静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

わかたか上架

2018年02月21日 15時11分26秒 | 実習

漁師になるための専門校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/

1年間お世話になってきた実習船の「わかたか」を上架してメンテナンスです。
生徒たちも、卒業が迫ってきたことを実感したと思います。


昨年度は出動が少なかった「わかたか」。
今年度は新しい船長がはりきって出動させてくれたので大活躍となりました。

「わかたか」の出動が増えれば、燃料代などの経費もアップします。
でも、今年度は県庁の水産業局でもがんばってくれて燃料代を確保してくれました。
学園をより良くするために、いろいろな人の協力してくれています。

午前の時間を費やして、生徒全員で汚れを落としました。


生徒の書いた「週番日誌」を見ると
フジツボなどの1年間に付着した汚れに驚いたことが書かれていました。
いつもは海の下なので見えないから、ビックリですよね。
でも、これが浜名湖だったら二ヶ月でスクリューが回らなくなるほど生物が付着しますからね!

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
3月17日と18日は春休み期間中の見学会を行います。
詳しくは近くホームページ、漁師.jpでお知らせします。

 【付着生物】
付着生物は船だけはありません。
海面養殖や定置網でも、わずかな期間でびっしりとフジツボやイガイなどが大繁殖します。
そこで登場するのが「防汚剤」と呼ばれる生物が付きにくくする塗料や薬品です。
これは画期的でした。汚れを落とす作業が大幅に減りました。
でも、環境への配慮から強力な薬品は使えなくなりました。
これも、時代の流れで仕方ありません。
船の汚れはドッグの時に落としますが、網の汚れは定期的な張り替えが必要になります。
高圧力のジェットウオッシャーで落とすことが多いですが、この作業で防汚剤も落ちてしまいます
大きな定置網では、防汚剤の費用もバカになりません。
かと言って、メンテナンスの間隔をあけると網が詰まってしまいます
漁師も魚を捕る裏で、こんな問題と格闘しているのです。

 園長のつぶやき
プロ棋士の藤井聡太さんが短期間で四段から六段に昇格し、周りがドタバタしているそうです。
近い状況が学園にもあります。

学園の入学者は急激に変化しています。
ほんの数年前までは、学園の入学者はほとんど中卒者でした。
それが、高卒者が中心になりました。
となると、我々から見る競合も変わってきます。
今までは高校でしたが、今は専門学校、大学、もしくは「陸上での就職」です。

例えば入学試験の時期。
例年、2月中旬に行ってきました。
これは、静岡県で公立高校と私立高校の入試日の中間です。
中学生に受けやすい時期に設定してます。
中学生は、この時期に進学先が決まります。
高校生は事情が違います。
就職組は秋に行き先が決まることが多いし、専門学校も早くから推薦入学などが行われます。

そして、入学試験。中学で学習する内容です。
国語はそんなに問題ないと思います。
しかし、数学は中学でやったことを忘れている人も多いと思います。
本来、高校では中学の内容に積み重ねていきます。
ですから高卒者には楽に解けるはずですが、どっこい、実際には中学でやったことを忘れています。
普通に考えると、中学生より高校生の方が筆記試験が良くなるはずですが、実はそう単純には行きません。

入学者の選抜だけを見ても、状況の変化に対応出来ていない感があります。
せっかく「漁師になる」と言う志(こころざし)を持った人を、どうやって学園に呼び込むか?
来年度は、新たな試みを行いますよ!

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網実習5

2018年02月20日 09時37分09秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/

網実習も終盤です。


進捗度合いによって、小さな目あいの練習だったり、タモ網を作ったりを取り組んでいます。


漁網も一から漁師が作るのではなく既製品を買うことが多くなりました。
修繕も同様で、複雑に破れた箇所を最小作業で縫うより、大きく四角に切り取って、そこに補修用の網をつけることが増えました。

それでも、まき網や定置網に使う漁網は巨大なので買い換えるも大金が必要です。
修繕する技術があるかどうかで、破損したときの対応が違ってきます。
逆に言えば、技術を持った漁師が減ったので、現場での修繕が難しくなってきているとも言えます。

ですから、網修繕ができる学園卒業生は貴重な人材な訳です。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
3月17日と18日は春休み期間中の見学会を行います。
詳しくは近くホームページ、漁師.jpでお知らせします。

 園長のつぶやき
正月恒例の「マグロに賭けた男たち」の番組が、日曜日に放映されました。
ご覧になった方も多いのではないでしょうか?
寮に残った生徒たちも、オリンピックではなく「マグロ」を見ていたようです。

大間のマグロ漁師が脚光を浴びることについて、私は複雑な思いがあります。
マグロに関しては大間ばかりがテレビに出ます。
でもほとんどのマグロは遠洋漁業で捕れたものです。
今はいませんが、かつては大間中学から学園に来て、遠洋マグロ漁船に就職した人もいました。

確かに、小さな船で大きなマグロを捕まえる漁師はカッコイイですよね。
遠洋漁業でマグロを捕る漁師も同じくらいカッコイイのに、その活躍は知られることは少ないです。
広い海でマグロ漁場を見つける技術、時化(しけ)た海での操船技術、絶対に壊すことができないエンジンや冷凍機。
沿岸のマグロ漁師にはない技術を駆使(くし)してマグロを捕まえています。
遠洋の漁師は、今もオリンピック放送を見ることもなく、ひたすらマグロを追っているのです。
楽ではありません。でも真にカッコイイ漁師です。

カツオの一本釣りを希望して学園に来る人が増えました。
同じくらいマグロ漁師をめざす人も増えることを願っています。

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海技士試験の結果

2018年02月19日 13時48分17秒 | 学園紹介

師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
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海技士の2月定期試験の結果が発表されました。
航海専攻で4級に4人、5級に1人の合格。
機関専攻は残念ながら科目合格だけでした。

4級海技士は大事な資格です。
漁船の場合は遠洋の大型漁船でも、ほとんどの船で船長、機関長になることができます。

沿岸、沖合で操業する大型船は5級で済むこともありますが、
それでも4級を持っていると周りの見る目が違います。

そして、何より価値があるのは資格取得に向けて努力したことです。
漁師になりたい人で、勉強が得な人はまずいません。
学園の生徒も同じです。
でも、今までの自分に打ち克って勉強をしています。

そんなわけで、本日の授業の様子。
まずは航海専攻。
先生の周りに集まる生徒と、離れている生徒がいます。
先生は、3月の海技士試験に向けて、重要な箇所を重点的に教えています。


離れている生徒は、自分でテスト対策の自習をしています。

一方の機関専攻。
実は、生徒数が増えています。
航海4級を合格した生徒が、3月に機関5級を受験するために転科したためです。



来月は在学中、最後の海技士試験。
合格すれば「やればできる」という自信になります。
自分に自信をつける意味でも、がんばって欲しいと思います。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 【海技士試験】
海技士試験には定期と臨時があります。
定期は年4回。4,7,10,2月で、札幌市から那覇市までの11会場で行われます。
この11会場というのは運輸局などのある場所です。
定期試験はだれでも受験が可能です。
学園の生徒は10,2月を名古屋市の中部運輸局で受験します。
そして臨時。
これは各地で行われる海技士の講習会の受講者が、その現地で受けるものです。
水産高校の生徒も、卒業時に臨時試験を受けます。
つまり、誰でも受けることができるものではありません。
この学園では、漁業者を対象に海技士講習会を現在行っています。
この講習が終わるときに行うのが3月の臨時試験で、学園生は特別に受験させてもらっています。
ただし、受講者がいない級は生徒も受験できません。
昨年は機関3級の受講者がいなかったため、学園生も受験できませんでした。
このため、猛烈にがんばって2月の定期で2名が3級機関に合格してくれました。
3月の臨時試験は学園で実施されるため、生徒全員が受験することになっています。

 園長のつぶやき
この週末はオリンピックや将棋など、若い人の大活躍でおじさんの私も元気をもらいました。
漁村では「若い人がいるだけで活気が出る」と良く聞きます。
漁村ではありませんが、一つのコミュニティーである遠洋漁船でも同じです。
今年も一人が遠洋マグロ漁船に就職します。
マラソン大会で大活躍した彼です。まだ16歳。
卒業式の翌日、飛行機でバリ島に発ち、先に出航している船に合流です。
いつも元気いっぱいの彼が他の船員も元気にしてくれると思います。
卒業しても一人前の漁師になるまで、我々も応援します。

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入学試験は無事終了...

2018年02月16日 13時50分36秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/

昨日の入学試験はトラブルもなく無事終了。
とは言っても、試験結果をご照会する訳にも行きません。。
生徒もいないので、いつもと違うネタです。

この学園のブログですが、閲覧数は年々増加しています。
3年前の倍です。

そして、学園の見学者。
最近の記録しかないのですが、やはり3年前の2倍です。
10年前は年間数人の見学しかなったそうです。

これが、自慢なら良いのですが全然ちがいます。
むしろ逆。汚点かも知れません。
と言うのも、ブログの閲覧数や見学者が増えても受験者数が増えていないからです。

特に昨年は追加募集までして定員割れ。
前年以上の見学があったのに。
私も原因が分からずに悩みました。

私は学園のPRに力を入れています。
それというのも見学者の多くが
「最近まで、漁師なるための学校があることを知らなかった」
とお話しされるからです。
だから、学園の知名度を上げる活動に力を入れてきました。
「学園が知られていないから受験生が少ない」
ってことですから。

少しだけ分かってきたこともあります。
広報活動だけでは限界で、別の対策が必要と言うことです。

では具体的にどうするか?
いくつかプランがあります。
このブログやホームページでご紹介していきますよ!

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp



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本日入学試験

2018年02月15日 16時08分18秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。
ホームページはこちらです。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/

入学試験の当日を迎えました。
小さい学校なので職員は総動員。
加えて県庁からも応援を呼びます。
私も試験官、採点、面接官とフル回転です。

試験会場は前日に準備完了しています。


受験生の写真はありませんが、さすがにほとんどの人が緊張感を見せていました。
インフルエンザも下火になったせいか、願書を出した全員が受験してくれました。

今年は体格良い人が多くてビックリ。良い漁師になってくれそうです。

面構えもしっかりしていましたよ!

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電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


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