北海道美術ネット別館

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■旅の騎士団(旅団)「INTLERANCE WORLD」 (2013年11月9~22日、札幌)

2013年11月21日 07時07分07秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 
 油断していた。

 まあ「会期終了未定」っていうんだから、しばらくの間は開催してるんだろうなと思っていたのだ。
 11月20日に来店し、そそくさと写真を撮ったが、「そそくさ」なので、あまり出来が良くない。
 作家のひとり、朝倉景龍さんから、写真撮影OKを、ツイッター経由でいただいたので、次に来店するときに、このOKのたよりをスマホの画面で店の人に見せれば、ほかのお客さんに迷惑にならない限りでもっとじっくり、しっかり撮影ができるだろう。

 …なんて考えていたのだ。

 そしたら、21日限りで終わりなんですと。

 ひえ~っ。

 というわけで、ひどい写真ですみません。

 フライヤーによると、「旅団」は、石井七歩、朝倉景龍、及川涼子の3氏。
 ただし、フライヤーには、大勢の集合写真が載っている。
 「旅の騎士団」にはたくさん入っていて、そのうち3人が「旅団」として札幌まで遠征してきたということなんだろうか。
 よくわからないけど、まあいいや。
 「イントレランス・ワールド」という展覧会名からは、D・W・グリフィス監督の無声映画の傑作「イントレランス」をどうしても思い出しちゃうけれど、今回はあまり関係がないようだ。

 冒頭の画像は、朝倉景龍さん。
 キャプションには「40」「41」「42」というタイトルがついている。
 サイズはいずれも2060×726ミリで、それぞれの女の子に当てはまる数字かと思ったら。「40」は「pencil and color pencil」、「41」は「video work」、「42」は「paper」とあるのが不思議。ビデオなんて、どこにも見当たらないからだ。
 
 女の子は3人とも全裸で、パイパンで、かなりエロティック。色鉛筆でリアルに描かれている。
 布は、会場で取りつけたもので、めくって見てみましょう。
 しかし、これって、黒田清輝の「朝妝」みたいだな。




 及川涼子さんの絵。
 これは、並みの画像ではとうてい伝わらないほどの精緻なタッチ。
 人魚、口からきしめんのような物体をはき出す首、絡みあう人体、カーテンのような物体、双頭の象…。
 などと書いても、なんの説明にもならない、といっていわゆる「シュルレアリスム調」と簡単にかたづけられない、複雑きわまる画面が展開されている。
 タイトルは「凸」「回」「卍」「EVE」「丁」「半」などとなっている。
 扇形の作品である「丁」「半」は、英語の題が「Even」「odds」。なるほど。


 石井七歩さん「イメージドローイングシリーズ」(6点)。
 外から窓ガラス越しに撮ったので、ますますだめな写真になってしまっていて、ごめんなさい。
 建物が積み上がっているような架空の光景で、上から重ねた薄い色が左右にのびて、マットにまで広がっているのがユニーク。

 フライヤーに書かれていたことばを引いておこう。

ぼくら人間は生まれつきのエゴイストで、
それなのに、誰かのことを想いたいと思っている。
セカイを、ニホンを、
キミのことを想いたいと思っている。
誰かを想うことをやってのけたいと思っているのが、
ぼくら、人間なのだ。
ぼくがぼくのためにしかできない表現は、
誰かのことを、キミのことを、想えるだろうか。


 というわけで、三者三様の表現だった。


2013年11月9日(土)~21日(木)午前8時~午後7時、月曜休み
Cafe PONCOTAN (札幌市中央区北3東5 岩佐ビル)




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