香港     216.5    154,459      6.3
 米国     150.7    191,352      13.5
 タイ     112.9    124,300      8.9
 オーストラリア 54.2    242,050      13.3
  ・
 ◆2018年訪日外国人旅行消費額
 費目別の構成比
 買物代:34.7%(15,654億円)
 宿泊費:29.3%(13,222億円)
 飲食費:21.7%( 9,758億円)
 交通費:10.4%( 4,688億円)
 娯楽等サービス費:3.8%(1,722億円)

 今日も朝から晴れ。畑作業は、春ダイコンと絹サヤの収穫。
 駐車場前のお庭で、”ヒメウツギ(姫空木)”が咲いている。小さな白い花が沢山咲いているが、下向きが多い・・。
 名(ヒメウツギ:姫空木)の由来は、”ウツギ(空木)”によく似て、花の大きさが少し小さいところから。
 ヒメウツギ(姫空木)
 アジサイ科ウツギ属
 耐寒性落葉低木(樹高1.5m位)
 日本原産
 開花時期は4月~5月
 花はやや俯き勝ち、花色は白、花弁数は5枚
 雄しべ数は10本


高性能な有機ケイ素材料製造のための酸化鉄ナノ粒子触媒を開発

2019-05-17 | 科学・技術
 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(略称NEDO)と関西大学は、高機能な有機ケイ素材料を製造するための酸化鉄ナノ粒子触媒を開発した(4月15日)。
 従来の白金触媒からの代替により、シランカップリング剤などの有機ケイ素材料の製造プロセスの大幅な省エネルギー化とコスト低減を実現する。開発した触媒は、少量でも高い活性を持つほか、簡便な操作によるリサイクルや、温度変化による反応制御が可能である。また、自動車の低燃費タイヤ用添加剤向けなど、さまざまな種類のシランカップリング剤の合成触媒として使用することもできる。
 1、概要
 シランカップリング剤やシリコーンなどの有機ケイ素材料は、汎用的な炭素系ポリマー材料に比べて、耐熱性や耐寒性、耐光性、電気絶縁性、離型性、撥水性に優れており、シャンプーや化粧品、キッチン用品、コンタクトレンズ、低燃費タイヤ、LED電球などの生活に身近な製品から、絶縁性グリース、剥離剤、シーリング剤、コーティング剤などの工業製品まで、さまざまな場面で使用されてる。
 現在、有機ケイ素材料の製造プロセスには、一般的に白金触媒を使用しているが、白金が高価な希少金属であること、残留した白金による材料性能の低下などを理由に、製品用途が制限されることが課題となっていた。
 NEDOのプロジェクト「有機ケイ素機能性化学品製造プロセス技術開発」において、関西大学は、有機ケイ素材料の高機能化と安価提供を実現させる革新的な触媒技術の開発に取り組んできた。今般、高機能な有機ケイ素材料を製造するための酸化鉄ナノ粒子触媒を開発した。従来の白金触媒からの代替により、シランカップリング剤などの有機ケイ素材料の製造プロセスの大幅な省エネルギー化とコスト低減を実現する。
 開発した触媒は、少量でも高い活性を持つほか、簡便な操作によるリサイクルや、温度変化による反応制御が可能である。また、自動車の低燃費タイヤ用添加剤向けなど、さまざまな種類のシランカップリング剤の合成触媒として使用することもできる。
 2、酸化鉄ナノ粒子触媒
 開発した酸化鉄ナノ粒子触媒は、酸化鉄がクラスター化した直径数nmのナノ粒子の周囲を、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)で被覆した構造となっている。
 触媒反応過程におけるナノ粒子触媒の凝集と会合、構造と組成などの変化が触媒活性に与える影響を詳細に解析することで、有機ケイ素材料の合成法の中で最も一般的なヒドロシリル化反応に高い活性を持たせることに成功しました。一般的な触媒で要求される保護剤、分散剤、還元剤を必要とせず、DMF溶液中での加熱攪拌のみの操作で反応が進行するため、触媒合成が容易に行えるという特徴がある。
 3、有機ケイ素材料製造プロセスへの応用
 有機ケイ素材料の製造で課題となっていた温度変化による反応制御に関して、60℃の温度では反応せずに100℃で反応が効率的に進行するという、温度刺激応答型触媒として利用できる特徴がある。これにより、白金など従来のヒドロシリル化触媒を使ったプロセスで課題となっていた過剰反応、副反応、変色などを効率的に抑制することができ、触媒を活用した生成物反応を、高い安定性で高度に制御することができる。
 有機ケイ素材料の製造で生成する目的反応物と副生成物を、ヘキサン溶液を用いた抽出操作で簡便に分離、回収できるため、リサイクルによる触媒コスト削減につなげられるほか、生成物への触媒残留(混入)も抑制でき、有機ケイ素材料の性能向上も図れます。なお、触媒の抽出分離により、これまで多大なエネルギー消費の要因になっていた有機ケイ素材料の蒸留分離が不要となるため、大幅な省エネルギー化と製造コストの低減が可能になる。
 4、今後の方針
 今後、実用化に向けて、さらに高度な有機ケイ素製造プロセスの制御が可能となるナノ粒子触媒の開発を進めていく。
 ◆注釈
 〇シランカップリング剤
 シランカップリング剤は分子内に有機材料と反応結合する官能基と、無機材料と反応結合する官能基とを同時に有する有機ケイ素化合物で、一般的な構造式は、Y-R-Si-(X)3で示される。Yは有機材料と反応結合する官能基で、ビニル基、エポキシ基、アミノ基などが代表例として挙げられる。Xは無機材料と反応する官能基でアルコキシ基、アセトキシ基、クロル原子などが挙げられる。
 シランカップリング剤は有機材料と無機材料の界面における接着性の改良に効果的で、ガラス繊維強化プラスチックの強度向上、性能改良などに利用されている。近年では、プリント基板、人工大理石、プラスチック磁石、生理活性物質を固定したシリカなど、無機-有機ハイブリッド材料の製造に利用されている。
 〇シリコーン
 シロキサン結合(-Si-O-Si-)を主骨格とし、ケイ素原子にさらにアルキル基、アリール基などの有機基が結合した高分子化合物の総称。ガラスや石英などの無機物もこの結合を主骨格とする。一般的な炭素同士のC-C結合や炭素と酸素のC-O結合よりも結合のエネルギーが大きく、化学的に安定な構造であり、これがシリコーンの持つ耐熱性、耐候性につながっている。重合度、有機基、高次構造などにより、オイル、グリース、ゴム、樹脂などの形態をとる。耐熱性が高く、撥水性、電気絶縁性、耐薬品性に優れるため、電気・電子、自動車、化粧品・トイレタリー、建築・土木などさまざまな産業分野で使用されている。
 〇「有機ケイ素機能性化学品製造プロセス技術開発」
 概要:有機ケイ素工業が抱えるエネルギー面、コスト面の問題を解決し、安定的に高機能な有機ケイ素部材を提供するための革新的触媒技術と触媒プロセス技術の確立を目的として、砂からの有機ケイ素原料製造プロセス技術開発と、有機ケイ素原料からの高機能有機ケイ素部材製造プロセス技術開発を実施する。
 実施期間:2012年度~2021年度。2012年度~2013年度は経済産業省、2014年度からNEDOプロジェクトとして実施中。
 実施先:国立研究開発法人産業技術総合研究所、公立大学法人大阪 大阪市立大学、学校法人早稲田大学、国立大学法人群馬大学、学校法人関西大学、昭和電工株式会社、コルコート株式会社、信越化学工業株式会社
 〇DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)
 分子式C3H7NOの構造で、アミン臭を有する無色透明の液体である。水、エーテル、アルコール、ケトン、エステルなどに可溶な有機溶剤である。加熱すると分解し、一酸化炭素を発生させる。
 〇ヒドロシリル化反応
 不飽和結合(アルケンやアルキンは炭素間不飽和結合をもつ化合物)部位にヒドロシランのSi-H結合が付加し、C-Si結合ならびにC-H結合が形成する反応。この反応は通常は触媒を必要とする。代表的な遷移金属触媒として白金錯体であるSpeier触媒やKarstedt触媒が知られている。

 天気は晴れ。気温は最高気温21℃程と暖かくはない。早朝の畑作業は、枝豆の苗を植える。
 散歩道の沿いに植えられている”ヒメライラック”に花が咲き出した。花の近くに寄ると、とても良い香りがする。名(ヒメライラック)の如く、”ライラック”より花も房も小振りで木も小さい。和名は”ハシドイ”(ライラックと同属)より小さい(低木)ので”チャボハシドイ(矮鶏丁香花)”。
 モクセイ科だから香りも花形も”キンモクセイ(金木犀)”に似ている。花色は違うけど、「春の金木犀」と呼ぶ方がいる。
 ヒメライラック(姫ライラック)
 別名:矮鶏丁香花(ちゃぼはしどい)
 モクセイ科ハイドイ属(シリンガ属)
 落葉低木、丈は1~1.5m位
 原産地は中国
 開花時期は4月~6月
 円錐花序を出し、小花を密に付ける
 花は先が4裂したラッパ形
 花色は薄紅~濃紅色を見かけるが、白・青・紫色種もある
 葉は円形に近い広楕円形で、葉柄を持ち枝に十字対生する


干ばつに強く、水を節約して育つコムギの開発に成功

2019-05-16 | 科学・技術
 近年の気候変動による砂漠などの乾燥地の拡大は、農作物生産性低下の主な要因となっており、世界で増え続ける人口を養うため食糧の生産と確保が懸念されている。
 国際共同研究チームは、耐乾性に関与するアブシジン酸(ABA)受容体に着目し、そのタンパク質をコムギの植物体内で多く作らせることで、水消費量を抑えながら穀物生産を実現する節水型耐乾性コムギを開発することに成功した。本研究成果は、降水量が少ないために耕作が困難であった乾燥地や干ばつが多発する地域における食糧生産の切り札になることが期待される。
 国際共同研究チーム
 鳥取大学:妻鹿 良亮、辻本 壽
 農研機構:安倍 史高
 理化学研究所 :金 俊植、坪井 裕理、菊地 淳
 東京農業大学:田中 啓介、小林 久人、坂田 洋一
 九州工業大学:花田 耕介
 カリフォルニア大学リバーサイド校:Cutler Sean R.
 宇都宮大学:岡本 昌憲
 研究成果は、2019年2月8日(英国時間)に国際学術雑誌「Nature Plants」のオンライン版で公開された。
 研究の内容
 アブシジン酸(ABA)シグナル伝達経路は高等植物に普遍的に存在することから、耐乾性作物の開発においてABA受容体の利用が有効であると考えた。そこで、コムギからABA受容体(TaPYL)の遺伝子を単離して、その受容体タンパク質を細胞内に多く蓄積(過剰発現)することができるコムギ(以下、TaPYLox)を世界で初めて開発することに成功した。次に、TaPYLoxの耐乾性を評価するために、植物の生育に必要な水消費量と種子収量をさまざまな実験で詳細に調べ、その生理的特徴を明らかにした。
 TaPYLoxへの水やりを止めて水欠乏状態にしたところ、TaPYLoxは期待通りに、耐乾性を示し、この性質は葉からの蒸散量が抑制された結果によることが分かった。しかし、TaPYLoxの光合成量は通常のコムギと変わらず、その結果、驚くべきことに水消費量当たりの光合成効率は約15%増加していた。つまり、TaPYLoxは水消費の少ない高効率な光合成を行う特性があることが明らかとなった。
 さらに、種子の生産量においても、TaPYLoxは水消費量を抑制できる一方で、最終的に得られた種子収量や種子成分が通常のコムギと比べて変わらないことが明らかとなり、水消費量当たりの1リットルで換算した場合に生産された種子量が35%増加した。次に、通常のコムギでは種子生産に異常が生じる少量の水で生育させた場合、TaPYLoxは種子形成の時期でも枯れずに種子が生産され、湿潤生育時と同等の種子生産量、種子の形状と成分が維持されていた。
 これらの結果はTaPYLoxが水の消費を上手く節約しながら乾燥した環境、あるいは水の利用に制限のある地域でも、種子の生産性を維持し、高品質の種子を生産できる「節水型耐乾性」の能力を獲得したことを意味している。
 ◆アブシジン酸(ABA:Abscisic acid)
 植物ホルモンの一つであり、環境ストレスに応答して合成され、植物のストレス耐性を制御している。特に乾燥ストレスに対する応答がよく知られており、ABAの合成が進むことで、下流のシグナル伝達経路が活性化して気孔を閉じて蒸散を抑制する。さらに、ABAは細胞を種々のストレスから守るために、アミノ酸や糖などの適合溶質と呼ばれる有機化合物群を蓄積し、植物がストレスに抵抗するのに役立っている。
 ◆蒸散
 植物の葉の表面に存在する気孔という小さな穴を介して大気中へ水蒸気を放出する現象。穴の直径は数マイクロメートル程度。葉の表面には無数の気孔が存在し、ABAによって気孔の開度は制御される。植物の約90%以上の水は、この小さな穴を介して水分が失われるとされる。これにより植物の根から地上部に向けての水の流れが形成され、根が土壌から水分を吸収する際の推進力となる。また、乾燥によって気孔閉鎖が促進されると、水が道管内で保持されるため、乾燥ストレスに適応することができる。
 ◆光合成
 植物が葉の表面の気孔を介して取り込んだCO2を光のエネルギーを用いて、デンプンなどの炭水化物を合成する反応。ここでの光合成は気孔を介したCO2の同化効率を意味する。

 今日は晴れ、いい天気。風が少しあり、少し冷たい。”キヌサヤ”の実が少し太ってきた。
 お庭で、”オダマキ”が咲いている。花の姿は不思議な形で、花弁に見える部分は萼で、花弁は筒状の部分・・受け売りの説明。特徴的なのは花弁の後ろに距(細長い部分)が伸びていることである。葉は3枚の複葉。
 ”オダマキ”は、ヨーロッパなど原産の西洋オダマキと日本原産のミヤマオダマキの2グループに大別される。西洋オダマキは、草丈70cmに達し、花色も、赤・桃・白・黄などカラフルである。花は5月~6月頃の初夏に咲く。園芸では花色豊富なセイヨウオダマキが主流となっている。
 本日の”オダマキ”は、日本原産の”ミヤマオダマキ”(・・と思う)。通常の花色は濃い紫であるが、花色や咲き方の変化がある品種も出回っている。変わったところではピンクがかった園芸品種もある。草丈は20cm~30cmで、径4cmほどの花である。
 因みに、名(オダマキ)の由来は、中心を空洞にして巻いた麻の糸玉「苧環」に花の形が似ているところから。花が開いた形と言うより、つぼみの形が苧環に近いかな。
 オダマキ(苧環)
 別名:糸繰草(いとくりそう)
 科名:キンポウゲ科オダマキ属
 ミヤマオダマキ(深山苧環、学名:Aquilegia flabellata var. pumila)
 常緑多年草
 大きさ:丈15~60cm、幅15~50cm
 開花時期:5月~8月


お札の流通、4月末に111兆円と過去最高に

2019-05-15 | 社会・経済
 日銀は日本銀行券(お札)の発行高が4月末に111兆5417億円と公表。前月(2019年3月)から3.7%増え、2018年12月以来4ヵ月ぶりに過去最高を更新した。
 今年4月は例年以上に長い休みを意識し、家計や企業の間で手元に現金を確保する動きが活発になった。伸び率の大きさは、4月としては1994年(3.9%増)以来25年ぶりの高水準だった。
 貨幣(硬貨)の流通高も、4月末は4兆8886億円と前月比0.8%増えた。2ヵ月連続で過去最高を更新した。
 買い物などで現金を伴わないキャッシュレス決済が広がるが、根強い「現金志向」が残っている。
 因みに、平成31年度日本銀行券製造計画は
     (単位:百万枚、億円)
  種類    枚数    金額
  一万円   1,000  100,000
  五千円    240   12,000
  千円    1,760   17,600
  計     3,000  129,000

 朝は雨。9時ころに止み、曇り~晴れ~小雨。夕方から良く晴れた。
 散歩で見つけた、白く長い花弁、采配の様な花。”トキワマンサク(常磐万作)”かな・・。調べたら、”シロバナトキワマンサク(白花万作)””トキワマンサク”の白花、とある・・どっちなんだろう?。
 ”シロバナトキワマンサク”の項では、
 日本での自生は極めて限定的な常緑樹。
 花期は4~5月頃で、細長い4枚の白い花弁の清楚な花が咲く。
 一輪ずつの花は地味だが満開時は樹全体を覆う程の花は見事。
 花の色は、薄い黄色~白で、”紅花のベニバナトキワマンサク”が出て人気の樹木になった。
 葉は長楕円形で、シロバナトキワマンサクの葉色は明るい緑色。
 シロバナトキワマンサク(白花常磐万作)
 別名:常磐万作(ときわまんさく)
 学名:Loropetalum chinense
 マンサク科トキワマンサク属
 常緑小高木(樹高:1.5~3m)
 開花時期:4月~5月