
石狩在住の水彩画家川本エミ子さんの3年ぶりとなる個展。
一般的な、きれいな水彩画と異なり、激しいタッチでさまざまな色彩の絵の具を紙にぶつけています。
モティーフは、大作は主に、タコと人間のダブルイメージのような不思議な生き物をはじめとする魚介類です。
小品では、リンゴなどを題材にしたセザンヌ調の静物画や、風景画もあります。
「活I」は最新作(冒頭画像の右側)。
海の生き物がうねっているのは以前と変わりませんが、いい意味で説明的なところがなくなっていると思います。
「タコ人間を描いていても、わたしが描きたいのは人間模様なんです」
と川本さん。
「じぶんはきれいな水彩画を描いている人も、わたしにはそうじゃない絵を描いてほしいみたいなの」
と笑いながら話します。
S100号は水彩用紙のロールが売られていないので、継ぎ足しています。F100号ならあるそうですが。道内では、水彩画はほとんど80号どまり。大作に挑む川本さんのチャレンジする姿勢がうかがえます。

海中でうねるタコや魚介類は、通り一遍の水彩画を超えて、迫力があります。

手前は「コンポートのある存在」。
リンゴなどが存在感をもって描写されています。
出品作は次の通り。
魚たち F8
烏賊のある静物 20号
魚のある静物 20号
鳥籠 P10
潜 F80
湾II F80
湾I F100
活II F100
美瑛風景 F10
塊 F100
コンポートのある存在 変形30
月輝 F100
葡萄の実り 20号
富良野風景 F10
活I S100
(題のない静物画1点)
川本さんは道彩展会員、全道展会友。
2009年4月13日(月)-18日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)
■道彩展会員・会友展(2007年)
■第26回道彩展(2006年)
■川本エミ子展(同)
=いずれも画像なし