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■第24回北海道墨人展■創人中堅・新人合同書展 (4月25日まで) 4月24日詳報・5

2010年04月25日 12時19分42秒 | 展覧会の紹介-書
(承前)

 今週の札幌市民ギャラリーは、滞在が2時間以上におよんだ。
 北海道墨人展は、墨象ぼくしょうと呼ばれる書の一分野に取り組んでいる書家の集まり。
 道内には、もうひとつ、札幌墨象会という団体があって、両者がどういう関係にあるのかは、よくわからない。
 ただ、墨象会のほうが多字書もあるのに対し、墨人は、大半が一字書である。全国的な団体の道内支部みたいな位置づけのようである。

 いつも公開制作を行っているのだが、筆者は初めて見ることができた。
 会場にブルーシートと新聞紙を敷き詰め、その上に紙を広げて、バケツにといた墨汁で、一気に書く。筆は極太だが、太さのわりには短い。バランス的には、聖護院大根のようである。それを両手に持って動かす。
 最近流行?の、書のパフォーマンスに比べると、ゆるやかな運筆で、じっくり書いているという印象を受けたが、それでも、バケツから筆を持ち上げると、ぽたぽたとしずくがこぼれるのは、やはり一般の漢字やかなの書では、あまり見られない光景であろう。

 北海道墨人展では、太い筆で量塊感のある文字を書く人が多いが、吉田敏子さん(札幌)「寛」は、あまり太くない筆でさらっと書いているようで、会場では異彩を放っていた。
 久保哲哉さん(札幌)、渋谷北象さん(旭川)、照井心磊さん(同)、馬場怜さん(後志管内余市町)、樋口雅山房さん(札幌)ら、ベテランは元気なところをみせている。


 市民ギャラリーでは、金津雪華さんが代表を務める社中である「創人」の「新人・合同書展」も開かれていた。
 「新人」が30回目、「中堅」が20回目という節目になることから、この展覧会はいったん区切りをつけ、通常の社中展に合同することになるという。

 書作品も、悠々とした書きっぷりに引かれたが、床の上に大量に並べられた拓本に仰天。
 前代表の故金津墨岱さん、ずいぶん持っていたのだなあ。

この項続く


両展とも
2010年4月21日(水)-25日(日)10:00-6:00(最終日-4:00)
札幌市民ギャラリー(中央区南2東6)



・地下鉄東西線「バスセンター前」9番出口から330メートル、約5分
・ジェイアール北海道バス、夕鉄バス、中央バス「サッポロファクトリー前」から550メートル、約7分(ジェイアールバスと中央バスは、札幌駅から現金のみ100円)
・中央バス「豊平橋」から徒歩9分(月寒、清田、平岡方面から来る人は、これもひとつの手)


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