案内のメールは来ましたが、略歴も作家ステイトメントを書いた紙などは会場になく、どこを拠点とするどんな人なのかもわかりませんでしたが、札幌拠点で海外でも活動している抽象画家山本雄基さんのアシスタントを務めていたとのこと。
緻密な計算に基づいた「冷たい抽象」を描く手伝いをしてきたわけですが、今回の(おそらく初の)個展は、絵の具を相当な厚さまで盛り上げた絵が多いです。
冒頭画像は、右が「spike」(22年、227×158×10ミリ、油彩、石膏、シナベニヤパネル)。案内状に用いられていた作品で、意外と小さいです。
左は「汚部屋娘」(600×600×30、油彩、綿キャンバス)。
というわけで、多くの作品キャプションには、縦横に加え、厚さまで明記されています。
こうなると、
平面とはなにか?
これって絵画なのか?
…といった問いがわきあがってきます。
絵の具を厚く塗ったからマチエールがどうこう、とか、フォーブ的な激しい筆遣い、とか、そういう概念の枠に収まらない「何か」を感じるんですよね。
2枚目の絵は、左から
「みどりちゃん」23年、530×530 油彩、石膏、シナベニヤパネル
「赤いブーツの女と街」23年 950×673×20 油彩、石膏、シナベニヤパネル、アルミナ
「せ~んぱい♥」23年 1303×634×20 油彩、石膏、ガラス、シナベニヤパネル
「COM(カム)」22年 514×915×10 油彩、石膏、シナベニヤパネル
「Facial」22年 512×915 油彩、シナベニヤパネル
灯台を描いた左端の絵は「霧に隠された情報」22年、530×650×50 油彩、綿キャンバス
順に
「楽しい思い出と首切り」23年、455×530 油彩、シナベニヤパネル
「Garbage “Can”」23年、180×160×30 油彩、石膏、木片
「駄犬ちゃん」23年、910×727×15 油彩、石膏、アルミナ、シナベニヤパネル
窓ぎわには「欲」と題した3点が並んでいました。
いずれも22年、150×150×50ミリ(油彩、綿キャンバス)で、まるで栃内忠男さんのパレットのように絵の具が盛り上がっています。
ますます、どこまでが絵なのか? 分からなくなってきます。
描かれているのは女の子だったり、抽象だったりします。
ほかに「Ambivalent」(23年、227×158)と「W」(23年、530×530)という作品については、素材として、油彩、シナベニヤパネルのほか「clip studio point, novle AI」と明記されていましたが、いったいどうやって使ったのでしょうか。
「ノーパンチライン」(23年、379×455)も同様です。
厚い黒の線が走る「融解」(23年、500×500×65)は素材に油彩、シナベニヤパネルのほか、ジェルメディウムが記されていますが、この厚みを出すのにおなじみの画材は、ほかには使われていないようです。
「ワンマンシアター高架下」(652×330、油彩、麻キャンバス)のみ21年と、少し古い作品で、絵の具の盛り上げもさほどではなく、普通の絵の感じを残していました。
2024年2月6日(水)~12日(月)午前9時~午後7時(最終日~6時)
札幌市資料館ミニギャラリー(札幌市中央区大通西13)
・地下鉄東西線「西11丁目駅」から約290メートル、徒歩4分。「西18丁目駅」から約560メートル、徒歩7分
・市電「中央区役所前」から約420メートル、徒歩6分。同「西15丁目」から約430メートル、徒歩6分
・じょうてつバス「西11丁目駅前」から約330~390メートル、徒歩5分
・ジェイアール北海道バス、中央バス「教育文化会館前」から約230メートル、徒歩3分
(小樽、岩内方面行き都市間高速バス、小樽・手稲方面と札幌駅前を結ぶ快速・普通のバスの、全便が止まります=ただし北大経由小樽行きを除く)
・ジェイアール北海道バス「51 啓明線」(札幌駅前―北1西4―啓明ターミナル)で「大通西14丁目」降車、約350メートル、徒歩5分。この停留所から乗って終点で降りればギャラリー門馬へ直行できます
※駐車場はありません。周辺にコインパーキングが何カ所かあります
緻密な計算に基づいた「冷たい抽象」を描く手伝いをしてきたわけですが、今回の(おそらく初の)個展は、絵の具を相当な厚さまで盛り上げた絵が多いです。
冒頭画像は、右が「spike」(22年、227×158×10ミリ、油彩、石膏、シナベニヤパネル)。案内状に用いられていた作品で、意外と小さいです。
左は「汚部屋娘」(600×600×30、油彩、綿キャンバス)。
というわけで、多くの作品キャプションには、縦横に加え、厚さまで明記されています。
こうなると、
平面とはなにか?
これって絵画なのか?
…といった問いがわきあがってきます。
絵の具を厚く塗ったからマチエールがどうこう、とか、フォーブ的な激しい筆遣い、とか、そういう概念の枠に収まらない「何か」を感じるんですよね。
2枚目の絵は、左から
「みどりちゃん」23年、530×530 油彩、石膏、シナベニヤパネル
「赤いブーツの女と街」23年 950×673×20 油彩、石膏、シナベニヤパネル、アルミナ
「せ~んぱい♥」23年 1303×634×20 油彩、石膏、ガラス、シナベニヤパネル
「COM(カム)」22年 514×915×10 油彩、石膏、シナベニヤパネル
「Facial」22年 512×915 油彩、シナベニヤパネル
灯台を描いた左端の絵は「霧に隠された情報」22年、530×650×50 油彩、綿キャンバス
順に
「楽しい思い出と首切り」23年、455×530 油彩、シナベニヤパネル
「Garbage “Can”」23年、180×160×30 油彩、石膏、木片
「駄犬ちゃん」23年、910×727×15 油彩、石膏、アルミナ、シナベニヤパネル
窓ぎわには「欲」と題した3点が並んでいました。
いずれも22年、150×150×50ミリ(油彩、綿キャンバス)で、まるで栃内忠男さんのパレットのように絵の具が盛り上がっています。
ますます、どこまでが絵なのか? 分からなくなってきます。
描かれているのは女の子だったり、抽象だったりします。
ほかに「Ambivalent」(23年、227×158)と「W」(23年、530×530)という作品については、素材として、油彩、シナベニヤパネルのほか「clip studio point, novle AI」と明記されていましたが、いったいどうやって使ったのでしょうか。
「ノーパンチライン」(23年、379×455)も同様です。
厚い黒の線が走る「融解」(23年、500×500×65)は素材に油彩、シナベニヤパネルのほか、ジェルメディウムが記されていますが、この厚みを出すのにおなじみの画材は、ほかには使われていないようです。
「ワンマンシアター高架下」(652×330、油彩、麻キャンバス)のみ21年と、少し古い作品で、絵の具の盛り上げもさほどではなく、普通の絵の感じを残していました。
2024年2月6日(水)~12日(月)午前9時~午後7時(最終日~6時)
札幌市資料館ミニギャラリー(札幌市中央区大通西13)
・地下鉄東西線「西11丁目駅」から約290メートル、徒歩4分。「西18丁目駅」から約560メートル、徒歩7分
・市電「中央区役所前」から約420メートル、徒歩6分。同「西15丁目」から約430メートル、徒歩6分
・じょうてつバス「西11丁目駅前」から約330~390メートル、徒歩5分
・ジェイアール北海道バス、中央バス「教育文化会館前」から約230メートル、徒歩3分
(小樽、岩内方面行き都市間高速バス、小樽・手稲方面と札幌駅前を結ぶ快速・普通のバスの、全便が止まります=ただし北大経由小樽行きを除く)
・ジェイアール北海道バス「51 啓明線」(札幌駅前―北1西4―啓明ターミナル)で「大通西14丁目」降車、約350メートル、徒歩5分。この停留所から乗って終点で降りればギャラリー門馬へ直行できます
※駐車場はありません。周辺にコインパーキングが何カ所かあります