実習はカツオ一本釣りに使う竿(ハネ)の作成が行われています。
釣りの用語だとハネはスズキですが、漁師が言うハネはカツオの釣り竿です。
実際のカツオ一本釣りに使う竿に仕掛けを作っていきます。
釣り糸を取り付ける部分のカンザシができると先生がチェック。
ロープワーク用の手すりにヒモで結び、力一杯引っぱります。
緩(ゆる)まなければ合格。
なかなか、一回では合格しません。
カンザシがOKになると、今度はテドコ。
テドコは竿を握(にぎ)る部分の滑(すべ)り止めです。
これもユルユルだと、滑り止めになりません。
研修生には、ロープの刺し継ぎも経験してもらいました。
生徒はタールを塗って、固くなっているロープで練習します。
今回は力のいらない柔らかいロープを使いました。
柔らかいとスパイキで開けた穴が戻りやすいので、苦戦していました。
でも、覚えの早さはさすがでした。
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10月はAO入試がありますよ!受験を考えている人は事前に見学してくださいね!
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園長のつぶやき
学園で実習を教えている先生。
元は遠洋マグロはえ縄漁船の機関長です。
船には甲板員と機関員がいます。
学園で言えば航海専攻が甲板員、機関専攻が機関員です。
機関員の業務はエンジンなどを扱うこと。
ただし、漁船の場合は機関員も魚を捕る仕事はするので、甲板作業もできる必要があります。
この先生も機関員でしたから、本当はロープワークなどは専門外。
でも、勉強熱心な方で本来の甲板員に負けない技術を持っています。
学園で教えるスタッフは、誰でもできる訳ではありません。
ロープワークや、海技士などの知識はもちろん必要です。
でも、それだけではダメ。
自分ができることと、生徒の教えることは別の次元です。
学園のような漁師を育成する学校が、ほとんどないのは、教える人の確保が難しいことが一因です。
学園を見学していただいても、この部分を理解していただくのは易しくありません。
見学者は「きれいな学校だ」と言ってくれます。
でも、本当の学園の良さはソフト面なんです。
見学者にはまずスライドで説明させていただいているのは、ソフト面を知ってほしいからです。