柳田さんは茨城県在住の水彩画家。
「画壇の芥川賞」と呼ばれた「安井賞」の受賞者であり、その確かなリアリズムには定評がありますから、百貨店などで個展を開く資格は十分あるはずですが、各地の愛好家とのふれあいをもとめて、あえて貸しギャラリーを会場に選んでいるのでしょう。
札幌時計台ギャラリーでは、これまで何度か個展や、水彩連盟の展覧会で作品を発表しているほか、道立近代美術館でひらかれた「具象の新世紀」展でも絵を展示したことがあります。
これまでの個展は、身の回りの農村風景に材を得た作品が多かったという印象がありますが、今回はほとんどが南フランスの風景のようです。
「カレンの庭」「Aixの昼下り」といった穏やかな風景画が多いなかで、目を引くのが「三姉妹のチャペル」と題された大作。
ほぼモノトーンに近い色調で、室内を描いているのだが、土壁の明暗がはっきりしていて、遠目で見るとほんとうにリアルです。
真っ暗な室内のとびらをあけて光がさしこんだ瞬間-というのは、たしかにこんな感じに見えるのではないでしょうか。
柳田さんの絵はリアルですが、写真への近さと技術水準を誇るリアルさではなく、何気ないもののなかに美を見いだしたときの静かな感動をあらわしたものだと思います。
もう1点展示されていた大作は「Roussillenの九月」。
土壁が画面のかなりの部分に占める、大胆な構図です。
08年7月7日(月)-12日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)
□柳田さんのサイト http://happytown.orahoo.com/yanagida/
■06年の個展
「画壇の芥川賞」と呼ばれた「安井賞」の受賞者であり、その確かなリアリズムには定評がありますから、百貨店などで個展を開く資格は十分あるはずですが、各地の愛好家とのふれあいをもとめて、あえて貸しギャラリーを会場に選んでいるのでしょう。
札幌時計台ギャラリーでは、これまで何度か個展や、水彩連盟の展覧会で作品を発表しているほか、道立近代美術館でひらかれた「具象の新世紀」展でも絵を展示したことがあります。
これまでの個展は、身の回りの農村風景に材を得た作品が多かったという印象がありますが、今回はほとんどが南フランスの風景のようです。
「カレンの庭」「Aixの昼下り」といった穏やかな風景画が多いなかで、目を引くのが「三姉妹のチャペル」と題された大作。
ほぼモノトーンに近い色調で、室内を描いているのだが、土壁の明暗がはっきりしていて、遠目で見るとほんとうにリアルです。
真っ暗な室内のとびらをあけて光がさしこんだ瞬間-というのは、たしかにこんな感じに見えるのではないでしょうか。
柳田さんの絵はリアルですが、写真への近さと技術水準を誇るリアルさではなく、何気ないもののなかに美を見いだしたときの静かな感動をあらわしたものだと思います。
もう1点展示されていた大作は「Roussillenの九月」。
土壁が画面のかなりの部分に占める、大胆な構図です。
08年7月7日(月)-12日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)
□柳田さんのサイト http://happytown.orahoo.com/yanagida/
■06年の個展