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Kato Hiroko sclupture solo exhibition
札幌の彫刻家、加藤宏子さんの、ギャラリーでは7年ぶりとなる個展。
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以前は石を使った抽象彫刻が多かったと思いますが、今回は、石は基底部だけで、大半の部分が自ら漉いた和紙でできた立体=写真上=と、和紙によるレリーフ=同下=を、出品しています。
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紙というと、素材としては弱いという先入観がありますが、出品されている作品は、ドレスのひだのような優美な曲線を持ちながらも、しっかりと自立した力強さをも持っています。
さいとうギャラリー(札幌)が毎年2回、道内の美術家70人前後から小品を出してもらって企画しているグループ展も、紙を使った作品に取り組むきっかけになったとのこと。
このグループ展は平面限定なので、あまり重たいものは出品できず、いろいろな素材を試しているうちに紙になったそう。「楮(こうぞ)と三椏(みつまた)なので、けっこう強いですよ」と加藤さん。
個々の作品に題はついていませんでしたので、筆者が勝手に題をつけてみました。
下の階の大きなレリーフは「天使の残像」。
上の階にあるレリーフの連作は「時の砂の紋様」。
いかがでしょう?
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「Imporvisationシリーズは、なかなか石だと失敗が怖いこともあって、やりづらい。その点、紙のほうが、とりかかりやすい。自分としては、(今回の)continuum(連続体)シリーズには、caos(カオス、混沌)という意味も強く入っているんです」
強靭さと優美さが共存した、興味深い個展でした。
こんな素材を使っていながら、ちゃーんと「彫刻になっている」ところは、さすが加藤さんだなあと思いました。
2010年11月17日(水)~12月5日(日)正午~7:00(最終日~5pm)、月曜休み
ギャラリーミヤシタ(札幌市中央区南5西20 )
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■New Point vol.6(2009年)
■加藤宏子展(2008年)
■造形展・風の中の展覧会(2006年)
■加藤宏子彫刻展(2004年)
■北海道立体表現展(2003年)
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■02→03展
■リレーション夕張2002
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以前は石を使った抽象彫刻が多かったと思いますが、今回は、石は基底部だけで、大半の部分が自ら漉いた和紙でできた立体=写真上=と、和紙によるレリーフ=同下=を、出品しています。
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紙というと、素材としては弱いという先入観がありますが、出品されている作品は、ドレスのひだのような優美な曲線を持ちながらも、しっかりと自立した力強さをも持っています。
さいとうギャラリー(札幌)が毎年2回、道内の美術家70人前後から小品を出してもらって企画しているグループ展も、紙を使った作品に取り組むきっかけになったとのこと。
このグループ展は平面限定なので、あまり重たいものは出品できず、いろいろな素材を試しているうちに紙になったそう。「楮(こうぞ)と三椏(みつまた)なので、けっこう強いですよ」と加藤さん。
個々の作品に題はついていませんでしたので、筆者が勝手に題をつけてみました。
下の階の大きなレリーフは「天使の残像」。
上の階にあるレリーフの連作は「時の砂の紋様」。
いかがでしょう?
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「Imporvisationシリーズは、なかなか石だと失敗が怖いこともあって、やりづらい。その点、紙のほうが、とりかかりやすい。自分としては、(今回の)continuum(連続体)シリーズには、caos(カオス、混沌)という意味も強く入っているんです」
強靭さと優美さが共存した、興味深い個展でした。
こんな素材を使っていながら、ちゃーんと「彫刻になっている」ところは、さすが加藤さんだなあと思いました。
2010年11月17日(水)~12月5日(日)正午~7:00(最終日~5pm)、月曜休み
ギャラリーミヤシタ(札幌市中央区南5西20 )
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和紙を縄のように編んだ線と頭部をかしげた立体がリズムカルに一つ石から生え出ているようです。
小さな石のかけらに羽根つきペンのように、可愛い天使の羽のような小作品がいくかありました。楽しいですね。
ヤナイさんが名づけた「時の砂の紋様」、波が重なり合うように大きな作品になっていました。
1枚の和紙を漉く直前の、植物(トロロアオイ)の根から取り出した粘液を加えたドロドロした毛先の長い、楮を使用しているとのことです。
うらやましいです。
トロロアオイとは変わった名前の植物ですね。加藤さんも素材づくりにはいろいろ苦労しているのですね。