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2007年2月11日、モエレ沼公園とさとらんど(3)

2007年02月16日 00時08分21秒 | 展覧会の紹介-現代美術
(承前)

 ガラスのピラミッドの裏側に回る。
 雪の中に、SKELTON SCAPE MOEREが、太古の動物の化石のように身を横たえている。

 北海道工業大建築学科の授業でつのった70の案のなかから、3年生の上西晴奈さんのプランが採用されて、かたちになったそうだ。
 技術面で、彫刻家の伊藤隆弘さん(空知管内長沼町)がサポートしたという。

 ちょっと見た目には、星野道夫さんが写真に撮った化石みたいだ。

 上西さんのテキスト。
 真冬のモエレ沼公園に突如、巨大な古代生物の化石が出現した。これまでゴミの埋立地として利用されていたモエレ沼の地層下で、彼らのような生物が未だ手つかずのままで眠っているのかもしれない。

 この作品の周囲には、足跡がほとんどついていなかった。
 雪原の中の、孤立した作品という印象が強くなった。

 ちょっとはなれたところにあったのが、tEnt03によるcatch the white Breath
 雪の上に、高さおよそ1.5メートルの棒を立て、その尖端に、ドーナツ型の蛍光灯を取り付け、環状に15個ほど設置したようなインスタレーション。
 その輪が2つある。現代的なストーンサークルみたいなものか。

 
 この作品では、風に反応する発光装3機製作し(ママ)、これを群で設置することで風の位相を視覚的に感じられる風景を生み出す試みをおこなっています。そして、モエレ沼公園でおこるブリザードが、この作品の「ファウンデーション」。風によって変わる光の強弱が、雪によって変わる光の質感が、この作品をどのように彩り、どのような風景になるのか、私たちも想像できません。

 このリングは、きっと風の強い夕暮れには、ゆらゆら揺れながら光るんだろうなあ。

 ガラスのピラミッドには、日が沈むころ来るべきだったかも。

 筆者が美術鑑賞していたころ、妻は2人の子どもとともに、持参したそりでモエレ山を頂上から滑り降りていたのだった。


 このあとは、4人でシャトルバスに乗り、雪まつりのさとらんど会場へ。
 子どもたちは、学生ボランティアがひっぱる「人間ばん馬」や、雪のすべり台などをたのしんでいた。
 迷路で一時、娘とはぐれるというハプニングもあったけど。

 厚着をしていったけど、やっぱりさとらんどは寒かった。
 モエレ沼より気温が3度ぐらい低く感じたのは、なぜだろう。

(この項、いちおう終わり) 


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