サウナ風呂に我慢に我慢を重ねて入っていて、肌がチリチリに熱くなり鼻の頭が真っ赤になり額からは汗ボタボタ。
あー、もうダメ、我慢の限界とサウナのドアを体当たりで開けて飛び出し、まんまんと冷たい水をたたえた浴槽にカエルのようにドッブーンと飛び込む。
首までつかり、ついでに頭の先までつかった瞬間というものは、これはもう快楽の極致といっていいほどのものがある。
サウナの快楽は、この一瞬にこそある。
灼熱の密室の中の時間が楽しいはずがない。
この一瞬を味わいたいがために、灼熱の時間をじっと我慢している。
だが高齢者予備軍ともなると、水風呂に入るのを躊躇する。
もし万が一、心臓がビックリ驚いてあの世からお迎えが来たらマズイでしょ。
こんなところでスッポンポンのまま三途の川を渡りたくないしね。
などと考えると、もうサウナの水風呂は入らない方がいいお年頃なのかなぁ、などと思うのであった。