油断していた。
まあ「会期終了未定」っていうんだから、しばらくの間は開催してるんだろうなと思っていたのだ。
11月20日に来店し、そそくさと写真を撮ったが、「そそくさ」なので、あまり出来が良くない。
作家のひとり、朝倉景龍さんから、写真撮影OKを、ツイッター経由でいただいたので、次に来店するときに、このOKのたよりをスマホの画面で店の人に見せれば、ほかのお客さんに迷惑にならない限りでもっとじっくり、しっかり撮影ができるだろう。
…なんて考えていたのだ。
そしたら、21日限りで終わりなんですと。
ひえ~っ。
というわけで、ひどい写真ですみません。
フライヤーによると、「旅団」は、石井七歩、朝倉景龍、及川涼子の3氏。
ただし、フライヤーには、大勢の集合写真が載っている。
「旅の騎士団」にはたくさん入っていて、そのうち3人が「旅団」として札幌まで遠征してきたということなんだろうか。
よくわからないけど、まあいいや。
「イントレランス・ワールド」という展覧会名からは、D・W・グリフィス監督の無声映画の傑作「イントレランス」をどうしても思い出しちゃうけれど、今回はあまり関係がないようだ。
冒頭の画像は、朝倉景龍さん。
キャプションには「40」「41」「42」というタイトルがついている。
サイズはいずれも2060×726ミリで、それぞれの女の子に当てはまる数字かと思ったら。「40」は「pencil and color pencil」、「41」は「video work」、「42」は「paper」とあるのが不思議。ビデオなんて、どこにも見当たらないからだ。
女の子は3人とも全裸で、パイパンで、かなりエロティック。色鉛筆でリアルに描かれている。
布は、会場で取りつけたもので、めくって見てみましょう。
しかし、これって、黒田清輝の「朝妝」みたいだな。
及川涼子さんの絵。
これは、並みの画像ではとうてい伝わらないほどの精緻なタッチ。
人魚、口からきしめんのような物体をはき出す首、絡みあう人体、カーテンのような物体、双頭の象…。
などと書いても、なんの説明にもならない、といっていわゆる「シュルレアリスム調」と簡単にかたづけられない、複雑きわまる画面が展開されている。
タイトルは「凸」「回」「卍」「EVE」「丁」「半」などとなっている。
扇形の作品である「丁」「半」は、英語の題が「Even」「odds」。なるほど。
石井七歩さん「イメージドローイングシリーズ」(6点)。
外から窓ガラス越しに撮ったので、ますますだめな写真になってしまっていて、ごめんなさい。
建物が積み上がっているような架空の光景で、上から重ねた薄い色が左右にのびて、マットにまで広がっているのがユニーク。
フライヤーに書かれていたことばを引いておこう。
ぼくら人間は生まれつきのエゴイストで、
それなのに、誰かのことを想いたいと思っている。
セカイを、ニホンを、
キミのことを想いたいと思っている。
誰かを想うことをやってのけたいと思っているのが、
ぼくら、人間なのだ。
ぼくがぼくのためにしかできない表現は、
誰かのことを、キミのことを、想えるだろうか。
というわけで、三者三様の表現だった。
2013年11月9日(土)~21日(木)午前8時~午後7時、月曜休み
Cafe PONCOTAN (札幌市中央区北3東5 岩佐ビル)