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2019年生まれの赤ちゃん、多い名前は蓮と凛

2019-11-30 | 世相
 明治安田生命保険は、2019年に生まれた赤ちゃんの名前ランキングを公表した(11月29日)。
 同社の被保険者となった男の子8,455人、女の子8,407人を集計した。女の子は「凛」(りん=主な読み方)が1位、昨年(2018年)は5位だった。男の子は「蓮」(れん)が2年連続の1位となった。令和への改元により、「新たな時代への意識が名前に込められた」(担当者)と言う。
 ◇2019年生まれの子供の名前(表記)
 女の子(調査数:8,407人)
 1、(5)凛 りん  67人
 2、(13)陽葵 ひまり  49
 3、(2)結愛 ゆあ  39
 3、(4)杏 あん  39
 5、(9)紬 つむぎ  38
 6、(10)茉子  36
 7、(1)結月  35
 8、(7)芽依  32
 8、(10)美月  32
 8、(24)心春  32
 男の子(調査数:8,455人)
 1、(1)蓮 れん  62人
 2、(5)陽翔 はると  37
 2、(15)新 あらた  37
 4、(2)湊 みなと  35
 4、(10)蒼 あおい  35
 4、(12)律 りつ  35
 7、(7)樹  33
 8、(3)大翔  32
 8、(6)悠真  32
 10、(8)朝陽  27

 天気は晴れ。本格的な冬の季節になっている。畑に霜がおり、氷が張っている。
 畑からの帰りに、塀に絡まった”ヒヨドリジョウゴ”の果実を見つけた。赤い実、まだ青い実、もう枯れて萎びた実が混然と付いている。熟し方が違うのは、急に寒くなったからかな。
 名(ヒヨドリジョウゴ)の由来には、鵯(ひよどり)がこの果実を好み、食べると酒を飲んだ様になり騒ぐから、との説がある。本当は、特に好んで食べるわけではない様で、冬になっても残っていることが多い。
 全草(特に果実)にソラニン(神経毒、主にナス科の植物に含まれるステロイドアルカロイドの1種)を含むと言われる。
 因みに、中国では乾燥した全草を漢方薬として用い、生薬名を白毛藤(バイマオテイン)と呼ぶ。
 ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)
 学名:Solanum lyratum
 ナス科ナス属
 蔓性多年生植物
 開花時期は8月~9月
 花は集散花序につき、大きく外に反り返る花冠(かかん)が特徴
 花冠は深く5裂し、色は白色(または紫色)
 果実は球形(径1cm位)の液果(えきか)で、透き通る様な赤に熟す


暑さ・いもち病に強い東北向け業務用多収米「しふくのみのり」を育種

2019-11-29 | 農業
 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)東北農業研究センターは、低コストで食味と多収性に優れた業務用米に最適な新品種「しふくのみのり」を開発したと発表した(11月27日)。
 外食や販売用の弁当、おにぎりなどに使われる業務用米は需要が伸びている。コメの消費割合で1985年に15%だった業務用米は2016年に31.1%と倍増、2035年には40%に達すると見込まれている。
 ポイント
 東北地域向けに、倒伏しにくく暑さにも強い直播栽培向きの多収良食味水稲品種「しふくのみのり」を育成した。「ひとめぼれ」並の良食味で、「ひとめぼれ」より標肥直播栽培で約1割、多肥直播栽培で約3割多収となる。また、いもち病に強く、縞葉枯病(しまはかれびょう)に抵抗性を持つ。業務用米に適した品種として、令和3年から本格栽培が始まり、秋田県大潟村秋田県で200haの作付けが計画されている。
 新品種「しふくのみのり」の特徴
 1. いもち病に強く、縞葉枯病に抵抗性で良質・良食味の「奥羽406号」を母とし、多収の「ふくひびき」を父として交配を行い、「しふくのみのり」を育成した。
 2. 育成地(秋田県大仙市)での出穂期は「ひとめぼれ」より移植栽培で1日、直播栽培で3日程度早く、「萌えみのり」と同程度。成熟期は「ひとめぼれ」、「萌えみのり」と同程度。
 3. 稈長は「ひとめぼれ」よりかなり短く、「萌えみのり」よりやや短い。耐倒伏性はかなり強く、多肥直播栽培でも倒伏はほとんどない。
 4. 育成地における多肥移植栽培、直播栽培(標肥、多肥)の精玄米重は、いずれも「ひとめぼれ」より多収。「ひとめぼれ」の標肥直播栽培と比較して、標肥直播栽培では641kg/10aで約1割、多肥直播栽培では754kg/10aで約3割多収となり、「萌えみのり」と同程度の多収。
 5. 玄米千粒重は「ひとめぼれ」より1g程度重く、「萌えみのり」と同程度。玄米外観品質は「ひとめぼれ」と同程度かやや優れ、「萌えみのり」より優れる。
 6. 高温耐性は「ひとめぼれ」、「萌えみのり」よりも強く、"やや強"。「ひとめぼれ」、「萌えみのり」よりいもち病に強く、葉いもち・穂いもちともに"強"。縞葉枯病に抵抗性で、白葉枯病はやや強。耐冷性は中、穂発芽性はやや難。
 7. 食味は「ひとめぼれ」、「萌えみのり」と同程度。業務用米の用途として、店内炊飯、おにぎり等に適している。
 10年がかりで新品種を開発した同センター大仙研究拠点(秋田県大仙市)の太田久稔・水稲育種グループ長は「新品種は大きな欠点がなく、業務用米として最適な品種です。東北における業務用米の主力に育ってほしい」と話している。
 ◆用語解説
 〇標肥直播栽培、多肥直播栽培
 一般に、肥料を多く施用すると、地上部全体が大きくなり、玄米の収量が多くなるが、草丈(稈長)が長くなるため倒れやすくなる。「ひとめぼれ」は肥料を多く施用すると倒れやすくなるため、標準的な量を施用(標肥直播栽培)する。 一方、「しふくのみのり」は、かなり倒れにくいため直播栽培においても標準的な量より多い肥料を施用(多肥直播栽培)することが可能である。
 〇縞葉枯病
 稲のウイルス病のひとつで、ヒメトビウンカによって媒介される。葉に黄緑色または黄白色の縞状の病斑があらわれ、生育が不良となり、やがて枯死する。後期感染では、黄緑色の条斑を生じ、穂が奇形となって十分に葉から出なくなる症状を示す。関東から東海地域を中心に発生が多くなっている病害である。
 〇高温耐性
 水稲の玄米は、出穂後の登熟期間に気温が著しく高くなると、背白粒、基白粒等の白未熟粒が多く発生し、玄米の外観品質が低下する。基準品種(「ひとめぼれ」等)と玄米外観品質を比較し、白未熟粒の発生が少ない品種は"強"、白未熟粒の発生が多い品種は"弱"と評価する。
 〇白葉枯病
 稲の細菌病のひとつで、冠水や強風雨によって感染の機会が増大し、発病が助長される。葉縁に沿って黄色、白色あるいは青みを帯びた灰緑色の病斑が現れ、基部方向に伸長していく。発病葉は先端から次第に枯れて灰白色となり、葉の枯死で稔実が害され、減収になることもある。

 今日の天気は晴れ、雲が少し多いけど。
 ここ1~2週間は、気温が段々と下がり、冬の気候となる。ベランダの鉢植え”シャコバサボテン(別名でクリスマスカクタス)”を家の中に入れた、・・保温のため。
 数日経ったら、花が咲き出した。開花はクリスマスの頃(12月中旬)と言うが、開花が少しくなったのかな。鉢一杯(径70cm・高さ70cm)に大きく成長し、この鉢に咲く花はとても見事(・・連合い自慢の鉢植え)。
 ”シャコバサボテン”は着生(ちゃくせい)の森林性サボテンで、砂漠に生えているサボテンとは異なる。着生とは岩肌や樹木などに付着(根を張って)して生育する事で、寄生ではない。
 名の由来で、”シャコバサボテン(蝦蛄葉サボテン)”のシャコとは、茎の節ごとに一対の突起があり、蝦蛄(しゃこ、エビに似ている)の様であることから。デンマークで育種されたのを、デンマークカクタスと呼ぶことがあるが、大輪早生のもの指すようで、ほとんど区別がつかず、シャコバサボテンの別名としても良い、と言う。
 シャコバサボテン(蝦蛄葉サボテン)
 別名:クリスマスカクタス、デンマークカクタス
 学名:Schlumbergera truncata
 サボテン科ジゴカクタス属
      (シュルンベルゲラ属)
 常緑多肉植物、非耐寒性(耐寒温度は5~10℃位)
 原産地はブラジルの山岳地帯
 19世紀初めヨーロッパに渡り、日本には明治に渡来
 開花時期は10月~翌年1月
 花は茎節の末端に付き、花径は3cm~5cm、長さ7cm位
 基本的花色は赤桃色で、ピンク・白色など


温室効果ガス濃度が観測史上最高、WMOが深刻な温暖化を警告

2019-11-28 | 環境
 地球温暖化をもたらす二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの世界平均濃度が、昨年観測史上最高に達したと世界気象機関(WMO)がスイス・ジュネーブで発表した(11月25日)。WMOは、将来の世代が温暖化の深刻な影響を受けると警告している。
 WMOによると、代表的な温室効果ガスであるCO2の2018年の世界平均濃度は407.8ppm(1ppmは100万分の1)となり、前年に続き観測史上最高を更新した。2017年と比べると2.3ppm高く、産業革命前と比べ約1.5倍に増加した。1年の濃度上昇率は過去10年の平均を上回った。
 CO2に次いで排出量が多いメタンの18年の濃度は1869ppb(1ppbは10億分の1)で、やはり観測史上最高を更新し、産業革命前の約2.6倍となった。一酸化二窒素の18年の濃度は331.1ppbでこれも観測史上最も高い数値で、産業革命前の約1.2倍だった。
 12月2日から13日までスペインで気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)が開かれる予定で、WMOはCOP25を前に世界に向けて警告した形だ。
 ペッテリ・ターラス事務局長は「パリ協定に基づいて各国が排出削減目標を約束しているにもかかわらず、温室効果ガスの濃度が下がる兆しは見えない」などと指摘。将来の世代のためにも各国は排出削減目標の大幅な上積みが必要だ、と強調している。また「地球が現在と同程度のCO2濃度を最後に経験したのは300万~500万年前であることを思い出す必要がある。当時気温は現在より2~3度高く、海面は現在より10~20メートル高かった」などとコメントし、温暖化傾向が続いていることに警鐘を鳴らしている。
 ◆二酸化炭素(CO2)排出量(2019年4月1日ニュース、IEA報告書より)
 2018年の二酸化炭素(CO2)排出量は2017年と比べて1.7%増え、過去最高の約331億トンに達した。国際エネルギー機関(IEA)が報告書で明らかにした。2014~2016年は横ばいで推移したが2017年は増加に転じ、2018年も増加してしまった。世界のエネルギー需要が前年比2.3%増えことなどが要因である。
 IEAによると、エネルギー需要が増えた背景には世界経済が18年に3.7%拡大し、アジアの新興国を中心に石炭などの化石燃料の需要が増えたことがあるという。
 国ごとのCO2排出量では、中国が前年比2.5%増えて18年の排出量は95億トンもあった。また米国やインドもそれぞれ前年比3.1%、4.8%増えた。これら3国で排出量増加分の85%という大きな割合を占めた。
 一方、欧州全体では前年比1.3%減少した。こうした国別の排出量増減実態は、世界の排出量を削減するためには、排出量が増えた国が率先して排出量削減対策を進めることが極めて重要であることを示している。

 今日の天気は晴れ。風が少し強い。最高気温が10℃と平年より少し高い、風が強いので体感的にはもっと低いかな。
 今日は28日なので、新寺こみち市に行ってきた。新寺小路緑道(東西640m・幅10m)はお寺沿いの歩道専用で、サクラなどが植えられ、車などの騒音も少なく、素敵な散歩道だ。


関節炎で骨を破壊する「悪玉破骨細胞」を発見

2019-11-27 | 健康・病気
 大阪大学大学院医学系研究科の長谷川哲雄特任研究員、石井優教授(免疫細胞生物学)らの研究グループは、破骨細胞には正常な破骨細胞とは性質も起源も異なる「悪玉破骨細胞」が存在することを世界で初めて明らかにした。本研究成果は、英国科学誌「Nature Immunology」に、11月19日に公開。
 古い骨を溶かす「破骨細胞」は、生理的な状態では骨の内側のみに存在し、骨を造る「骨芽細胞」と協調して骨構造を緻密に維持している。一方、関節リウマチなどの病的な状態では関節組織に発生し、骨を「外側」から壊すことで関節構造を破壊する。これまでに「破骨細胞」とその「前駆細胞」の研究は、骨髄や脾臓や血液の細胞を用いて数多く行われてきたが、実際に病的な骨破壊が起こる「関節組織」を用いた解析は、病変部位が非常に小さいため詳細に行われてこなかった。そのため、正常な破骨細胞の発生過程と病的な破骨細胞の発生過程が同じなのか、明らかではなかった。これまでの通説では、この破骨細胞は一種類であり、働き方が異なることで、「良い働き」や「悪い働き」を行うと考えられてきたが、今回の研究グループは、これらの細胞は元々異なるものであり、病的な骨破壊を行う「悪玉破骨細胞」が存在することを同定した。
 ポイント
 〇炎症関節の細胞を採取・解析する技術を独自に開発し、関節炎で病的に骨を破壊する「悪玉破骨細胞」を同定した。
 〇「悪玉破骨細胞」は、通常の骨代謝を担う「善玉破骨細胞」とは、性質も起源も異なることが分かった。
 〇「悪玉破骨細胞」のみを特異的に阻害することで、善玉の破骨細胞が担う正常な骨の新陳代謝には影響を与えずに、関節リウマチ患者の病的な骨破壊のみ完全に阻止する画期的な治療薬開発が期待される。
 研究成果
 研究グループでは、関節炎において病的な骨破壊が起こる部位の組織(関節組織と骨の境界領域)を単離する独自のプロトコールを開発した。これにより、関節炎を発症した関節組織には、正常な骨の中には存在しない病的な「破骨前駆細胞」が存在することが明らかになり、「arthritis-associated osteoclastogenic macrophage(AtoM)」と命名した。AtoMは、関節に常在している細胞からではなく、骨髄由来の細胞が血流を介して関節に流入した後にM-CSFに反応して発生し、うち約10パーセントの細胞が関節局所で病的な「破骨細胞」へと分化していくことがシングルセル解析を用いて明らかになった。また、正常な破骨細胞へ分化するために必要なRANKL(ランクル)に加え、炎症性サイトカインであるTNFを同時に投与すると、関節に流入した骨髄由来の細胞がAtoMへ分化する能力がさらに高まることが明らかになった。
 さらに網羅的な遺伝子発現を調べることで、AtoMがFoxM1と呼ばれる転写因子により部分的に制御されていることが示され、FoxM1の阻害薬がマウスにおいても、関節リウマチ患者さんの関節液から採取した細胞においても、破骨細胞への分化を阻害することが明らかとなった。
 研究成果が社会に与える影響(本研究成果の意義)
 関節リウマチは、全人口の約1パーセントが罹患する、自己免疫疾患の中で最も頻度の高い病気の1つである。本疾患や、慢性的な関節炎を惹起する疾患群は、最終的に関節の表面に形成される病的な破骨細胞が骨を破壊することで著しい身体機能の低下、ひいては生命予後の悪化を招く。本研究成果により、病的な破骨細胞が発生する過程が詳細に解き明かされたことで、関節の表面に形成される病的な破骨細胞をターゲットとする新たな治療法の開発が期待される。
 ◆用語解説
 注1)M-CSF(macrophage colony stimulating factor)
 単球系細胞が破骨細胞へ分化するために必須のサイトカインの1つであり、単球系細胞の増殖や分化に関与する。
 注2)シングルセル解析(single-cell RNA sequencing)
 1つの細胞に含まれるメッセンジャーRNAからcDNAを作成し、増幅した後に次世代シークエンサーを用いて読み取ることで、全遺伝子の発現量を細胞毎に定量解析する手法。
 注3)RANKL(蘭くる:receptor activator of nuclear factor-kappa B ligand)
 単球系細胞が破骨細胞へ分化するために必須のサイトカインの1つであり、抗RANKL抗体はヒトにおいて骨粗鬆症や関節リウマチの治療薬として用いられている。
 注4)TNF(tumor necrosis factor)
 主にマクロファージにより産生される炎症性サイトカインの一種であり、抗TNF抗体は関節リウマチや炎症性腸疾患に対して効果を発揮する。

 朝から晴れ~曇り。風は無風状態かな。最高気温が10℃、最低気温が1℃、・・畑に行ったら霜が降りていた。
 小さなお庭で、”アリッサム(スイートアリッサム)”が咲いている。開花期間が長く、8月始めから咲いており、晩秋まで咲くのかな。小さな花が球状に纏まり、この球状花が集合し、這うように広がり、カーペット状になる。
 花には甘い芳香があり、スイート・アリッサム(Sweet alyssum)と呼ばれる。花はアブラナ科に特徴の4弁花。花色には白花が多く、ピンク・赤・紫などもある。
 スイートアリッサム
  (Sweet alyssum、Alyssum)
 別名:庭薺(にわなずな)
 流通名はアリッサム
  (アリッサムとして栽培されているのはロブラリア・マリティマの園芸品種)
 学名:Lobularia maritima
 アブラナ科ロブラリア属
 多年草、園芸では1年草と扱う
 地中海沿岸原産、渡来時期は不詳
 開花時期は3月~6月と9月~11月


フィルム状の曲がる超薄型電池開発、ウエアラブル端末に

2019-11-25 | 科学・技術
 山形大学工学部森下正典産学連携准教授が、超薄型のやわらかく曲がるリチウムイオン電池を開発したと発表した(11月3日)。
 従来の液体に代わり固体化したゲル状の電解質を使用した。フィルム状にすることで1ミリメートル以下の薄さを実現し、折り曲げて使用できる。これまでフィルム状の電池の開発事例はあったが充電が十分にできなかった。ゲル素材を工夫することで実用化レベルに到達した。
 リチウムイオンはプラス極とマイナス極の間を動くことで電気を発生する一方、動き過ぎると発熱してショートする。現在の一般的な電池は電極と、イオンが動く媒体となる電解質(液体)に加え、プラス極とマイナス極の間に微小な穴の開いたセパレーター(樹脂製)を置き、イオンの過剰な動きを抑制している。しかし、液体の電解質は液漏れの可能性があるほか、セパレーターとともに燃焼しやすく、スマートフォンの発火事故などが報告されている。
 今回の次世代型は電解質をゲル化し、粘着性を持たせることでイオンの動きを調整するセパレーターの役割も担わせたのが特徴。液体の電解質を使う既存のリチウムイオン電池の課題であった発火や液漏れの恐れがなく、フィルムを切断しても使用できる。正極と負極を分けるセパレーターに電解質を練り込みフィルム状にした。開発は4年がかりで、当初2年間は企業と共同研究したが、その後は自ら研究を続けて実用化につなげた。蓄電能力を維持しつつ、曲げに強く、熱で収縮しても燃焼せず安全性も高いという。
 腕時計型端末のベルト部分に使うなど、様々な用途を開拓できる、(森下准教授)としている。

 早朝(深夜からかな?)から濃霧。小雨が降っているのかな、と思う程に湿度が高い。
 10時ころより晴れ、快晴に近い・・。


仁科記念賞、岩佐義宏教授、吉田滋教授、石原安野教授の3氏に贈る

2019-11-24 | 学問
 仁科記念財団は、原子物理学とその応用分野での優れた業績をたたえる2019年度(第65回) 仁科記念賞を、電圧を加えると超伝導になる材料を開発した東京大学の岩佐義宏教授と、ニュートリノの観測に貢献した千葉大学の吉田滋、石原安野両教授の計3氏に贈ると発表した(11月11日)。授賞式は12月6日東京都内で行われ、受賞者に賞状、賞牌と副賞が贈られる。
 岩佐氏は東京大学大学院工学系研究科教授の傍ら理化学研究所創発物性科学研究センターのチームリーダーを務めている。同氏の授賞理由は「電界誘起2次元超伝導の発見」。比較的小さな電圧でも加えると、電気抵抗がなくなり電流が流れ続ける超伝導になる材料を開発した。省エネ機器の開発につながる成果などとして評価されている。
 吉田氏は千葉大学大学院理学研究院教授、石原氏は同大学グローバルプロミネント研究基幹兼大学院融合理工学府教授。両氏の授賞理由は「超高エネルギー宇宙ニュートリノの発見」。両氏は、南極で実施中の国際実験に参加。氷上の観測装置で得られたデータの解析方法を考案、理論的に予測された高エネルギーのニュートリノの初検出に貢献するなどした。宇宙誕生の解明に役立つ成果として評価されている。
 ◆仁科記念賞
 仁科記念賞は、原子物理学者の故仁科芳雄博士(1890~1951年)の功績を記念して1955年創設された。
 これまでの受賞者からは、江崎玲於奈、小柴昌俊、小林誠、益川敏英、中村修二、梶田隆章の6氏のノーベル物理学賞受賞者を輩出している。これまで191人が受賞している。
 仁科芳雄(にしなよしお)は、日本の物理学者である。日本に量子力学の拠点を作ることに尽くし、宇宙線関係、加速器関係の研究で業績をあげた。日本の現代物理学の父である。

 今日は朝から小雨、風が少し強い。
 曇り空の日、塀の際で咲いている”ヒメツルソバ”。茎が横に這うように広がり、小さなピンク花(径1cm~1.5cm)が集合して金平糖の様に咲いている・・綺麗で可愛い。葉にはタデ科特有の暗紫色のV字模様があり、ところどころ紅葉している。
 ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)
 別名:寒虎杖(かんいたどり)、ポリゴナム
 タデ科イヌダテ属
 ヒマラヤ原産、明治時代にグラウンドカバー用に導入
 常緑多年草(寒い冬は枯れる)
  種子・株分け・挿し木で殖える
  葉にはタデ科特有の暗紫色のV字模様がある
 匍匐性 広がりは50cm以上となる
 開花時期は7月~11月
 花径は1cm~1.5cm、花色は薄紅
 小球形に小さな花が纏まっている


隕石から生命を構成するリボースなどの糖分子を検出、宇宙にRNAの材料となる糖の存在を証明

2019-11-23 | 科学・技術
 東北大学の古川善博准教授、中村智樹教授、阿部千晶(卒業生;当時博士課程前期2年生)、北海道大学の力石嘉人教授、海洋研究開発機構の大河内直彦上席研究員、小川奈々子主任技術研究員、NASAゴダード宇宙飛行センターのDaniel P. Glavin研究員、Jason P. Dworkin研究員の研究グループは、2種類の炭素質隕石から、リボースやアラビノースなどの糖を初めて検出した(11月19日発表)。
 ポイント
 〇隕石から生命を構成するリボースなどの糖分子を初めて検出した。
 〇宇宙に生命を構成する糖分子が存在することを初めて証明した。
 〇地球外で非生物学的に作られた糖分子が地球にもたらされていた直接的な証拠を発見した。
 〇地球外で形成された糖分子が、原始地球で生命誕生の材料に使われた可能性を示す。
 説明
 隕石からはこれまでに、多くの有機物が検出され、タンパク質に含まれる一部のアミノ酸や核酸に含まれる一部の核酸塩基など、生命の原料になりうる有機分子も見つかってきた。核酸(RNAとDNA )は、核酸塩基と、リボースもしくはデオキシリボースという糖分子が結合したもので、遺伝情報の保存とその情報からタンパク質を作る役割を担っている。このように核酸には糖分子が必要だが、核酸を形成しうる糖分子はこれまでに隕石を含む地球外由来の試料からは見つかっていなかった。
 研究グループは、独自に開発した分析手法によって、マーチソン隕石とNWA801隕石からリボースを含む複数の糖分子の検出に成功した。また、検出された糖分子の安定炭素同位体組成分析から、これらの糖分子が宇宙由来であることを確認した。これまでの研究では、生命と関係の薄いジヒドロキシアセトンという糖分子だけが見つかっていたが、今回の研究では生命の根幹を担う核酸を構成する糖分子を検出した。
 このように糖分子は40億年以上前の太陽系初期に、地球外で形成されており、生命誕生前の地球にも降り注いでいたと考えられる。当時の地球上でも糖を生成する反応は起こっていたと考えられているが、それがどのような種類の糖分子で、どれくらいの量が作られたのかを示す証拠は、残っていない。
 隕石からリボースなどの糖分子が検出されたことは、生命誕生前の地球での新たな糖分子の供給源を直接的に示す新たな証拠であり、地球外を起源とする糖分子が他の生命分子とともに生命の材料の一部となった可能性が出てた。
 リボースの発見はさらに重要な意味がある。現在多くの研究者が、初期の生命は、DNA-タンパク質が主役の複雑なシステムを持つ生命ではなく、RNAがDNAとタンパク質の両方の役割を担った単純な生命であったというRNAワールド仮説を支持している。本研究でDNAを構成するデオキシリボースではなく、RNAを構成するリボースが生物の関与しない宇宙空間で(非生物学的に)生成している証拠を得たことは、この点でも重要な意義を持っている。
 今後の研究ではNASAから新たに提供を受けた複数の隕石を分析し、地球外からどれだけの糖が地球にもたらされたのかを詳しく明らかにしていく予定である。

 今日(11月23日)は勤労感謝の日で、日本の国民の祝日である。「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」ことを趣旨としている。1948年(昭和23年)に公布・施行された同法により制定された。
 今日の天気は小雨、時々曇り。
 数日前は快晴の日があった。青い空に、”サザンカ”の赤い花が綺麗だった。
 冬の季節に咲く花は少ないが、”サザンカ”は晩秋から初冬にかけて咲き始め、翌年の1月・2月までと長い間咲いている。同じツバキ科ツバキ属のツバキ(椿)は2月頃より咲き出す。
 ”サザンカ”を「山茶花」と書くが、「山茶花」は椿(つばき)の漢名、なので誤用と言う。”サザンカ”の名は、山茶花(さんさか)→茶山花(ささんか)→さざんか、からと言う・・らしい。
 因みに、”サザンカ”は同属同科の椿(つばき)良くと似ているので見分け方が難しい。”サザンカ”は葉縁がギザギザして、花びらがバラバラに散る。”ツバキ(椿)”は葉が細長と少し大きくでギザギザがなくて、花は首から落ちる。
 サザンカ(山茶花)
 別名:岩花火(いわはなび)、姫椿(ひめつばき)、藪山茶花(やぶさざんか)
 学名:Camellia sasanqua
 ツバキ科ツバキ(カメリア)属
 常緑小高木
 原産地は日本
 開花時期は10月~翌2月
 花径は5cm~7cm、花色は白・桃・赤など
 沢山の園芸品種があり、サザンカ系、ハルサザンカ系、カンツバキ系の3大グループがある


奈良・御所の中西遺跡で弥生前期最大の水田跡が見つかった

2019-11-22 | 歴史・考古
 県立橿原(かしはら)考古学研究所が11月20日発表した。
 弥生時代前期後半(約2500~2400年前)の水田跡が確認されていた奈良県御所(ごせ)市の中西遺跡で、新たに約3500平方メートルの水田跡がみつかった。水田跡は延べ約4万3千平方メートルで、これまでに確認された弥生前期の水田跡では全国最大規模とみられる。弥生時代初めに稲作が朝鮮半島から日本列島に伝わってまもないころ、奈良盆地で灌漑施設をそなえた大規模な稲作が営まれていたことが明らかになった。
 橿考研によると、京奈和自動車道の建設工事に伴い、今年4月から約6千平方メートルを発掘調査した。出土した水田跡の数は410区画、1区画あたりの面積は平均約9平方メートル。小さなあぜで区画され、表面には人の足跡も残っていた。川とみられる跡もみつかり、両側に田んぼがつくられていた。弥生前期末(約2400年前)に洪水の土砂で埋まったとみられ、一帯の水田の広さは約10万平方メートルを超えていたと推定される。
 因みに、弥生前期の大規模な水田跡は服部遺跡(滋賀県、約1万8700平方メートル)や池島・福万寺遺跡(大阪府、約1万8000平方メートル)などで見つかっている。弥生後期(約2000年前)になるとさらに大規模化し、登呂遺跡(静岡県)では約8万平方メートルの水田跡が発見されている。
 弥生時代の水田に詳しい大阪府立狭山池博物館の工楽善通(くらくよしゆき)館長は「稲作が最初に伝わったとされる北部九州でも、これほど大規模な水田跡はみつかっておらず貴重な成果だった。今後は稲作を営んだ人が暮らした集落跡や墓地の発見に期待したい」と話す。
 ◆現地説明会
 現地説明会は11月23日午前10時~午後3時。小雨決行。駐車場あり。
 問い合わせは橿考研(0744・24・1101)へ。

 今日の天気は曇り~晴れ。雪や雨は降らない。
 お庭の壁際で”ヨウシュヤマゴボウ”の実を見つけた。大部分の実は萎びており、ホシブドウの様だ。”ヨウシュヤマゴボウ”は秋に良く目にする雑草だ。果実はぶどうの様に沢山付き、熟した実を潰すと赤紫色の果汁が出る。この汁は強い染料となり、インクベリー(Inkberry)とも呼ばれる。秋には紅葉し、紅葉や果実の付いた枝が綺麗なので花材に使われることがある。
 でも、”ヨウシュヤマゴボウ”は毒草で、毒はアルカロイド(神経ホルモン様)、サポニン(界面活性作用があり細胞膜を破壊)などで、毒性は根が最も強く、果汁には少ないと言われる。もちろん、食べない、果汁も直接皮膚に触れない様に。
 ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)
 別名:アメリカヤマゴボウ
 学名:Phytolacca americana
 ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属
 多年草、丈は2m程になる
 原産地は北米、明治後に雑草化した帰化植物
 開花時期は6月~7月
 熟した実は黒く、ブルーベリーに似る


仙台童謡愛好会のコンサート

2019-11-21 | 音楽
 今日の天気は曇り。風が少し強い。気温は最高気温12℃、最低気温3℃。・・もう冬だ。
 梅田川沿いの散歩道を通って、仙台市宮城野区文化センターパトナシアターでワンコインコンサートに行ってきた。
 楽しい曲、懐かしい曲、故郷を思い出す曲、小さいころの曲・・思い出に浸ったコンサートだった。
 第35回 ワンコインコンサート
 出演 仙台童謡愛好会
 お話 櫻井恵美子
 指揮 石黒康子
 ピアノ 大津真樹子
 プログラム
 青い目の人形 作詞 野口雨情 作曲 本居長世
 青い目の人形 お話 櫻井恵美子
 花      作詞 武島羽衣 作曲 滝廉太郎
 花のまわりで 作詞 江間章子 作曲 大津三郎
 ラヴェンダーの花 作詞 櫻井恵美子 作曲 片岡良和
 まっかな秋  作詞 薩摩正 作曲 小林秀雄
 マンジュシャゲ 作詞 菅野邦夫 作曲 片岡良和
 雨降りお月さん 作詞 野口雨情 作曲 中山晋平 編曲 岩河三郎
 白いたより  作詞 伊奈かっぺい 作曲 片岡良和
 冬の行進   作詞 薩摩正 作曲 越部信義


 散歩道は紅葉・落葉。建物の壁、紅葉で彩られてる。



海底下のレアアース探査、超音波で効率良く有望区域を特定

2019-11-20 | 地質
 東京大学の中村謙太郎准教授らは海底下にあるレアアース(希土類)を含む泥の層を効率よく見つける手法を開発した。
 探査船から海底に向けて出した超音波の反射波を分析すると、海底下の浅い場所に高濃度のレアアースを含む層があるかどうかが分かる。ボーリング調査で1、2ヵ月かかるところを数日に短縮でき、コスト低減にもなる。有望な開発区域の特定に役立つとみている。
 2018年には東大の加藤泰浩教授らが日本の最東端にある南鳥島周辺の海底下に、世界の消費量の数百年分に相当する約1600万トンのレアアースが存在すると発表した。南鳥島周辺の排他的経済水域(EEZ)内での採取に期待が高まっている。
 中村准教授らはこれまでの南鳥島周辺のボーリング調査で採取した試料を分析。探査船から超音波を発した際、高濃度のレアアースの層からの反射波の特徴を調べた。これをもとに、反射の様子から海底下5m以内の浅い場所にあるレアアースの層を見つける技術を開発した。
 南鳥島周辺の海底では、EEZの半分程度のエリアで極めて高濃度のレアアースを含む泥の層の上に、10~20mの堆積物が覆っている場所がある。開発した技術を利用すれば堆積物が少なく、レアアースを採取しやすい場所を効率よく特定できる。
 現状では海上の探査船から超音波を発するため、数km四方の大まかな分布しか把握できない。自律型無人潜水機(AUV)を使い、海中で超音波を出して探査すれば、10m四方程度の精度で特定できるとみている。
 ◆南鳥島周辺海底下にあるレアアース(希土類)
 早稲田大学の高谷雄太郎講師と東京大学加藤泰浩教授らの研究チームは、日本の最東端にある南鳥島(東京都)周辺の海底下にあるレアアース(希土類)の資源量が世界の消費量の数百年分に相当する1600万トン超に達することを明らかにした(平成30年4月10日)。
 レアアースはハイブリッド車や電気自動車、風力発電機などの強力な磁石、発光ダイオード(LED)の蛍光材料といった多くの最先端技術に使われる。だが、中国への依存度が高いのが問題視されてきた。日本の排他的経済水域(EEZ)に眠る資源を取り出すことができれば資源小国から脱却できる可能性がある。
 研究チームは、南鳥島の南方にある約2500平方キロメートルの海域で海底のサンプルを25ヵ所で採集し、レアアースの濃度を分析した。その結果、ハイブリッド車などの強力な磁石に使うジスプロシウム(Dy、66)は世界需要の730年分、レーザーなどに使うイットリウム(Y、39) は780年分に相当した。

 今日の天気は晴れ~曇り、早朝に小雪が舞った。風がとても強く、冷たい。最高気温は8℃、と冬の季節だ。
 散歩で見つけた、花壇の”ロータス・ヒルスタス”。花は終わっていたが、緑・緑が綺麗な木(亜低木)だ。 亜低木というのは、根元が木質で先が草質になる樹高のごく低い木のことである。
 ”ロータス・ヒルスタス”の園芸品種が、”ブリムストーン(Brimstone)”である。後者が有名なので、”ロータス・ヒルスタス”を”ブリムストーン”と呼ぶこともある。
 ロータス・ヒルスタス(ブリムストーン)
  (Lotus hirsutus ”Brimstone”)
 学名:Dorycnium hirsutum ‘Brimstone’
 マメ科ドリクニウム属
 常緑亜低木(丈は30㎝~60㎝)
  枝はよく分枝して横に伸びる。グランドカバーとして使われる
  葉は三出複葉、葉柄の基部に2枚の托葉がつき、互生する
  葉に黄白色の斑が入り、新芽がクリーム色
 原産国は地中海沿岸、ポルトガル
 開花時期:6月~8月
  花径は10mm~20mm。桃色がかった白色の花。果実は豆果で、褐色に熟す。


ペロブスカイト発光ダイオードの発光効率が4倍に

2019-11-18 | 科学・技術
 九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センターの安達千波矢教授、九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所の松島敏則准教授、Changchun Institute of Applied Chemistry(中国)のQin Chuanjiang(シン センコウ)教授は、京都大学化学研究所、Chinese Academy of Sciences(中国)、Sorbonne Universite(フランス)、CNRS-Universite de Strasbourg(フランス)と共同で、適切な有機材料を選択することによって、擬二次元ペロブスカイトLEDの発光効率を約4倍に向上させることに成功した。本研究成果は、令和元年11月12日(火)(日本時間)に「Nature Photonics」誌でオンライン公開。
 金属ハライドペロブスカイトは太陽電池の光吸収材料として注目を集めている。その光電変換効率は、シリコン太陽電池に匹敵する25.2%に到達している。また、金属ハライドペロブスカイトは発光ダイオード(LED)の発光材料としても有望である。しかしペロブスカイトLEDの発光効率には問題が残されており、発光効率を向上させる技術の確立が望まれていた。
 ペロブスカイト薄膜は簡単に作製でき、色純度が高い発光を示す。そのため、ペロブスカイトLEDは低コスト・高色純度な次世代型ディスプレイ用途として期待されている。本手法を用いればペロブスカイトLEDの発光効率を大幅に向上させることができるために、ディスプレイ産業分野に大きなインパクトがある。また、本手法を用いればペロブスカイトからのレーザー発振特性の向上も期待でき、医療や通信分野にも貢献できる。
 研究概要
 LEDの発光材料として用いた擬二次元ペロブスカイトは金属ハロゲンと有機アミンで構成される。擬二次元ペロブスカイト中で電子とホールが再結合すると一重項励起状態と三重項励起状態が1:3の比で形成される。擬二次元ペロブスカイトの有機アミンとしてナフチルアミンを用いた場合では、擬二次元ペロブスカイト中で形成された三重項励起状態エネルギーはナフチルアミンへと移動し消滅した。これは、ナフチルアミンの三重項励起状態エネルギー準位が擬二次元ペロブスカイトの三重項励起状態エネルギー準位よりも低い位置にあるためである。その結果、発光に関与するのは1/4の割合で形成された一重項励起状態のみであった。ところが、有機アミンとしてフェニルアミンを用いた場合、高い三重項励起状態エネルギー準位を持つフェニルアミンへのエネルギー移動は生じないために、擬二次元ペロブスカイトの三重項励起状態エネルギーを発光に利用できるようになった。本研究では三重項励起状態の物理を解明し、その重要性を明らかにした。
 本研究で採用したペロブスカイトLED構造は、透明陽極/有機ホール輸送層/擬二次元ペロブスカイト発光層/有機電子輸送層/金属陰極である。擬二次元ペロブスカイトに紫外線を照射すると一重項励起状態のみが形成され明るく発光する。しかし、LED構造中では発光機構が異なる。ペロブスカイトLED中ではキャリアの再結合により一重項励起状態と三重項励起状態が1:3の比で形成される。通常は三重項励起状態からの発光は観測されない。ペロブスカイトにおいては一重項励起状態と三重項励起状態のギャップエネルギーが小さいために(<20meV)、これら状態間で移動が生じやすくなる。三重項励起状態が一重項励起状態へと変換されると、効率の良い発光が一重項励起状態から観測される。ここで、擬二次元ペロブスカイトの有機アミンとしてナフチルアミンを用いると一重項励起状態に変換される前に三重項励起状態が消滅する。本研究では、三重項励起状態を消滅させないフェニルアミンを用いるとペロブスカイトLEDの発光効率が約4倍に向上することを見いだした。
 ◆用語解説
 〇金属ハライドペロブスカイト
 金属ハライドペロブスカイトはABX3型のペロブスカイト構造を示します。Aサイトとしてメチルアミン、ホルムアミジニウムアミン、セシウムなど、BサイトとしてはPb2+やSn2+などの金属カチオン、XサイトとしてはI-、Br-、Cl-といったハロゲンアニオンが用いられます。BX6八面体が頂点共有により連結されることにより3次元構造が形成されます。BX6骨格の持つ負の電荷と電気的バランスを保つためにAサイトにカチオンが配置されます。比較的大きなナフチルアミンやフェニルアミンを添加すると、金属ハロゲン層の厚みを制御することができます。このペロブスカイトのことは擬二次元ペロブスカイトと呼ばれ、高い発光効率を示すことが知られています。金属ハライドペロブスカイトは太陽電池の光吸収層、LEDの発光層、電界効果トランジスタの半導体層、レーザーデバイスの活性層などとして用いられます。
 〇電子とホール
 電子は全ての物質を構成する素粒子でマイナスの電荷を持っています。材料から電子が1つ引き抜かれると空の部分ができます。この空の部分はプラスに帯電しておりホールと呼ばれます。
 〇一重項励起状態と三重項励起状態
 電子の持つスピンには上向きと下向きの2つの状態があります。ある分子の最高被占軌道と最低空軌道のそれぞれに電子がある場合、スピンが逆向きであるのが一重項励起状態、スピンが同じ向きなのが三重項励起状態と呼ばれます。三重項励起状態から一重項基底状態へ戻る過程はスピン反転が伴うために禁制(非発光性)となります。
 〇カチオン
 正に荷電したイオンのこと。
 〇アニオン
 負に荷電したイオンのこと。

 今日の天気は曇り。雨が降らない程度に明るい、夕方から雨?。
 近くの公園には様々な木々が植えられている。その中の”ソヨゴ”に花が咲いていた(6月20日のブログで紹介)。今日の散歩で見つけた、赤い実が沢山付いていた。
 ”ソヨゴ”は雌雄異株なので、この木は雌株。
 名(ソヨゴ)の由来は、風が吹くと葉などがこすれて音をたてて揺れる(→戦ぐ:そよぐ)様から。岡山県では「ふくらしば」・「ふくらし」と呼ぶそうで、葉を熱すると膨れて音を立てて弾ける事から。
 ソヨゴ(冬青、戦、具柄冬青)
 別名:フクラシバ(膨ら柴)
 学名:Ilex pedunculosa
 モチノキ科モチノキ属
 常緑広葉樹、中高木
 雌雄異株
 原産地は日本
 開花時期は6月
 花色は白、花弁は5枚(4枚もある)で長さ2mm程
 果実は径8mm位で、秋に稔り、橙色~赤色に熟す
 果実の色に、黄色(キミソヨゴ、と呼ぶ)のものがある



「子供ができても、ずっと職業を続ける方がよい」との回答は61.0%

2019-11-17 | 社会・経済
 内閣府が11月15日発表した「男女共同参画社会に関する世論調査」によると、女性が職業を持つことに対する意識を尋ねる質問で「子供ができても、ずっと職業を続ける方がよい」との回答は61.0%だった。開始の1992年調査では23.4%だったから過去最高となった。前回の2016年調査よりも6.8ポイント増えた。
 調査は9月に18歳以上の日本人5000人を対象に行い、2645人が回答。政府は、調査結果を今後の男女共同参画社会に向けた政策に反映させる考え。
 女性が職業を持つことへの意識に関する質問
  子供ができても、ずっと職業を続ける方がよい:61.0%
  子供ができたらやめ、大きくなったら再びもつ方がよい:20.3%
  子供ができるまでは、職業をもつ方がよい:6.5%
  その他の回答や、分からないなど
 「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方への賛否を聞いたところ、
   反対する:59.8%
    反対の理由として、固定的な役割分担の意識を押しつけるべきではない:56.9%
    妻が働いて能力を発揮した方が個人や社会にとっていい:43.3%
   賛成・どちらかといえば賛成:計35%(前回から5.6ポイント減)で、過去最少
   女性の就業率が上がっていることなどの「女性活躍社会」への意識が高まっていることが背景
 結婚後に姓が変わった場合、働く際に旧姓を通称として使用することに関しては、
   したいと思わない:58.6%
   使いたい:32.5%  女性が25.5%で男性が40.5%
          女性を年齢別にみると、
            18~29歳(41.9%)と30歳代(38.7%) 若年層ほど高い傾向にある

 天気は晴れ~曇り。最高気温15℃、風が弱いので暖かさを感じる。
 畑の食用菊(しょくようぎく)は花の盛りが過ぎ、霜が落ちる頃にはお仕舞となる。(掲載の写真は、2週間前の花)。
 食用菊とは、食用として栽培されている菊である。菊の花弁(かべん、花びら)を食べるもので、チョットほろ苦い味、切れの良い歯ごたえ、ほのかな香りが特徴である。菊は奈良時代に中国から薬用として渡来したもので、江戸時代に品種改良して食用にした。因みに、菊が”国の花”となったのは鎌倉時代である。
 菊の食べ方は色々である。色どりなら、味噌汁や吸い物などに放つ。色どりとシャキシャキした歯ごたえなら、茹でてお浸し・酢の物・あえ物など。保存するには、蒸して海苔の様に乾燥させる(干し菊・のし菊と言う)。
 食用菊の品種は色々あるが、2大品種が良く知られている。黄色い花弁の阿房宮(あぼうきゅう)と薄紫色の延命楽(えんめいらく)である。阿房宮は青森県南部地方、延命楽は「もってのほか」として山形県や「おもいのほか」「かきのもと」として新潟県が特産地である。畑の菊は頂いたもので、花色が黄・薄紫とも品種名は不明。
 ◆食用菊の甘酢漬け
 花びらのみを毟(むし)る・・余り苦いのを好まない方は中心部を少し残す
 お湯を沸かす。お湯には少々の酢を入れておく
 湯が沸いたら火を止める
 菊の花びらをお湯をくぐらす様に入れ、直ぐに取り出す
 取り出して直ぐに冷水に入れ、ザルにあける(水切り)
 用意した甘酢に入れる・・・完成


JA仙台岩切ふれあいフェスティバル

2019-11-16 | まち歩き
 今日の天気は、晴れ~曇り。時々小雨がパラつく。
 朝一番で「JA仙台岩切支店ふれあいフェスティバル」に出かけた。9時開場なので、8時40分頃に会場に着く。でも駐車場が満杯になりかけてた。・・で、さっそく野菜売り場に並ぶ・・。
  JA仙台岩切支店ふれあいフェスティバル 秋・大収穫祭
  期間:令和元年11月16日(土)~17日(日)
  場所:JA仙台岩切倉庫
  時間:午前9:00~午後2:00
 鉢植えのお花もある。
 農作物の販売などがあり、市価より大分勉強している。でも今年は大雨で白菜などは不作。
 私は、大豆・ネギ・大根etc・・を購入。
 ポン菓子機(穀類膨張機)もあり、ポン菓子を売ってた。
  ポン菓子は小さい頃の思い出の菓子
  回転式筒状の圧力釜に生の米を密閉し、釜を回転させながら加熱
  釜の圧力が上がったら(10気圧位)、弁を一気に解放して減圧
  この時ボン(ポン)と鳴る、釜から膨張した米が飛び出る
  これに糖蜜(砂糖水)を絡ませて味付けし「ポン菓子」ができる


3Dプリンターで石英ガラスを複雑な形状に加工

2019-11-15 | 科学・技術
 九州大学藤野茂教授の研究グループは、加工が難しく単純な形状しか作製できなかったシリカガラス(石英ガラス)を、3Dプリンタにより超複雑形状で作製する技術を開発した(10月15日公開)。
 シリカガラス(石英ガラス)は、光学的透明性、機械的強度、耐熱性、耐薬品性などの物性において優れるため、光学部品・電子部材・半導体製造工程における治具などとして活用されてきた。しかし、その強度や化学的耐久性の高さは加工を困難にするため、シリカガラスの加工製品は極めて高価になり、用途が限定されていた。
 藤野教授の研究グループは、従来の加工技術では困難な形状を容易且つ安価に作製する技術を3Dプリンタに応用することに初めて成功した。今回の応用開発により、3Dプリンタならではの、超複雑形状、オンデマンドでの石英ガラス製品が作製可能となり、優れた物性を有するもののその加工が困難なため商用化できなかった用途への展開が期待される。
 ポイント
 〇1ミリメートル以下の精度で加工できるため、健康管理に使われるマイクロチップなどの材料に使える。
 〇石英ガラスなどを溶かした特殊な液体に、紫外線を当てて形状を固める3Dプリンターの技術を確立した。
 〇光を照射した後、セ氏1000度以上の熱で焼くと透明なガラスになる。液体から形を作ることで複雑な形を実現できる。
 研究者からひとこと
 3Dモデルのデータさえあれば、これまで不可能であった形状も本手法により実現可能となります。今後、ガラスは切削・加工を行うのでなく、目的の機能と形状へと作り上げることを目指します。これにより、新しいシリカガラスの新産業創出と社会的課題解決へ貢献できればと思っております。

 今日は晴れ。気温は最高気温14℃、北海道では0℃以下が多い、暖かさに感謝。
 駐車場の隅の”ナナカマド、実が赤く綺麗だな。葉はまだ残っている。
 名(ナナカマド)の由来には諸説あり、有力な説は「堅い木で七度竃(かまど)にくべても燃えない」との説。”ナナカマド”の木は極上備長炭となる事が知られており、他の説に「7日ほど炭窯(すみがま)で焼くと良質の硬炭ができる木」からの説もある。
 ナナカマド(七竈)
 別名:山南天(やまなんてん)
 学名:Sorbus commixta
 バラ科ナナカマド属
 落葉小高木
 北海道~九州、朝鮮・樺太・南千島に分布
 開花時期は5月~7月
 枝先に複散房花序を出し、白い小さな花が沢山咲く
 花弁は5枚、花色は白
 成実期は9月~11月、球形の果実(径は数mm)


太陽光と水と酸素で過酸化水素(H2O2)を合成、RF光触媒樹脂の開発に成功

2019-11-14 | 科学・技術
 大阪大学 太陽エネルギー化学研究センターの白石康浩准教授、平井隆之教授らの研究グループは、太陽光照射下、水と酸素(O2)を原料とする非常に高いH2O2合成活性を示す新規光触媒として、レゾルシノール-ホルムアルデヒド(RF)光触媒樹脂を開発した(7月2日)。本研究成果は、英国科学誌「Nature Materials」のオンライン版にて7月1日16時(日本時間7月2日0時)に公開。
 ポイント
 〇過酸化水素(H2O2)は漂白剤や消毒剤として重要な化学物質であり、燃料電池発電の燃料となるエネルギーキャリアとしても有望視されているが、水素ガス(H2)を原料とするエネルギー多消費型のプロセスにより合成されており、地球上に豊富に存在する原料から再生可能エネルギーを用いて合成する方法が期待されていた。
 〇今回、塗料や接着剤として用いられる汎用のレゾルシノール-ホルムアルデヒド(RF)樹脂(絶縁体であるため、これまで半導体光触媒には用いられてこなかった)を、独自の高温水熱法により合成することにより、太陽光エネルギーを用いて水と酸素(O2)からH2O2を最大効率で生成するRF光触媒樹脂の開発に成功した。
 〇開発した光触媒樹脂は1μm程度の球状粒子であり、取り扱いも容易なため、さまざまな加工により社会実装が期待できる。H2O2をオンデマンドで生成する抗菌・殺菌デバイスの実現、並びにH2O2をエネルギーキャリアとする新エネルギー社会の実現に向けての社会実装が期待できる。
 研究の背景
 H2O2は漂白剤や消毒剤として不可欠な化学物質である。またH2O2は燃料電池発電のための燃料として使えるため、近年、再生可能エネルギーの貯蔵・輸送を担うエネルギーキャリアとして注目されている。しかし、従来のH2O2合成は、H2とO2を多段階で反応させるエネルギー多消費型のプロセスにより行われている。
 これに対して光触媒では、太陽光エネルギーにより水とO2からH2O2を製造する(H2O+1/2O2→H2O2)ことが原理的には可能であり、省エネルギープロセスとして期待されている。しかし、通常の光触媒では、水の四電子酸化(2H2O→O2+4H++4e?)と、O2の選択的な二電子還元(O2+2H++2e?→H2O2)を同時に進めることは困難である。また、通常、光触媒として用いられる金属酸化物半導体では生成したH2O2が分解してしまう。そのため、新しい光触媒の開発が求められていた。
 研究の内容
 RF樹脂は、レゾルシノールとホルムアルデヒドが縮合した汎用の合成高分子であり、塗料、接着剤、鋳型として幅広く利用されている。この樹脂を一般的な合成温度(~100℃)よりも高い温度(>200℃)で水熱合成することによってRF光触媒樹脂を開発した。開発した触媒は、600nmを超える長波長の光を吸収し、太陽エネルギー変換効率で0.5%以上という、一般植物による天然光合成(~0.1%)を大幅に上回る非常に高い効率でH2O2を合成することができる。光触媒による太陽エネルギー変換では、水分解による水素製造(H2O→H2+1/2O2)などが古くから研究されているが、この0.5%という変換効率は、これまでに報告された粉末光触媒による太陽エネルギー変換反応としては最大の効率である。
 さらに、RF樹脂の光触媒活性が高温水熱合成により飛躍的に向上する原因を明らかにした。高温水熱法では、レゾルシノールのベンゼノイド体(電子ドナー)とキノイド体(電子アクセプター)が連結したドナーアクセプター(DA)対が形成され、これらが積み重なることにより半導体バンド構造を形成する。光触媒樹脂の価電子帯および伝導帯バンド準位は、それぞれ、水の酸化(2H2O→O2+4H++4e?)と、O2の還元(O2+2H+2e?→H2O2)に適切な準位であるほか、有機高分子であるため、生成したH2O2の分解には低活性である。これらの特徴により、非常に高いH2O2合成活性が実現されることが明らかになった。
 本研究成果が社会に与える影響(本研究成果の意義)
 太陽エネルギーの化学エネルギーへの変換は古くから研究されているが、貴金属の使用が不可欠であった。本光触媒樹脂は、汎用高分子であるRF樹脂を“簡便な高温水熱法により処理するだけ”で合成できる。金属は一切含まれず、汎用の原料から高活性な半導体光触媒を調製することができる。樹脂を水に懸濁させて空気存在下で太陽光を照射するだけの簡便な操作により液体燃料を製造できる特徴は、太陽エネルギー変換に対する考え方を革新する新材料となるはずである。また、今回の光触媒設計を応用することで、さらに高活性なH2O2合成触媒を創製できると期待できる。開発した光触媒樹脂は、1μm程度の球状粒子であるほか取り扱いも容易なため、さまざまな加工により社会実装が期待できます。現在、企業と連携しながら、(1)生活環境における高機能材料やデバイス(抗菌殺菌機能を持つ塗料や容器など)、(2)エネルギーキャリアとしてのH2O2の製造・貯蔵・輸送による水素エネルギー社会の構築に向けて社会実装を進めている。
 研究者のコメント
 RF樹脂は、本来、“絶縁体”であるため半導体光触媒の候補として考えられたことはなかった。今回の「常識はずれ」な発見は、汎用の材料を半導体光触媒として、太陽光、水、空気から液体燃料を製造できる可能性を示すものであり、太陽エネルギーの化学エネルギーへの変換に対する新しい考え方を導くものと考えている。産官学の力を集結し、エネルギー製造技術の革新を進めることができれば幸いです。
 ◆用語解説
 注1)エネルギーキャリア
 エネルギーの輸送・貯蔵のための化学物質。特に、アンモニアや有機ハイドライド、ギ酸、H2O2など、海外など再生可能エネルギーが豊富な地域で得た電気エネルギーを化学的に変換して消費地まで貯蔵・輸送するのに用いられる化学物質を指す。
 注2)光触媒
 光を吸収することにより生ずる正孔と励起電子により、それぞれ酸化・還元作用を示す物質。代表的な光触媒として、二酸化チタン(TiO2)が知られている。本研究で開発したRF光触媒樹脂は、正孔による水の酸化(2H2O→O2+4H++4e?)と励起電子によるO2の還元(O2+2H++2e?→H2O2)によりH2O2を生成している。
 注3)レゾルシノール-ホルムアルデヒド(RF)樹脂
 レゾルシノールとホルムアルデヒドを、室温~100℃程度の温度で縮合させて合成する合成高分子。1989年に初めて合成され、現在でも接着剤、塗料、鋳型として幅広く利用されている。
 注4)高温水熱法
 密閉容器内での熱水中により行われる化合物の反応。通常の水熱反応は~100℃の温度で行われるが、本合成法では200℃以上の温度で行うことを特徴としている。
 注5)太陽エネルギー変換効率
 太陽光または疑似太陽光により照射した光エネルギーのうち、化学エネルギーに変換された割合。
 注6)半導体バンド構造
 半導体において、電子で占有されたバンドを価電子帯、空のバンドを伝導帯といい、それぞれのエネルギー準位が物質を酸化、還元するために重要である。なお、価電子帯と伝導帯の幅の大きさをバンドギャップという。

 天気は雲が多い晴れ。早朝にパラパラと小雨があった。気温は、最高気温18℃、最低気温13℃とこの季節としては暖かい。
 早朝の散歩で、空き地の”イヌホオズキ”を見つけた。花が咲いており、実も付いている。実はまだ青く、黒く熟していない。
 ”イヌホオズキ”には、これに似た”アメリカイヌホオズキ””テリミノイヌホオズキ””オオイヌホオズキ”があり、これらの区別はとても難しい。花・葉・果実の付き方・果実の照りなどで区分するが何れも微妙なのだ。私は果実の付き方で区分する。”イヌホオズキ”の実は房になり、果柄が少しずつずれて付いている。
 名(イヌホウズキ:犬酸漿)の由来は、”ホウズキ”に似ているが液果は黒く、これを包む赤橙色の萼がなく、使い道がないからと言う。別名でバカナスと呼ばれる。因みに、全草にソラニン(ナス科の植物に含まれるステロイドアルカロイドの1種)を含むので食べられない。
 イヌホウズキ(犬酸漿、犬鬼灯)
 別名:バカナス(馬鹿茄子)
 学名:Solanum nigrum
 ナス科ナス属
 1年草
 史前帰化植物だと考えられている
   (史前帰化植物とは稲と随伴して渡来し、帰化した植物)
 開花時期は7月~10月
 花は径6mm位、5裂して裂辺は尖る
 果実は未熟な場合には青く、小さいトマト様
 熟すと径7mm~10mmの黒色の果実となる
 果実には光沢がない