(承前)
今週の札幌市民ギャラリーは、滞在が2時間以上におよんだ。
北海道墨人展は、墨象と呼ばれる書の一分野に取り組んでいる書家の集まり。
道内には、もうひとつ、札幌墨象会という団体があって、両者がどういう関係にあるのかは、よくわからない。
ただ、墨象会のほうが多字書もあるのに対し、墨人は、大半が一字書である。全国的な団体の道内支部みたいな位置づけのようである。
いつも公開制作を行っているのだが、筆者は初めて見ることができた。
会場にブルーシートと新聞紙を敷き詰め、その上に紙を広げて、バケツにといた墨汁で、一気に書く。筆は極太だが、太さのわりには短い。バランス的には、聖護院大根のようである。それを両手に持って動かす。
最近流行?の、書のパフォーマンスに比べると、ゆるやかな運筆で、じっくり書いているという印象を受けたが、それでも、バケツから筆を持ち上げると、ぽたぽたとしずくがこぼれるのは、やはり一般の漢字やかなの書では、あまり見られない光景であろう。
北海道墨人展では、太い筆で量塊感のある文字を書く人が多いが、吉田敏子さん(札幌)「寛」は、あまり太くない筆でさらっと書いているようで、会場では異彩を放っていた。
久保哲哉さん(札幌)、渋谷北象さん(旭川)、照井心磊さん(同)、馬場怜さん(後志管内余市町)、樋口雅山房さん(札幌)ら、ベテランは元気なところをみせている。
市民ギャラリーでは、金津雪華さんが代表を務める社中である「創人」の「新人・合同書展」も開かれていた。
「新人」が30回目、「中堅」が20回目という節目になることから、この展覧会はいったん区切りをつけ、通常の社中展に合同することになるという。
書作品も、悠々とした書きっぷりに引かれたが、床の上に大量に並べられた拓本に仰天。
前代表の故金津墨岱さん、ずいぶん持っていたのだなあ。
(この項続く)
両展とも
2010年4月21日(水)-25日(日)10:00-6:00(最終日-4:00)
札幌市民ギャラリー(中央区南2東6)
・地下鉄東西線「バスセンター前」9番出口から330メートル、約5分
・ジェイアール北海道バス、夕鉄バス、中央バス「サッポロファクトリー前」から550メートル、約7分(ジェイアールバスと中央バスは、札幌駅から現金のみ100円)
・中央バス「豊平橋」から徒歩9分(月寒、清田、平岡方面から来る人は、これもひとつの手)
今週の札幌市民ギャラリーは、滞在が2時間以上におよんだ。
北海道墨人展は、墨象と呼ばれる書の一分野に取り組んでいる書家の集まり。
道内には、もうひとつ、札幌墨象会という団体があって、両者がどういう関係にあるのかは、よくわからない。
ただ、墨象会のほうが多字書もあるのに対し、墨人は、大半が一字書である。全国的な団体の道内支部みたいな位置づけのようである。
いつも公開制作を行っているのだが、筆者は初めて見ることができた。
会場にブルーシートと新聞紙を敷き詰め、その上に紙を広げて、バケツにといた墨汁で、一気に書く。筆は極太だが、太さのわりには短い。バランス的には、聖護院大根のようである。それを両手に持って動かす。
最近流行?の、書のパフォーマンスに比べると、ゆるやかな運筆で、じっくり書いているという印象を受けたが、それでも、バケツから筆を持ち上げると、ぽたぽたとしずくがこぼれるのは、やはり一般の漢字やかなの書では、あまり見られない光景であろう。
北海道墨人展では、太い筆で量塊感のある文字を書く人が多いが、吉田敏子さん(札幌)「寛」は、あまり太くない筆でさらっと書いているようで、会場では異彩を放っていた。
久保哲哉さん(札幌)、渋谷北象さん(旭川)、照井心磊さん(同)、馬場怜さん(後志管内余市町)、樋口雅山房さん(札幌)ら、ベテランは元気なところをみせている。
市民ギャラリーでは、金津雪華さんが代表を務める社中である「創人」の「新人・合同書展」も開かれていた。
「新人」が30回目、「中堅」が20回目という節目になることから、この展覧会はいったん区切りをつけ、通常の社中展に合同することになるという。
書作品も、悠々とした書きっぷりに引かれたが、床の上に大量に並べられた拓本に仰天。
前代表の故金津墨岱さん、ずいぶん持っていたのだなあ。
(この項続く)
両展とも
2010年4月21日(水)-25日(日)10:00-6:00(最終日-4:00)
札幌市民ギャラリー(中央区南2東6)
・地下鉄東西線「バスセンター前」9番出口から330メートル、約5分
・ジェイアール北海道バス、夕鉄バス、中央バス「サッポロファクトリー前」から550メートル、約7分(ジェイアールバスと中央バスは、札幌駅から現金のみ100円)
・中央バス「豊平橋」から徒歩9分(月寒、清田、平岡方面から来る人は、これもひとつの手)