![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/e7/28b28e53a20f347ae145b8ea68ac2969.jpg)
札幌アーティストギャラリー(Sapporo Artists Gallery 略称SAG)は、美術の制作や、それを市民に滲透させるための活動を行っている団体である。展覧会としては、9月に、STVエントランスアートでの3人展に続くものとなる。
今回は、法邑(ほうむら)側の企画展であり、「茶廊(さろう)法邑」と「品品(しなじな)法邑」の2会場同時開催となった。
筆者は「品品」から見たので、エントリもその順番にする。
「品品」は、川上りえ(Rie Kawakami)、Ryu ilseon、Hawng Ouchulの3人。
川上さんは金属の立体「Pile to Collapse」。冒頭画像の中央。
彼女にしては、開放性よりも凝集力の勝った作品と感じられた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/dc/5677587b84dc8dc2eb95140eabae4f06.jpg)
Ryu ilseon「The Traces 080531 Korean Paper on Korean ink & Coloring」(同題2点)
この作家については寡聞にして知るところがない。
出品は2点だけで、要するにタイトル通りの作品。紙の上を激情が通過していったようなはげしさを感じる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/83/0c22a79ebfd51e8f735edaec698ef423.jpg)
Hawng Ouchul「Beautiful World」(同題2点)
この作家は、「水脈の肖像」展に出品したり、札幌・CAIで個展をひらいたこともある、黄宇哲さんではないかと思う。
フォーブ調の激しいタッチが持ち味の人だが、画像の作品では、毛筆の筆つかいにも似た線を引いているのが目を引く。
ただ、それが、李禹煥(リ・ウファン)のように、簡潔な筆遣いが絵画空間ぜんたいを緊張感とともに統御する方向へは行かず、さまざまな色や線が重なり合い、層(レイヤー)をなすという、むしろ饒舌というか、豊かで、かっちりとはまとまっていない世界をかたちづくっている。
(この項続く)
2008年12月20日(土)-29日(月)10:00-18:00(最終日-17:00)、火曜休み
茶廊法邑(東区本町1の1)
22日(月)-29日10:00-18:00(最終日-17:00)、火曜休み
品品法邑(東区本町1の2)
□札幌アーティストギャラリー http://www.sapporoartistsgallery.org/
□http://www.riekawakami.net/
■On the wall/Off the wall 山本雄基、西田卓司、川上りえ(2008年9月)
■川上さんの米国滞在報告(08年6月)
■川上さん、米国でレジデンス中(08年4月)
■川上りえ展 Trace of Will(06年)
■米国での個展報告(04年)
■札幌の美術2003 ワークショップ
■札幌の美術2003
■北の彫刻展2002(画像なし)
■水脈の肖像(02年、画像なし)
■川上りえ個展-浸透痕(01年)
■北の創造者たち(2000-01年)