垣脇さんは富良野在住。札幌では初の個展だそうです。油彩15点ほどを展示しています。
案内状のはがきには「エチオピア幻想」という絵が採用されています。ビル街を、シーラカンスのような大きな魚が左の方を頭にして泳いでいる、幻想的な作品です。題の由来はわかりません。エチオピアには海がないので、ふしぎな題だなあと思います。
筆者の目を引いたのは、「みんなどこ?」という80号の作品。やはり、街のなかが舞台で、手前中央に黒い猫がたたずんでいます。猫の不安そうなようすには、作者の心持ちが反映しているのではないかと思います。
ただ、さびしいだけではありません。猫は、魚の模様が入ったユニークな黄色い首輪をつけていますが、おなじ黄色い球が、背後のあちこちの窓に見えるのです。猫は1匹しか描かれていませんが、仲間は、きっと、探せば家々にいるのでしょう。孤独と希望の両方の要素のある、しみじみとした情感をたたえた絵だと感じました。
垣脇さんの絵の特徴はマティエールです。さまざまな色を重ねては、はぎ取り…ということを根気強く繰り返しているように見えます。さらに、表面にはひっかいたような跡があちこちについています。この厚みが、画面に深みをあたえているのでしょう。
08年2月25日(月)-3月1日(土)11:00-18:00(最終日-16:00)
オリジナル画廊(中央区南2西26 地図D)
■佐藤萬寿夫さんらとの3人展(画像なし)
案内状のはがきには「エチオピア幻想」という絵が採用されています。ビル街を、シーラカンスのような大きな魚が左の方を頭にして泳いでいる、幻想的な作品です。題の由来はわかりません。エチオピアには海がないので、ふしぎな題だなあと思います。
筆者の目を引いたのは、「みんなどこ?」という80号の作品。やはり、街のなかが舞台で、手前中央に黒い猫がたたずんでいます。猫の不安そうなようすには、作者の心持ちが反映しているのではないかと思います。
ただ、さびしいだけではありません。猫は、魚の模様が入ったユニークな黄色い首輪をつけていますが、おなじ黄色い球が、背後のあちこちの窓に見えるのです。猫は1匹しか描かれていませんが、仲間は、きっと、探せば家々にいるのでしょう。孤独と希望の両方の要素のある、しみじみとした情感をたたえた絵だと感じました。
垣脇さんの絵の特徴はマティエールです。さまざまな色を重ねては、はぎ取り…ということを根気強く繰り返しているように見えます。さらに、表面にはひっかいたような跡があちこちについています。この厚みが、画面に深みをあたえているのでしょう。
08年2月25日(月)-3月1日(土)11:00-18:00(最終日-16:00)
オリジナル画廊(中央区南2西26 地図D)
■佐藤萬寿夫さんらとの3人展(画像なし)