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James Jack■PLUS ONE THIS PLACE (11)=9月26日で終了

2010年10月26日 00時25分55秒 | 展覧会の紹介-現代美術
承前

 最後は、東京藝大研究生のジェームス・ジャック(James Jack)さんです。
 彼は作家ではただひとり、アーティストトークの際には会場におらず、ハワイに帰っておりました。
 ホノルル在住とのことですが、2008年から東京藝大に在籍していることもあり、各地で個展やグループ展を開いています。話題の瀬戸内国際芸術祭にも、小豆島の会場で出品しているそうです。
 日本語が非常に堪能とのことで、ワークショップのときも日本人なみにぺらぺら話していたと聞きました。

 図録には次のようにあります。

 現在都会(に)なっている札幌には、元々はどんな自然があったのかを問いたい。現地のルーツを強調するために、この土地と関連のある土などを絵の具のように使い、単純な形態で壁に描く。このインスタレーションは都会の発展に埋もれた大地の色を示唆し、更に自然と私達の関係性を示す。札幌を含め、今回の展覧会地域に関わる場所から集めた様々な土の天然色を展示期間中しか見えない形で出品。


 川上りえさんの知人ということで、今回参加が決まりました。
 彼女が7年前に米国にアーティスト・イン・レジデンスで滞在した際に知り合ったそうで、そのときも、それぞれの土地の自然物をテーマとして、例えば、木の実を集めてコーヒーメーカーで抽出して、その色でドローイングをしていたそうです。

 北海道でも土や砂をコレクションして吟味し、樹液を混ぜて、砂はざるできめを調えて塗っているのだということでした。
 地面から出てきたものを、よその土地のものとブレンドせずに使うことが、彼の流儀のようです。

 小品は筆を使わず手で直接紙にかいているのだそう。
 身体の勢いがダイレクトにドローイングされています。


http://www.jamesjack.org

2010年9月11日(土)~26日(日)10:00am~5:00pm(入館は4:30まで)、月曜休み(月曜が祝日の場合は翌火曜休み)
本郷新記念札幌彫刻美術館本館(札幌市中央区宮の森4の12)


 以上で、プラスワンの2010年の展覧会については、終わりたいと思います。
 長期間にわたりありがとうございました。

(この項おわり)


大島潤也
川上りえ
齋藤周
ジェームス・ジャック
澁谷俊彦
千代明
谷口明志
ダム・ダン・ライ
坂東宏哉
藤本和彦


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