玄関先のハイビスカスが一斉に花をつけている。このアゲハチョウはよほどハイビスカスが気に入ったらしい。幾度も繰り返しておなじ花に立ち寄ってゆく。花芯に頭を入れて、写真を撮られているのにも動じないほど夢中になって蜜を吸っていた。このような写真、いつもはあわててしまい失敗するのだが、今回は何度も飛来してくれたおかげでなんとかこのアゲハチョウの翅を収めることができた。
「あたかもゆりの花からあたりの空気をかぐわしくする芳香が発散するように」、とはバルザックの谷間のゆりの一節。ただしこのオニユリはカサブランカのような強い香りはなく、また、ヤマユリのような清楚さもないがムカゴを一杯身にまとって子孫を増やそうとしている健気さがある。子供の頃オニユリのまわりを走り回っていてつい花粉を服につけてしまい叱られたことを思い出す。今日、庭のはずれのオニユリを再び。