静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

水技研職員の授業6 サクラエビ

2017年06月23日 10時40分13秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。


水産技術研究所の授業、第6弾です。
今回は研究所のサクラエビ担当からのお話しでした。
由比のサクラエビ漁業者と話しをする前の方が良かったと思いますが、うまくいかないもんですね。
それでも由比に行った翌日だったので、今回のお話しはよく分かったと思います。
サクラエビの特徴、サクラエビ漁業、資源管理について話しがありました。

そして、今回は「どうやって漁場を見つけるか」という話しがあり「いろいろな情報を集めて判断する習慣を身につけることが重要」と漁労長を目指す生徒にはとても参考になる事項もありました。
そうです。判断することを習慣化して自然にできる必要があります。
例えば漁労長になる人は、毎日の漁労(魚を獲る仕事)作業中でも、魚がどこにいて、どうすれば漁場が見つかるかを考えています。それが出来る人が漁労長になるのです。

今年の学園では毎朝、黙想をして今日の自分がやるべきことを考えています。
これも情報を分析して、判断することを習慣化する一つとみることもできます。

8月19、20日はオープンスクールを行います。
詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 園長のつぶやき
「情報を集めて判断する」のは自分の進路を決めるときにも当てはまります。
他人任せにしないで、自分でやることが大事です。
自分にとって大事なものは、自分にしか分かりません。
就職にしても、進学にしても安易に決めていませんか?
漁師は安易に選択できる仕事ではありません。
しかし、土日が休みじゃなくたって、スマホの電波が届かなくたって、自分が求める世界が海にあるかもしれません。
学園を卒業しても、世間に自慢できる学歴にはなりません。
でも大型漁船で活躍したければ、学園には求めるものがありますよ。

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アーク(電気)溶接

2017年06月22日 13時25分33秒 | 研修・見学

漁師になるための学校、漁業学園。こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちら。
www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

YouTubeにガス溶接とカッター遠漕をアップしましたよ。
https://www.youtube.com/watch?v=iPn5V2Tr-Yk
https://www.youtube.com/watch?v=nMW5sJiw11I

8月19、20日のオープンキャンパスについて、ホームページにアップしました。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
ロープワークや授業の体験もあります。
遠方から参加をご検討の方は、宿泊の予約が取りにくいとの情報があります。
焼津は比較的ホテルが多いですが、駅の周辺は限られるかも。
早めに宿やきっぷ(指定席)を確保されることをお勧めします。

さて、昨日、焼津は豪雨でした!
しかし、生徒達は早朝の雨が小降りのうちに出発し、雨が収まってきたころ帰園しました。
出かけた先は、清水テクノカレッジこと清水技術専門校です。
先々週にガス溶接講習に行きましたが、今回はアーク(電気)溶接です。
三日間の講習で、昨日が最終日でした。


MAG、TIG溶接もやりましたよ。
お二人の講師の先生に、講義と実習をやっていただきました。

学園は溶接が終わると水泳が始まります。
来週はプールでの練習がスタートです。


学園見学や入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
オープンキャンパスに日程が合わない方は、別の日に学園を見ていただくこともできます。
園長にご相談ください。


 園長のつぶやき
清水テクノカレッジで思ったことを書きます。

今の日本で、名前だけの大卒は就職に有利になりません。
清水テクノカレッジのような職業能力開発校に行けば資格や技術が身につきます。
下手な大学に行くより、よっぽど就職で役に立ちます。

お隣の韓国は超学歴社会です。
大学の受験日はものすごい騒動になっているのをテレビでご覧になった方も多いでしょう。
学歴偏重で問題なのは、学歴のない優秀な人材が活躍できないこと。
反対なのが、アメリカンドリーム。誰でも活躍のチャンスがある社会です。

そして、漁業の世界は実力主義。
学歴が問われることはないし、魚をたくさん獲る能力がある人が優遇されます。
中学、高校で活躍できなかった人が、漁業の世界では大逆転が可能です。
例えば中卒でマグロはえ縄漁船に乗り、甲板員から甲板長になり、さらに漁労長になることもできます。漁労長は魚を獲る(魚がどこにいるか判断できる)能力があれば良いので、資格は不要です。まさにアメリカンドリーム。
ただし、実際には1年続けることも難しいが漁船員です。

学園では甲板員の技術だけでなく、海技士資格の勉強をします。
乗る漁船を一人一人の性格、能力に適正化するため、就業初期に挫折する割合を大幅に小さくできます。
加えて、海技士資格を持つことで、機関長や船長へ昇格する道が開けます。
そして実力があれば漁労長になることもできます。
ただし、学園での努力が必要だし、資格だけで人間的に問題があれば昇格はできません。
それでも、あなたが大型漁船の幹部を目指すのなら、学園に来ることが最短ルートになります。
夢が海で活躍することなら、学園が夢の実現に役立つかもしれませんよ。

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サクラエビ漁師の話

2017年06月20日 13時09分32秒 | 研修・見学

漁師になるための学校、漁業学園。
www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940
こんにちは、園長の青木です。

北海道の方から、オープンキャンパスの申し込みをいただきました。
時期的に「飛行機やホテルの予約が大変だった」とのことです。
ごめんなさい!仙台の漁業就業支援フェアにも出展できなくなったしなぁ。
でも遠路はるばる来てくださることに感激です!

今年は8月19,20日に開催しますが、この日程なのは理由があります。
まず、8月21日が静岡県の「県民の日」で県の機関は、この前後にイベントを行います。
県民の日に向けた広報も多いので、多くの方の知っていただけます。
それと、7月中は学校、部活等で在学中の皆さんは、時間が取りにくい。
そんな訳で、県民の日に近い土日に開催日を決めたんです。
夏休み期間中なので、平日でも良いかな?と思って、昨年は平日にやりました。
ご家族でいらっしゃる方が多いので、今年は週末の開催、うちの職員にも休日出勤をしてもらうことしたんですよ。でも、県外の方には、週末じゃない方が良い場合もあるかもしれませんね。

8月19,20日の参加が難しい方は、別の日の見学をご相談ください。
私の予定のつく限り対応します。
7月21日から8月27日まで学園は夏休みになります。
そして、夏休み以外の平日に来ていただければ、授業や実習の様子がご覧いただけます。
ご希望があれば、生徒と一緒に昼食をとってもらうことも可能です(実費をいただきます)。
オープンキャンパスより学園の雰囲気が分かるかもしれません。
どうでしょう。保護者の方だけの参加も歓迎ですよ。ご検討ください。


さて、昨日のブログの続きです。三保の国際水産資源研究所でお話しを聞いた後、同じ静岡市清水区にある由比港漁協に移動しました。

ここではサクラエビ漁師の方、お二人に来ていただき生徒とディスカッションをしていただきました。
ビデオで由比の漁業(サクラエビ、シラス、定置網)の説明を受け、生徒との話になりました。
お一人は
「兄が別の仕事に就いたため、大学行っていた自分が呼び戻されて漁師にさせられた」
とのこと。
これは、漁師の家に生まれたわけでもないのに漁師になろうとしているほとんんどの生徒にとって、新鮮な驚きだったようです。
順番に生徒からの質問を受けてくれたため、いつもは質問をしない生徒も質問をすることができました。とても気さくなお二人でした。

漁師になったころ、船酔いは1年間あったそうです。
遠洋漁業では1週間もすれば船酔いは治まりますが、沿岸漁業では毎日船から下りるので船酔い克服が長引いてしまうんですね。
私も、たまにしか船に乗らないので、いまだに船酔いはします。

お話しの後、市場を見学させてくれました。
衛生管理の行き届いた施設に生徒もビックリ。
由比の漁業者がサクラエビの品質にこだわっていることがよく分かります。

あいにく、この日は漁協直営「浜のかきあげや」はお休みで、サクラエビのかき揚げを食べることができませんでした。6月は金土日のみ営業だそうです。
由比に来る機会があれば、ぜひ食べてください。


8月19、20日はオープンキャンパスを行います。
ロープワークや授業の体験もあります。
近日中にお知らせをホームページにアップします。
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
オープンキャンパスに日程が合わない方は、別の日に学園を見ていただくこともできます。
園長にご相談ください。

 【サクラエビの漁場】
サクラエビが水揚げされるのは由比と大井川。
日本で水揚げされるのはここだけ。
駿河湾内が漁場です。
しかし、日本の沿岸で駿河湾しか生息していないわけではありません。
漁場になるほど、高密度にサクラエビが生息しているのが駿河湾だけなのです。
深い湾であることや、大きな河川がいくつもあってミネラルを供給してることなど、いくつもの要因が重なって、サクラエビに最適な海となっています。

 園長のつぶやき
今回、生徒から給料の質問がありました。
具体的な金額はでませんでしたが、
「船主でなければ、サクラエビだけで食べていくのは厳しい」
とのこと。
大きな理由は、サクラエビ漁は資源管理のために、特に漁期が短いため。でも一般的に沿岸漁業では年間の出漁が100日未満で、働く日数が少なければ収入も減ります。
一方、遠洋のカツオ一本釣り船の場合。
2ヶ月くらいの漁が連続し、船のメンテナンスのためにドック入りするとき1ヶ月の休みを取ります。もちろん出漁中は、毎日働きます。
楽をしたい人は沿岸漁業が魅力です。でも、乗子(のりこ=従業員の収入は少ないです。
遠洋に行く船は大型船で効率の良い漁業をします。だから一人当たりの水揚げも多いし、役職に昇格すればさらに給料も増えます。遠洋と沿岸の中間的な漁業もあります。
漁師になりたい若者は、こんな状況を知らない人がほとんどです。
学園に入学すれば、在学中に漁業のことを知って、どんな漁業に就くのか決めることができます。
こんなことも、学園に入学するメリットなんです。漁師になる専門校ですからね!

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国際水産資源研究所に行ってきました

2017年06月19日 15時42分18秒 | 研修・見学

漁師になるための学校、漁業学園。
www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940
こんにちは、園長の青木です。

なかなか学園に来ることができない県外の方!
東京、大阪での漁業就業支援フェアでお会いしましょう。
詳しくはこちら。
http://www.ryoushi.jp/fair/
福岡、仙台は出展できなくなりました。ごめんなさい。

さて、ご紹介しているように学園では外部講師のお話を聞く機会が多くあります。
現在は水産技術研究所に毎週来ていただいています。
ですが、今回はお出かけ!
清水は三保にある国際水産資源研究所でカツオ、マグロのお話しを聞いてきました。
3人の研究者から、マグロの種類、昼は深いところを泳ぐこと、漁場拡大の歴史などたくさんのお話しを聞くことができました。

生徒からは
「カツオの群れに小さいマグロがいることがあるのはどうしてですか?」
「同乗したオブザーバーは全数のマグロを調べるのですか?」
などの質問がありました。
3階にある展示室も見学しました。
機会があれば、調査船も見学させて欲しいと思います。
国際水産資源研究所のみなさん、大変ありがとうございました!


8月19、20日はオープンキャンパスを行います。
ロープワークや授業の体験もあります。
近日中にお知らせをホームページにアップします。
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
オープンキャンパスに日程が合わない方は、別の日に学園を見ていただくこともできます。
園長にご相談ください。

 【国際水産資源研究所】
水産庁の所管する、水産総合研究センターの研究所の一つです。
1967年に北海道区、東海区、南海区の3研究所に分散していた国際漁業研究部門を移転統合し、静岡県清水市に遠洋水産研究所ができました。そして2011年に国際水産資源研究所に改称。
ですから、我々のような県の水産技師には「遠洋水産研究所」の方が馴染みがあります。
東海大学海洋学部、東海大学付属翔洋高等学校の隣にあります。

 園長のつぶやき
生徒への講演の後に、研究員の方と二人でお話しすることができました。
「遠洋カツオ、遠洋マグロの漁船は減っていますが、これ以上少なくなると、遠洋海域で日本の立場が危うくなる。漁師を目指す方には、本当に期待している」
「優秀な漁労長は、マグロがどこにいるか海を三次元的に把握している」
と言ったお話しを聞くことができました。
高校の先生から
「漁業の将来は大丈夫ですか」
と聞かれることがあります。
学園生は海技士資格の勉強をするので、しっかり資格持ちになれば漁船以外の船で働くことができます。
そういう点では安心ですが、漁業が発展するように我々が頑張らないと行けません。
その一つが、どんな時代になっても対応出来る優秀な人材を育成することなのです。

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カッター遠漕

2017年06月19日 10時28分07秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940
こんにちは、園長の青木です。

最初に残念なお知らせです。
今年の漁業就業支援フェアですが、出展希望者多数のため
学園の出展は東京、大阪だけになりました
福岡や仙台でも、漁業希望の若い人にお会いしたかったので残念です。
東京、大阪でも1ブースがもらえないかもしれません。
ですが!がんばって説明させてもらいますので、漁師希望の方はぜひ来てくださいね!

では、本題。
カッター訓練の仕上げ、「遠漕」は一日遅れで行いました。
出発時は曇り空でしたが、すぐに晴天に。
暑くなりました。
でも、風も波もなく天候には恵まれました。

焼津漁港をでて、静岡市の用宗漁港に向かいました。
後はひたすら漕ぐだけです!
きれいな焼津、用宗の景色を楽しむ余裕はなかったかも?

これでカッターは終わりです。
お世話になったボートをきれいに洗い、水産高校に返却です。

カッターが終わったら水泳です。
プールと海で練習を重ねますよ。

8月19、20日はオープンキャンパスを行います。
ロープワークや授業の体験もあります。
近日中にお知らせをホームページにアップします。
お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 園長のつぶやき
17、18日は6月の見学会があって4名の方が参加されました。
全員、高校3年生です。
他にもいらっしゃいましたが遠方の方なので、8月のオープンキャンパスに参加していただくことになりました。
一人は
「海で働きたいけど、漁師になるのは選択肢の一つ。艦船も乗ってみたい」
とのことでした。
自分の目指す方向を決めて、進学先を考えるようにお話ししました。
他の3人は漁師志望でした。
とは言っても、自分が目指す具体的な漁師は決まっていないようでした。
1年で、自分が目指す漁師を見つけることができるのも学園のメリットです。
来た方には、
「大型漁船に乗れば陸上より年収は多いけど、航海は長期だし生活の制約はありますよ」
とお話ししておきました。
簡単に考えても、続かない人が多いことも説明しました。
そして、進学は自分で考えて決定すること!
一人でも多くの人が、自分の意志で学園に来てくれることを願っています。

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