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■新井義史 Digital Graphics 展 (2013年8月24日~9月1日、札幌)

2013年08月28日 21時39分49秒 | 展覧会の紹介-CG、design
 新井義史さんがコンピュータで作画した絵の個展が開かれている。
 この分野の展覧会は、道内では珍しい。

 案内状のはがきやフライヤーにあしらわれているのが、カラフルな気球がたくさん空に浮かんでいる絵なので、その系統の絵が多いのかと思っていたら、抽象的なもの、和の雰囲気を生かしたものなど、さまざまなタイプの絵が並んでいる。
 
 画像の左は「嵐」。
 なにやらただならぬ空気の流れのようなものが感じられて筆者はいちばん好きだ。画面下に「サクマ式ドロップス」の缶が小さく描かれている。
 その横は「濃く」。
 昔描いた水彩画の、筆触(タッチ)をひとつずつ分解して置き換え、レイヤー(層)と色をいろいろ変更して、それぞれの筆触に影をつけたもの。遊動感がある作品だ。

 反対側の壁にあった「水蕾」は、「縦に長い感じを出したかった」。
 完成時のイメージはあらかじめ漠然とあるとはいえ、色などをぱっぱっと変更していろいろと試行錯誤ができるのが、デジタル絵画の強みだろう。
 新井さんは「写真を取り込んだり色を変えたり何でもできちゃうから、かえって何をするのか決めるのが大変な面もありますね」と言う。


 新井さんは1953年、愛知県生まれ。
 東京教育大(現筑波大)を卒業、同大大学院を修了し、高校教諭をへて、道教大釧路校で教壇に立った。この頃は、自由美術展、新道展の会員として絵画を制作し、新道展では協会賞・30年記念賞を受けているが、それぞれ1990年、92年に退会している。
 その後、教育大の再編に伴い、釧路を去って岩見沢校に転じ、いまはデジタル絵画研究室の教授。
 作品発表は久しく行っていなかったが、法邑の広い空間に接して、個展に踏み切ったとのことだ。


 
2013年8月24日(土)~9月1日(日)午前11時~午後6時(最終日~午後5時)、火曜休み
茶廊法邑(札幌市東区本町1の1)



・地下鉄東豊線「環状通東」駅から約790メートル、徒歩9分
・札幌駅北口か環状通東駅から、中央バス「東64 伏古北口線」に乗り、「本町1条2丁目」降車。約180メートル、徒歩3分
(1時間に1本)
・中央バス札幌ターミナルから中央バス「26 丘珠空港線」に乗り、「北13条東15丁目」降車。約460メートル、徒歩6分。なおこの路線は、環状通東、元町、新道東、栄町の東豊線各駅とも連絡

・地下鉄南北線「北18条駅」から中央バス「東62 本町線」に乗り「本町2条1丁目」から約450メートル、徒歩6分



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