ずいぶん長い展覧会名ですが、長年にわたって美術家を輩出してきた札幌大谷短大の卒業生展です。4年制大学のほうには美術科はないので、どうしてこんなに格式ばったタイトルになっているのかは、わかりません。
出品しているのは50人ほどでしょうか。指導教官の賛助出品はありません。
会田千夏「windpipe-sleepy 2009.1.7」
ふつふつとわきあがる空気のようなもの、あるいは雲のようなもの。わずかに下方に見える触手の群れ。茫漠とした彼方に解消しそうに見えながらも、たしかな空気感と空間の感覚をともなって存在している絵画世界。
会田さんらしい作品。なお「會田千夏」でなく「会田千夏」名義なのは、めずらしい。
佐藤潤子「潮」
白い地の上に、フランス料理のソースのようにくねくねと躍る青や紺、緑の線。海の叙情がはるかに漂う抽象画は、佐藤潤子さんならでは。
湯浅美恵「雨上がり」
仄聞するに湯浅さんの出品は初めてらしい。黄色い花畑の上に広がる曇天の灰色の諧調が見ていて飽きない。
「窓辺」も出品。
川嶋みゆき「森が死んだ日」
題は「死んだ」となっているけど、絵にはうっそうとした暗い林が一面に描かれている。「死んだ」というのは、葉がないことをさしているのかもしれない。
中央よりやや左側、ななめ上から弱々しい日がさしこむ中、「プーさん」のように擬人化され、白いシャツを着たクマが、苗木に花輪をかけようとしているシーンがこの絵の主題だ。アニメ「風の谷のナウシカ」の最終カットを思わせる深い余韻を感じさせる。
絵画が大半だが、人形や染色もあった。
2009年6月16日(火)-21日(日)10:00-19:00(最終日-17:00)
スカイホール(中央区南1西3、大丸藤井セントラル7階 地図B)
■2003年
■2001年(6月20日の項)
出品しているのは50人ほどでしょうか。指導教官の賛助出品はありません。
会田千夏「windpipe-sleepy 2009.1.7」
ふつふつとわきあがる空気のようなもの、あるいは雲のようなもの。わずかに下方に見える触手の群れ。茫漠とした彼方に解消しそうに見えながらも、たしかな空気感と空間の感覚をともなって存在している絵画世界。
会田さんらしい作品。なお「會田千夏」でなく「会田千夏」名義なのは、めずらしい。
佐藤潤子「潮」
白い地の上に、フランス料理のソースのようにくねくねと躍る青や紺、緑の線。海の叙情がはるかに漂う抽象画は、佐藤潤子さんならでは。
湯浅美恵「雨上がり」
仄聞するに湯浅さんの出品は初めてらしい。黄色い花畑の上に広がる曇天の灰色の諧調が見ていて飽きない。
「窓辺」も出品。
川嶋みゆき「森が死んだ日」
題は「死んだ」となっているけど、絵にはうっそうとした暗い林が一面に描かれている。「死んだ」というのは、葉がないことをさしているのかもしれない。
中央よりやや左側、ななめ上から弱々しい日がさしこむ中、「プーさん」のように擬人化され、白いシャツを着たクマが、苗木に花輪をかけようとしているシーンがこの絵の主題だ。アニメ「風の谷のナウシカ」の最終カットを思わせる深い余韻を感じさせる。
絵画が大半だが、人形や染色もあった。
2009年6月16日(火)-21日(日)10:00-19:00(最終日-17:00)
スカイホール(中央区南1西3、大丸藤井セントラル7階 地図B)
■2003年
■2001年(6月20日の項)