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■岡田敦作品―写真の町東川賞歴代受賞作家写真展「写真と冒険」 (2019年7月20日〜8月28日、上川管内東川町)

2019年08月27日 11時14分18秒 | 展覧会の紹介-写真
 はじめにことわっておくと、これは写真をじっくり鑑賞する展覧会ではない。
 歴代の東川賞受賞作家150人のうち6人の作品を、巨大にプリントして、東川町の中心部に展示したものを、訪ね歩き回って見るというものだ。



 しかも、6人の作品がどこにあるかは、公式サイトを見ても、町文化ギャラリーなどに置かれている冊子「写真の町通信」を見ても、文字でしか書かれていない。筆者は役場内の掲示板に貼られている略地図を見て、ようやく各写真家の作品の所在地を把握することができた。
 これは本来なら
「不親切すぎる!」
と憤るところなのだろうが
「まあ、これも夏の、写真をめぐる冒険だよな」
と思えば、ふしぎと腹も立たず、むしろ楽しかった。

 6人の顔ぶれは、サイトからコピペすれば、次の通り。


佐藤 時啓(第6回新人作家賞・第31回国内作家賞):農村環境改善センター、羽衣公園

石塚元太良(第30回新人作家賞):東川町役場

中藤 毅彦(第29回特別作家賞):赤レンガ倉庫側面

野村佐紀子(第33回新人作家賞):東川町郷土館

岡田  敦(第33回特別作家賞):せんとぴゅあ

吉野英理香(第34回新人作家賞):せんとぴゅあ向かい
 

 会期中に全員を紹介できそうにもないが、できるところまで。

 見た順番で、まず岡田敦さん。

 上には「せんとぴゅあ」とだけあるが、筆者が見たのは「せんとぴゅあ II」の前庭の、道道寄りのところ。
 ちなみに「せんとぴゅあ」は複合施設の愛称で、中にはギャラリーなどがある。

 「せんとぴゅあ I」は今回行っていない。
 展示個所は「せんとぴゅあ II」の建物からも若干離れた、パーゴラのあたり。
 プリントが大きいので、迫力がある(これは、他の5人にも共通していた)。

 若い頃の、人物をとりあげた作品はない。
 このことから、今回の屋外展が、東川賞受賞当時の作品の紹介ではなく、各作家のいまに焦点を当てたものであることがわかる。


 馬の写真は、根室のユルリ島で撮影したものだろう。

 羊は上川管内美深町で撮ったものだろうか。
 美深は、村上春樹の初期長編『羊をめぐる冒険』の舞台になったところではないかとファンの間でいわれている。

 いずれにしても、一般的なネイチャーフォトとは異なった、生命の存在感を表現した重厚な写真だと思う。


2019年7月20日(土)〜8月28日(水)
上川管内東川町北町1


□Atsushi OKADA http://okadaatsushi.com/


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