人は当然問うであろう。
お前はなぜサンフランシスコに行ったのか、と。
理由については長くなるし、うまく書く自信もないので、省略する。
すこしだけ説明すると、会社の出張ではないし、単なる物見遊山でもない。
ただ、行った所期の目的は、ほとんど達成できなかった。
その意味では、苦い旅だった。
単純な観光であれば、家族で行きたかった。
海外にひとりで行っても、国内のひとり旅ほどには、おもしろくない。
国内であれば、必要なときに旅先で、人と会話を交わすことができる。
しかし、サンフランシスコではそれがほぼまったくできないのだ。
今回の「苦さ」も、もっぱらそれに起因している。
あれこれ書いていると、なんだか、梶井基次郎と太宰治に中途半端な影響を受けた1970年代の青年が同人文学誌につづった暗い三文小説のようになって、ちっとも前に進まなくなり、おそらく読んでいるほうもつまらないだろうから、テーマ別に、書けることだけ記していくことにする。
海外に行くのは相当に面倒な手続きを踏まなくてはならない。
筆者は今回、かなりの部分を他人にやってもらっているうえ、ついに一部が出発前に終わらなかったこともあってとんでもない旅になってしまった部分があって、まったく大きなことは言えない。
それにしても、パスポート取得だけは以前やっておいたからよかったものの、出発3日前に携帯電話レンタル手つづき、前日にスーツケースをレンタルして荷造り、当日新千歳でドルへの両替、成田で旅行保険加入-と
「良い子のみなさんは、もっと手際よく準備しなくてはいけませんよ」
と言われかねない、ひどい泥縄式であった。旅慣れた人ならともかく、十数年ぶりに日本を出る人のやることではないだろう。
最新式の携帯電話であれば、そのまま海外でも使えるらしいが、筆者のはそうではなかったので、最寄りのNTTドコモショップに行き手続きをした。
文明の進歩というのはおそろしいもので、国内で使っていた電話番号とメールアドレスがそのまま使えるという。
しかも、機材の受け渡しは、新千歳空港のカウンターで可能だというのだ(郵送も可)。
さらに、米国に到着すると、自動的に時差を調整して時刻が表示されるのである。どういう仕組みなのだろう? これは、正直びっくりだった。
もっとも、登録していたメールアドレスや電話帳は、別にminiSDカードに入れておかないと、引き継がれない。筆者は、家人や、gooブログ投稿用のアドレスを帳面に引き写し、あらためて海外用に借りたケータイのほうにひとつひとつ入れなおした。
ただ、海外ではパケホーダイが適用されないというので、gooへの投稿は控えめにした。twitterにもいっさい接続しなかった。
「サンフランシスコのホテルはたいがい、ネット環境が完備されてますよ」
という、以前行った人のことばを信じて、いわゆる「ネットブック」とよばれるパーソナルコンピューターをかばんに詰め込んでいった。
そのことばは間違いではなかったのだが、筆者は会社でも家でも、そこにすでにあるコードをじぶんの機械の背面に接続するという習慣にすっかり染まっていたので、あらためて接続用コードを持ち歩くことを失念していた。そのため、1カ所目のホテルでは、インターネットを使うことができなかった。
2カ所目のホテルは、無線LAN(ワイヤレスサービス)が使えるということを、チェックインのときに聞き、パスワードまで手渡されて「これでやっと・・・」と胸をなでおろしたものの、いざ部屋に入ってみても、まったく電波が出ている気配がない。
いたくがっかりしたが、わたしはなにもしなかった。だいたい、問い合わせたところで、向こうの言うことがわかるはずがないのだ。
というわけで、関聯するエントリの投稿はすべて帰国後になってしまったのである。
以下、あす9月30日からすこしずつ旅の記録をつづっていくことにしたい。
なお、コメントやメールへの返事がこういう事情で遅れていますが、なにとぞご容赦ください。
(この項続く)
お前はなぜサンフランシスコに行ったのか、と。
理由については長くなるし、うまく書く自信もないので、省略する。
すこしだけ説明すると、会社の出張ではないし、単なる物見遊山でもない。
ただ、行った所期の目的は、ほとんど達成できなかった。
その意味では、苦い旅だった。
単純な観光であれば、家族で行きたかった。
海外にひとりで行っても、国内のひとり旅ほどには、おもしろくない。
国内であれば、必要なときに旅先で、人と会話を交わすことができる。
しかし、サンフランシスコではそれがほぼまったくできないのだ。
今回の「苦さ」も、もっぱらそれに起因している。
あれこれ書いていると、なんだか、梶井基次郎と太宰治に中途半端な影響を受けた1970年代の青年が同人文学誌につづった暗い三文小説のようになって、ちっとも前に進まなくなり、おそらく読んでいるほうもつまらないだろうから、テーマ別に、書けることだけ記していくことにする。
海外に行くのは相当に面倒な手続きを踏まなくてはならない。
筆者は今回、かなりの部分を他人にやってもらっているうえ、ついに一部が出発前に終わらなかったこともあってとんでもない旅になってしまった部分があって、まったく大きなことは言えない。
それにしても、パスポート取得だけは以前やっておいたからよかったものの、出発3日前に携帯電話レンタル手つづき、前日にスーツケースをレンタルして荷造り、当日新千歳でドルへの両替、成田で旅行保険加入-と
「良い子のみなさんは、もっと手際よく準備しなくてはいけませんよ」
と言われかねない、ひどい泥縄式であった。旅慣れた人ならともかく、十数年ぶりに日本を出る人のやることではないだろう。
最新式の携帯電話であれば、そのまま海外でも使えるらしいが、筆者のはそうではなかったので、最寄りのNTTドコモショップに行き手続きをした。
文明の進歩というのはおそろしいもので、国内で使っていた電話番号とメールアドレスがそのまま使えるという。
しかも、機材の受け渡しは、新千歳空港のカウンターで可能だというのだ(郵送も可)。
さらに、米国に到着すると、自動的に時差を調整して時刻が表示されるのである。どういう仕組みなのだろう? これは、正直びっくりだった。
もっとも、登録していたメールアドレスや電話帳は、別にminiSDカードに入れておかないと、引き継がれない。筆者は、家人や、gooブログ投稿用のアドレスを帳面に引き写し、あらためて海外用に借りたケータイのほうにひとつひとつ入れなおした。
ただ、海外ではパケホーダイが適用されないというので、gooへの投稿は控えめにした。twitterにもいっさい接続しなかった。
「サンフランシスコのホテルはたいがい、ネット環境が完備されてますよ」
という、以前行った人のことばを信じて、いわゆる「ネットブック」とよばれるパーソナルコンピューターをかばんに詰め込んでいった。
そのことばは間違いではなかったのだが、筆者は会社でも家でも、そこにすでにあるコードをじぶんの機械の背面に接続するという習慣にすっかり染まっていたので、あらためて接続用コードを持ち歩くことを失念していた。そのため、1カ所目のホテルでは、インターネットを使うことができなかった。
2カ所目のホテルは、無線LAN(ワイヤレスサービス)が使えるということを、チェックインのときに聞き、パスワードまで手渡されて「これでやっと・・・」と胸をなでおろしたものの、いざ部屋に入ってみても、まったく電波が出ている気配がない。
いたくがっかりしたが、わたしはなにもしなかった。だいたい、問い合わせたところで、向こうの言うことがわかるはずがないのだ。
というわけで、関聯するエントリの投稿はすべて帰国後になってしまったのである。
以下、あす9月30日からすこしずつ旅の記録をつづっていくことにしたい。
なお、コメントやメールへの返事がこういう事情で遅れていますが、なにとぞご容赦ください。
(この項続く)
それにしても海外ローミングのケータイを借りていたということはメールもできたわけですね。我らが日ハム戦の実況をこまめに送ればよかった。←あくまでも気楽
たしかに、メールのやりとりもできていたわけですが、海外はパケホーダイにならないんですよ。メールってたしか、受け取るほうも料金が発生するはずで、あのペースでファイターズの戦績メールをおくられると、お互いえらいことになっていたかもしれないです。