御前崎にある南駿河湾漁協に伺いました。
漁協職員のお話を聞くためですが、この方、元は近海カツオ一本釣り漁船の機関長です。
近海カツオ漁船は激減したので、このような話しを聞くことができるのは貴重です。
最初にビデオで近海竿釣りの紹介を受け、その後に生徒の質問に答えてもらいました。
一番大きい事故は?
漁師をして楽しかったこと?
苦労したことは?
魚が捕れない時はなにをするのか?
など、次々に質問があり、あっという間に予定時間になりました。
どの質問にも笑顔でていねいに答えていただきました。
静岡県にも、かつては近海カツオ漁船がたくさんありました。
なかでも御前崎は近海カツオの基地です。
その近海カツオ船に乗るため、設立当初の学園には御前崎からたくさんの生徒が来ました。
入学する前に就職する船が決まっていて、学園に来る経費は会社持ちだったそうです。
現在でも御前崎の「なぶら市場」などで近海のカツオを買うことができますよ。
学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
詳しくはホームページをご覧ください。
10月1日からAO入試の願書受付が始まります。受験希望の方はお忘れなく!
www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940
園長のつぶやき
カツオ一本釣りも静岡県の場合は大型の遠洋漁船が主体です。
生徒の就職も、かつては近海カツオでしたが現在は遠洋カツオにシフトしています。
宮崎県では、今での近海カツオが中心です。
一本釣り自体は同じなんですが、それでも近海と遠洋で違いもたくさんあります。
まずは航海期間。
近海船は生のカツオ(冷凍しない)を水揚げするため、短期です。
だいたい2~10日です。それを年間に60回以上行うこともあります。
水揚げしたら30分後に出航することも珍しくありません。
これが遠洋だと、1~2ヶ月の航海を年に6回くらい行います。
近海はすぐに港に戻りますが、船の上の日数は少なくないです。
また、港に水揚げも母港だけなく、カツオを追って北上、南下するので各地で水揚げします。
カツオ追って北上すれば、母港には何ヶ月も帰ってこないことになります。
そして船上の仕事。
カツオを釣り上げることは小さい船のほうが、やりやすくなります。
甲板が水面から近いですから。
それと、遠洋船は釣ったカツオを空冷の冷凍庫に移動させる魚ごし(あるいはシフト)と呼ぶ作業を夜間行う必要があります。
加えて大型船になるので、海技士免許もより上級なものが必要になります。
船の生活
近海も遠洋も、新しい船の方が居住スペースが広くなっています。
大型船には真水を作る浄水器もあります。
収入
これは船によって違います。
が、やはり遠洋船の方が多くなります。
船主の会社も大きいので、安心感はあります。
カツオ一本釣りにだけでなく、まき網、マグロはえ縄でも近海から遠洋まであります。
どちらも特徴があり、どちらが優れていると簡単に言えません。
まして、漁業のことを全然知らない人が、判断するのは難しいと思います。
学園では、説明してくれる職員がいます。
長所、短所を分かった上で、自分の仕事を決めることができますよ!